古本の処分が大変なので、ついに電子書籍を購入した。Amazonプライムだと4000円引きなので4980円である。楽天のKoboとも悩んだのだが、友達がKoboは動作が悪いと言っていたのと、安さでKindleに。電子書籍はかなり抵抗感があったが、使ってみるとかなり便利。紙媒体よりも利便性が高く、私には合っていた。以前はiPadで読んで読みにくかったのだが、Kindleは「電子ペーパー」なのでかなり読みやすい。最も廉価なものなのでバックライトがないのだが、特に暗いところで読まないので全く問題無し。紙だと、分厚かったり、鞄にいれておくと皺がよったり、読み途中は栞を挟まないといけない等が個人的にはストレスだったのだが、電子書籍にしてそのストレスから解放された。新刊出るのが紙よりも遅いことが多いが、別にそこまで至急で読むことがないので気にならない。こちらで漫画を読みたいという人は発売日や画面の小ささが気になるかもしれないが、基本的に私は活字なので問題なし。何より電子書籍だと購入したらすぐ読めるのがメリット。とはいえ、電子書籍化されていない本も多いので、そこは難点。待ち時間や電車の中でさっと読みたいのであればこれはかなり便利。電子書籍は紙媒体の本よりも割安なので、長く使えば電子書籍の方が得だと思う。ぜひ騙されたと思って使ってみると良いと思う。
ジブリの「かぐや姫の物語」を観た。第87回アカデミー賞では惜しくも受賞を逃した作品だが、アートで玄人向きの作品。絵は淡く、日本的。かぐや姫の物語をなんとも切なく、情緒ある色彩で表現している傑作である。この情緒感はなかなか意見が分かれるところ。月の世界は極楽な世界、地球は穢れている世界と設定されているが、主人公のかぐや姫は、地球を「穢れてなんかいない」と言い切る。月の羽衣を羽織わされて地球での記憶をすべて忘れながらも極楽の月へと帰っていく中で、青い地球を観てそっと涙を流すくだりは、名シーンである。人間の世は悲しみや怒りもあるが、喜びや楽しみもある。それらを知っていることはなんとも尊いことか。悲しみや怒りがあってこそ、喜びや楽しみは引き立つのである。ふと、日本の田舎にいって、自然にふれたくなった。東京のコンクリートキャングルでは、虫の音も、風にそよぐ草の音も聞こえない。日本の美しい農村への郷愁を描き出していると思う。
画家のセラフィーヌ・ルイを描いた映画。ポンピドゥーセンター傑作展でセラフィーヌ・ルイの作品を観てから、興味を持っていたのだが、ちょうど彼女を題材とした映画あったので、観てみた。掃除婦のセラフィーヌが素晴らしい躍動感のある絵を描いていたのは天賦の才能だろうと思われる。しかし、世界恐慌などの不運にみまわれ、成功から遠ざかり、徐々に精神を病んでいってしまった。芸術家というのは、精神を病みやすい。感性が普通と異なるからだろうか。日本だと知名度はないに等しい画家だが、その色彩や構図は大胆でかなり印象に残る。ぜひ画像検索で検索してみて欲しい。映画はセザール賞7部門を制しているだけあって上質。観て損はない。
最近おもしろいブログがあったので紹介:「リーマントラベラー」。リーマントラベラーとは、多忙な広告代理店勤務のサラリーマンが、働きながら世界一周を目指すというブログ。「海外旅行に行く日本人を本気で増やしたい!」と思い立ってブログを開設したらしい。世界一周というと難易度が高そうだが、一気に一周するのではなく、小分けにいって、行った国をつなぎあわせれば世界一周になるという。
たしかに、世界一周というと大それた話に聞こえるが、小分けであれば十分に実現可能である。ちなみに、こちらのサイトでいままでに私が訪問した国をマッピングしてみた。アメリカは1都市しかいってないので全土が色づくので、実際以上に行っている気分になる。日本からアジアをまわって、欧州にわたり、アメリカにいって、日本に戻ってきたとすれば、現段階でも世界一周といっても過言ではない(笑。こうして見てみると、大きなエリアでみたときはアフリカ・中東・南米が未訪問地帯なので制覇してみたい。
海外旅行というと、お金がない!と言うことを言い訳にしてしまうが、LCCでいって格安宿に泊まれば、アジアであれば国内旅行より安い場合もザラである。忙しいということを言い訳にしてしまうが、アジアであれば金曜の夜に出て、土曜の朝について1日観光して1泊し、日曜の午後の便で帰国すれば土日でも海外は行けてしまう(国際便が出ている空港が近くにあればの話ではあるが)。弾丸旅行は嫌というのであれば有給をとれば滞在日数を1日延ばせる。韓国・台湾・マカオ・香港・シンガポール・北京・上海あたりの距離ならそれだけでも十分に楽しめるだろう。意外と海外は近いのだ。
