【桐壺58-③】こそ~(已然形)、
おかえりなさいあいです。
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■あし(悪し)
■もてなし
■すげなし
■こそ~(已然形)、
■あはれなり
■情けあり
■主上
■~あふ
■り
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今日は「係り結びの逆接」についてです☆
さま悪しき御もてなしゆゑこそ、すげなう嫉みたまひしか、…
この、「~こそ……しか、」という部分☆
係り結びの法則【逆接用法】といいます。
「…しか。」ではなく、「しか、」←この読点です。
さま悪しき御もてなしゆゑこそ、すげなう嫉みたまひしか。
見苦しいまでの御寵愛ゆえに、冷たくお妬みなさったのだ。
さま悪しき御もてなしゆゑこそ、すげなう嫉みたまひしか、…
見苦しいまでの御寵愛ゆえに、冷たくお妬みなさったのだが、
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もっとカンタンな例ですと、
花こそ咲きけれ。春になりぬ。
訳)花が咲いたぞ!春になった。
花こそ咲きけれ、春いまだ来ず。
訳)花が咲いたけれども、春はまだ来ない。
「こそ」は強調です。
今でも「~こそ」という形でキーセンテンスとなりますよね。
係り結びの基本の形を理解した上で、
■逆接用法【~こそ…(已然形)、】
■危惧の用法【もぞ もこそ】
■結びの省略
■結びの流れ
こういう応用を、ひとつずつ理解してください!
また随時、記事にしますね(o^-')b
あいでした
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■あし(悪し)…見苦しい
■もてなし…待遇
■すげなし…冷たい
■こそ~(已然形)、…~だけれど、
■あはれなり…しみじみと情趣深い様子
■情けあり…情愛深い
■主上…帝
■~あふ…一緒に~する、~し合う
■り…①~た【完了】 ②~ている【存続】
【原文】
さま悪しき御もてなしゆゑこそ、すげなう嫉みたまひしか、人柄のあはれに 情けありし御心を、主上の女房なども恋ひしのびあへり。
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