エジプト反政府デモの中心地タハリール広場 | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

エジプトのデモは大統領辞任表明までは取り付けましたが、今後の政体はまだ不透明ですね。9月まで続くのでしょうか。本当は今年の春は3年ぶりにエジプトのデルタ地帯でもぶらぶらしようかと思っていたのですが... モロッコは飛行機の接続が悪いですし、沈静化したイランあたりにした方がいいかもと、思い悩んでいます。

さて、デモが始まった頃は中心部の広場としかアナウンスされていなかったのですが、さすがに先週あたりになると日本のテレビでもタハリール広場という固有名詞が出るようになりましたね。アラビア語では
ميدان التحري ミダーン・タハリール(メイダーンッタハリール)
エジプトに行った人なら必ず一度は歩くこの広場、平常時の写真は下のとおりです。
アーディで行こう
左奥の建物がかつてのナイル・ヒルトン・ホテル。今はリッツ・カールトンになるべく改装中です。その手前にある整地中の広場は、かつて市内バスターミナルがあったところですが、今は真ん中の道路の奥に移転していて、ここ10年くらいずっと空き地になっています。テレビの映像を見ると、大統領支持派のラクダ使いなんかが暴れていたのがこの空き地ですね。広場の奥、背の低い建物がエジプト国立博物館。赤壁ですがこの写真では逆光で黒く写っていますね。
アーディで行こうこの写真は広場南側のドワールに接する、定番の安宿「イスマイリア・ハウス」から撮ったもの。2008年頃このホテルが部屋数を拡張し、タハリール広場側にツインやファミリー向けのちょっとだけお高い部屋を作った際に見せてもらったものです。撮らせてもらったお礼として、そのちょいとお高い部屋の写真も載せておきます。メインフロアのドミトリーとは内装は大違いですが、もちろんサービスは安宿です(笑

上の写真でドワール(円形交差点)の左側、南側に隣接するのが、写真右の「モガンマア」。ビザ延長手続きをするところとしてその名を耳にする旅行者も多いのではないでしょうか。
モガンマアはアラビア語で書くとمجمع
アーディで行こうヨルダンやシリアなどで一般的なフスハー発音だと、「ムジャンマ」です。ヨルダンではバスターミナルを指す語として知られていますが、これ、もともとは集まるという動詞から派生した名詞で、集合体といった意味。ヨルダンではときどきCOMPLEXと英訳されており、ショッピングモールとか、オフィスビルなんかもこう呼ばれたりします。店や事務所の集合体といったところでしょうか。
というわけで、このカイロのモガンマア、私が知る限り建物内にはアドミン以外にも各種のお役所が入っていますから、日本でいうとさしずめ「合同庁舎」といったところでしょう。

ところで、報道ではときどき、高架道路上で小競り合いをするデモ隊が映し出されていますが、これはタハリール広場といっても上の写真の国立博物館の裏側にある、現在の市内線バスターミナルのある広場のほうです。こちらは正式にはタハリール広場ではなく、アブドル・ムンイム・リヤドというのですが、歩き方ではこのバスターミナルを便宜上タハリールと呼んでいるので、そう認識している旅行者がほとんどだと思います。
ここはナイル川に面しており、対岸(西岸)のゲジーラ島やモハンデスィーンへと向かう橋と、北東のラムセス駅を結ぶ高架の都市高速があるので、あんな映像になるんですね。
アーディで行こうちなみに右の写真は、そのバスターミナル広場を眺望したもの。広場をメインで撮るつもりではなかったので、けっこう空の部分が多いですが...
中央にのびるのが、ナイル川を渡る
كوبري ٦ أكتوبر コブリー・シッタ・オクトーベル 
日本語にすると10月6日橋です。
ヨルダンやシリアでは 橋は جسر ジスルというフスハーを使いますが、エジプトやリビアではコブリーが一般的ですね。
この写真は広場の東側にある安宿、アラベスクのサロンから撮影したものです。
日本のテレビクルーは広場北側のラムセス・ヒルトンから中継していましたが、イスマイリアといいアラベスクといい、安宿の方が広場をよく見れますね。どこかのニュースで上の写真と同じイスマイリアからの写真が使われていたなあ、と思っていたら、アルジャジーラ・ネット・イングリッシュでした。
http://english.aljazeera.net/

上の写真と見比べてください。

いずれにせよ、カイロからの報道陣、そして缶詰め?になっている旅行者のみなさん、おつかれさまです。