ヘモグロビンA1cを理解する（後編）

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前記事からの続きです。
 
 
では次に、運動はA1cにどのような影響を
もたらすでしょうか？
 
先ほども言ったように、いろんな種類の
運動を、A1cを良くするために使うこと
ができます。
運動は2番目に大事なことです。
 
運動がどのように血糖値に影響するかを
学ぶのは大事なことです。
 
ここに、筋肉と肝臓と血管の絵を描きました。
運動すると、筋肉と肝臓は自由にグルコースを
取り込むことができます。
 
どういうことかって？インスリンなしで
グルコースを取り込めるんです。
これは大きいことです。
 
通常の状態では、脳を除くすべての組織
はグルコースを取り込むのにインスリン
を必要とします。脳だけは自由にグルコースを使えます。
筋肉も肝臓も膵臓も胆のうも腎臓も肺も
みんなグルコースを使うためにインスリンを必要とします。
 
しかし運動をすると、グルコースはインスリンが
一滴もなくても組織の中に入っていけるのです。
 
運動しているときは筋肉はこんなふうに
言います。「ヘイ！グルコースが必要だよ。
たくさん必要だよ。だって今、僕は使われているから。
伸びて、縮んで、伸びて、縮んで・・たくさん働いてるんだよ。
燃料をくれよ！」って。
そして肝臓も言います。「そうだよ、僕もグルコースが
必要なんだよ！」
なぜなら肝臓は今まさに動いている筋肉に
グルコースを送る仕事をしているからです。
 
グルコースは筋肉の中に入っていき、すばやく
燃やされます。それで肝臓は筋肉にグルコースを
送ります。
ですから肝臓はグルコースを補充しなければ
なりません。
 
それで、肝臓も筋肉も「グルコースが必要だ！」
「グルコースが必要だ！」と言い、血液中の
グルコースは自由にこの二つの組織の中に
入っていきます。
 
循環血液中にあるグルコースは
「おや！筋肉の中に自由に入っていけるぞ！」
と言って入っていきます。
「肝臓にも入っていけるぞ！」と言って
入っていきます。
 
これがインスリン非依存の経路というもので、
運動中と運動後の短い時間の間生じています。
運動を終えて休憩しているときも筋肉と肝臓に
少しのグルコースが自由に取り込まれています。
 
しかしこの時間が終わると、運動前と同様に、
筋肉も肝臓もインスリンを必要とします。
 
ここにインスリンの絵を緑色で描きました。
筋肉のために1分子、肝臓のために１分子。
もちろんこれは誇張ですが、インスリンは
それほどたくさん必要ない、ということを
言いたいのです。
 
筋肉と肝臓がグルコースを取り込むため
に必要なインスリンはわずかなのです。
 
インスリンは言います。
「コン、コン！筋肉さん、血液の中にグルコース
あります。持ってく？」
 
「コン、コン！肝臓さん、血液の中にグルコース
あります。持ってく？」
 
筋肉も肝臓もこう言います。
「おお、それが欲しかったんだよ。だって
腹ペコなんだよ、ペコペコだよ！」
 
なぜならさっき運動教室やスイミング、
ランニング、ハイキングなどに行った
ばかりだから。ジャズダンス教室、
クロスフィット教室に行ったから。
あるいは外でサッカーをしたから。
どんな運動であれ、運動後は筋肉と肝臓は
空腹なのです。
 
それで血液中のグルコースはこれらの組織
の中に入っていきます。ほんのわずかな
インスリンを使って。
 
運動前はそれより1.5倍から2倍のインスリンを
必要とします。

運動はインスリン感受性を上げ、少しの
インスリンでグルコースが組織内に入って
いけるようにするのです。
 
なぜ運動はA1cを下げるのか。
その一番目の理由は、インスリンなしで
グルコースが組織に入っていけるようにして
血糖値を下げるから。
それによってグルコースに晒される
ヘモグロビンの数が減るからです。
 
2番目に、運動すると、運動後の休憩中
でもインスリンがパワフルになるから。
 
3番目に、運動すると運動中も運動後も
血糖値が下がるから。
 
それで、定期的な運動プログラムを
実践するとA1cは下がっていきます。
 
たくさん運動するほと、A1cは正常レベル
にどんどん近づいていきます。
 
重要なことをいくつか言います。
 
一番目。継続的な運動は、食事の次に
パワフルなインスリン感受性向上効果
を持ちます。
 
高強度の運動は必要ではありません。
一日に30分、週に6日運動してください。
これを続けてください。一週間に180分です。
 
日曜に1時間、水曜に1時間やって
あとの日は休む、というやり方はだめです。
毎日最低30分を週に6日やって、一日は休む、
というパターンです。
これを続けるとA1cは下がります。
 
