パパです。
入院期間 35日
6月2日(土)~7月6日(金)
6月14日(木)~6月27日(水) 第1~2週目
ウエスト症候群に対するACTH療法の本治療が終了
14日間連日で両大腿部に交互に筋注
第3週目は6/29、7/1、7/3の隔日で3回筋注して終了
7月4日(水)
ACTH療法が全て終了後(退院前)の脳波検査がありました
また
7月6日(金)
ACTH療法後の頭部MRI検査、入院最後の血液検査がありました
それらの結果説明についてまとめます
入院後初回の脳波検査(6/4)の結果説明はです。
前回、ビタミンB6大量療法後の脳波検査(6/13)の結果説明はです。
入院12日目の日記/2回目の脳波の結果説明・質疑応答、最強の助っ人登場
ACTH療法を1週間受けた後の脳波検査(6/20)の結果説明はです。
ACTH療法を2 週間受けた後の脳波検査(6/27)の結果説明はです。
脳波の結果説明/ACTH療法を2週間やった結果(ACTH療法の効果判定)
前回までの振り返り
6月13日(水)
ビタミンB6大量療法後の脳波検査
通常の感度
画面下の黄色い線で囲んだサーもグラフィーみたいなところに注目
脳波の振幅が大きい(興奮している)程赤い部分の割合が増える。
脳波がおとなし(振幅が小さ)ければ、青い部分が増える。
通常の感度(左上の赤で囲った部分)で波形を表示した場合、正常であれば上下に隣り合う波形がぶつかり合うことはない。
センちゃんの脳波はめちゃめちゃ振れ幅が大きい
興奮がデカ過ぎる
6月20日(水)
ACTH療法1週間後の脳波検査
通常の感度
画面下の黄色い線で囲んだサーモグラフィーみたいなところに注目
一目瞭然
脳波がおとなしいとされる青い部分の割合が非常に増えている。
非常に高かった波の振幅(縦幅)が明らかに落ちている。
ただ、脳の前~真ん中にかけての部分は本来の波ではなく振幅の高い波が残っており、その波が消すことが今後の目標となる。
ACTH療法最初の1週間で劇的な改善がみられた。
6月27日(水)
ACTH療法2週間後の脳波検査
通常の感度 枚目
通常の感度 枚目
※体が動いていると筋電図を拾い、赤い部分(興奮)が減って表示されるそうです。赤い部分が所々凹んでみえるのはその影響を受けているらしいです。
頭の前方に興奮の波が残っているが、ACTH療法前に比べると鋭く高い尖った波はなくなり、やや幅広な波の方が中心となっている。
ACTH療法前の脳波があまりにも荒れていたので、ここまで抑えられたのはそれなりの効果があったと考えられる。
まだ興奮の波が残っているので発作が起こるリスクはあり、さらなる治療が必要でバルプロ酸の内服を開始した。
以下が今回、7月4日(水)の退院前脳波検査の結果説明
主治医からの説明
今回の脳波の画像
通常の感度 枚目
前回に比べ、パッと見て大きな波の変化はなく波の振幅も変わりなし。
様々な文献を調べたところ、滑脳症に特有の脳波がみられるという報告がいくつかあった。
ウエスト症候群かどうかは関係なく、滑脳症であるというだけでみられる異常な脳波
滑脳症の人には青丸で囲った部分のように特に頭の前方(F3,F4)にこのような大小の波がみられることがある。
中には後ろの方にも同様の脳波が出る人もいる。
センちゃんは前方と真ん中~後ろにみられる。
滑脳症がある以上、この波は元々あり消えないものなのではないか。
滑脳症であるセンちゃんにとっては普段通りの脳波として今後も続く可能性がある。
ただ、振幅が大きく鋭く尖った波が出てきた場合は注意しないといけない。
通常の感度 枚目
赤丸で囲った部分
今回の脳波検査では寝てる時間があったが、寝てる時に本来出る脳波がみられた
異常な脳波が強過ぎる場合は寝ていてもこの波は認められない。
文献によると、滑脳症の人は睡眠時のキレイな脳波が出にくい。
そのため、この所見はとても良い変化と考えられる。
そして、以下がACTH療法後の頭部MRI(7/6)結果説明
ACTH療法前の頭部MRI (6/12)
脳の表面に全く皺が認められない滑脳症(grade 1)の所見
ACTH療法後の頭部MRI (7/6)
※2枚の画像は縮尺が異なります。頭蓋骨と脳の大きさを比較しながら見てください。
赤丸で囲った部分が分かりやすく、頭蓋骨と脳との間の空間が大きくなっている。
脳萎縮に伴い、脳室が拡大している。
脳出血は認められない。
脳萎縮はそれなりに認められるが、想定内で経過観察。
ACTH療法ではほぼ必発の脳萎縮は一過性だがどれくらいで元に戻るかというデータはない。
次にいつMRIを撮るかという予定はなく、決まりもない。
何かの機会にMRIを撮影することがあれば、その時に脳の萎縮がどれだけ戻っているかを確認する。
最後に採血(7/6)結果説明
7月6日(金)の採血でバルプロ酸の血中濃度が41.74μg/mLであった。
朝の内服前の採血なので、1日で最も血中濃度が低くなるタイミング。
この後内服すれば血中濃度がもっと高くなるということ。
当面、バルプロ酸は現在の150mg/day(25mg/kg/day)で継続する方針。
外来で時々血中濃度を測定し、また体重増加に合わせて薬を増量する。
バルプロ酸はカルニチンという物質を低下させる副作用があり、予防的にカルニチンの内服を開始している。
質疑応答
リハビリはいつから可能
週明けから可能
早速、予約しました
カルニチンの量はどうやって決めている
通常の処方量は10~20mg/kg
当施設ではバルプロ酸と併用する場合では30mg/kgに設定している
バルプロ酸を内服している間はずっとカルニチンも併用する
原則、バルプロ酸とカルニチンは併用し続ける
血中アンモニア濃度はどれくらいの頻度で測定する
最低でも半年に1回血液検査する
脳波では頭の前方と真ん中辺りにいっぱい波が出てるなぁと思ってたのですが、滑脳症に特有の脳波の可能性があることのことで、それはそれで安心しました
滑脳症があるが故に常に出ている脳波かもしれませんね
ACTH療法前の脳波のように針のような鋭く尖った大きな波は完全に消失してるので、これはACTH療法がバッチリ効いたってことで良いんじゃないでしょうかね
滑脳症自体は治る病気じゃないので、それで発達が遅いのは仕方ないですが、センちゃんなりのペースで出来ることが増えていけば良いなぁと思います
5月の中旬くらい(生後6ヵ月半)から笑うことがなくなってしまったので、センちゃんにまた笑顔が戻ることを願っています
そうそう
家の七夕飾りの短冊には
「センちゃんがまた笑いますように パパより」と書きました
ではでは