さきほど言った通り、高強度の運動は必要
ありません。
確かに高強度のインターバルトレーニング
は効果があるので、勘違いしてしまう
人が多いのです。
それは短時間にパフォーマンスを上げる
ことができますが、家ではできませんし、
怪我にもつながります。
 
自信を持って言いますが、全力疾走をする
必要はありません、クロスフィットに参加する
必要もありません、
やるべきことは、体を動かし、心拍数を上げる
ことです。
 
一日30分、心拍数を上げる運動を週に6日
やるなら、A1cは大きく下がっていきます。
 
どのようにやるといいでしょう？
運動を分けてください。私が勧めるのは
週のうち3日は心肺機能を高める運動；
ランニング、ハイキング、自転車、水泳、
ジョギング、ズンバなどです。
これらの運動は心拍数を上げます。
血管にも肝臓にも筋肉にも良いことです。
 
残りの3日はレジスタント運動がいいでしょう。
筋トレ、ウエイトリフティング、クロスフィットなどです。
筋トレにはスクワット、腕立て伏せ、腹筋などがあります。
 
運動パターンを心肺機能運動とレジスタント運動に
分けるこの方法を行うなら簡単にインスリン感受性を
最大に上げることができます。
 
ここに完璧な実例がいます。リンドセイです。
かわいい女の子です。
 
これまで2年間近くリンドセイのコーチングを
してきました。
彼女はクリスと同じで1型糖尿病です。
最初、彼女のA1cは7.2でしたが、現在は
私の思い違いでなければ、5.8以下です。
 
インスリン使用量は33％減り、体重は17ポンド
（約8㎏）減りました。
そしてコレステロールの数値は1/3になりました。
プラントベースホールフード食と運動で
そうなったのです。
 
彼女は運動の申し子のような人です。
ランニング、ヨガ、クロスフィットをやります。
これらの３つの違ったタイプの運動を一週間
単位で組み合わせて行っています。
彼女はとってもアクティブです。
私は彼女と運動について語り合うのが
好きです。私も運動中毒ですから。
彼女は食事と運動を最もパワフルな
武器として使っています。その結果が
このA1cです。素晴らしいです。
彼女には脱帽します。
 
最後に、なぜA1cは糖尿病の不完全な指標
であるかを話します。
どういうことかって？
 
ほとんどの糖尿病患者は、A1cがすべてで
あるかのように信じています。
ポーカーでいうなら、A1cの数値が良く
なると、最良の手だ！とチップを全部
賭けてしまうような。
 
A1cは重要です。しかしそこまで重要
ではないのです。
A1cは、体全体の健康状態を判断する
すべての指標の中の一つ、として解釈
できるものです。
それは平均血糖値の一つの指標に
過ぎません。
糖尿病の人の病態はそれがすべてでは
ありません。
 
しかし多くの患者も医者たちも、A1cが
すべてであるかのように考えています。
 
（翻訳に疲れてきたので、この後の部分は
簡単に要約します。）
 
インスリン抵抗性が下がり、感受性が
上がっているかどうかはA1cだけでは
判断できません。
 
インスリン抵抗性チェックリストの
5項目を調べる必要があります。
 
１）血圧
２）理想体重
３）血中脂質（コレステロール・中性脂肪
４）ヘモグロビンA1c
５）空腹時血糖値
 
この5項目をすべてチェックして
クリアーしないと、インスリン感受性
が上がって抵抗性が下がったとは
判断できません。
 
タミーの実例
プラントベースホールフードに
切り替えて4か月半で37ポンド（約17㎏）減量。
切り替える前は空腹時血糖値は120ぐらい
で2型糖尿病と診断されたが、現在は
毎日100以下でA1cは5台前半、
LDLコレステロールも低下。
メトホルミンを断薬。
 
シャロンの実例
シャロンは一型糖尿病。
プラントベースホールフード食で25ポンド
（11㎏）減量しA1cは健常者レベルに低下。
インスリン使用量は40％減少。
内服薬は断薬。
炭水化物摂取量は激増。
 
Robby:現在私たちはオンラインのグループ
コーチングプログラムで何千人もの、
あらゆるタイプの糖尿病の人を助けています。
 
食べ物を薬として使って、インスリン抵抗性
を逆転させ、A1cを下げ、体重を減らし、
たくさんのエネルギーを得、内服薬や
インスリン注射を減らせるように導いています。
 
私たちの糖尿病のためのオンラインコーチング
プログラムは、世界で一番強力で馬鹿みたいに
安いプログラムだと自負しています。
 
私たちは世界中の、1型、2型、妊娠糖尿病
の人たちを援助しています、
 
 
この後はオンラインプログラムの具体的
な紹介、コーチたちの紹介なので省略
します。
 
（最後まで読んでくださりありがとう♪）