個人が血縁・地縁に縛られ、公共交通機関が未発達の時代、旅行は極一部の人々のみが行える行為だった。第二次世界大戦が終わり、国際政治が比較的安定化し、公共交通機関が発達すると、先進国を中心に、観光の大衆化が起きた。我が国でみると、海外への出国人数は、1980年前後に約400万人に達し、1990年に年間1000万人を超え、2000年に1781万人、その後リーマンショックで減少したものの2015年は1974万人というものだった。海外旅行が大衆化し始めて半世紀、本格的に大衆化してまだ20~30年という歴史である。特に我が国で海外旅行が増えたのは、アジア諸国が経済成長し、渡航先として魅力的になってきたことが影響しているだろう。これから海外の往来はより増えてくるだろう。
リーマントラベラーというブログを読んで、「意外と海外って近いのか」と心理的ハードルが下がった気がする。ただリーマントラベラーほどタフではないので、私はもうちょっと軽めの旅行(帰国してそのまま出勤はさすがにキツイ)をしていこうと思った。ちなみに、来年はタイ・韓国を旅行計画中。
平成28年司法試験、合格率1位は「予備試験合格者」61.5%
平成28年司法試験の合格者数と合格率を法科大学院別にみると、1位はいずれも「予備試験合格者」であることが、法務省の発表より明らかになった。予備試験合格者の合格率は61.5%。一方、合格者を出せなかった法科大学院は7校あった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160906-00000011-resemom-life
2016年の司法試験の合格者は1583人、合格率22.9%であり、平均年齢は28.3歳。最年長が66歳で、最年少が21歳だったそうだ。予備試験組が合格率を上げているので、法科大学院受験者の合格率だけだと20.7%である。合格率の神7は「一橋・東大・京大・慶應・早大・神戸・中大」だった。とはいえ、法学の世界で、「司法御三家」「東大の赤門、中大の白門」ともうたわれた中央大でさえ合格率が30%を割りこんだ。中大は462人が受験し、不合格率70.6%・不合格者は326人である。合格者が10%未満の法科大学院はなんと35校。この35校への補助金は即刻打ち切りで良いだろう。そんな法科大学院に入っても無駄に学費を払って、無駄に歳を食い、社会復帰が困難になる確率が上がるだけである。それにしても驚くべきは、予備試験組が合格者全体の15%を占めている点である。もはや予備試験はメジャーなルートになりつつある。愛知大が文科省の指導を無視して受験指導を行っているのか、合格率で上位(11位)に食い込んでいるのが興味深い。入学生のレベルが、愛知大がとりわけ高いとは思えないので、要は司法試験もテスト対策をしたか否かなのだと思う。逆に言えば、文科省が法科大学院の試験対策を禁じる結果、多くの受験生はテスト対策の機会を奪われているともいえる。
法務省の調査(http://www.moj.go.jp/content/001198284.pdf)だと、3年目の弁護士(新65期、アンケート回収率43.6%)の中央値が426万円である。25~26歳で合格したとしても、司法修習を経て3年目だと29~30歳ぐらいである。普通の企業勤務の年収とほぼ同じだが、働かずに勉強にあてることで生じた稼げたであろう所得(経済学でいう機会費用)や、奨学金の返済(前述の調査だと奨学金等の利用がない人は17%しかいない)、それらを考えるとなかなか厳しい数字であろう。おまけに日本の人口は減るのに、法曹は増え続けるのだ。経済合理的に考えれば法科大学院へは進学しないことが合理的選択である。法科大学院修了が司法試験の受験資格から外れれば、法科大学院の学費及び在学中に生じる機会費用が減るので、法曹という進路選択を阻む経済的障壁は消える。法曹志願者をこれ以上減らさないには、法科大学院修了を司法試験の受験資格から外すしかないだろう。
〔合格率ランキング〕
01 予備試験 61.5%(235/382)
02 一橋大学 49.6%(063/127)
03 東京大学 48.1%(137/285)
04 京都大学 47.2%(105/222)
05 慶應義塾 44.2%(155/350)
06 早稲田大 35.8%(152/424)
07 神戸大学 32.3%(041/127)
08 中央大学 29.4%(136/462)
09 九州大学 28.8%(036/125)
10 大阪大学 26.8%(042/157)
11 愛知大学 26.7%(004/015)
出典:http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52166234.html
全然興味がなかったが、異様に高評価なのと、監督・脚本が庵野秀明さんなので気になったので、この前、上映終了間際だがいってきた。これは相当面白かった。カメラワークも見事だし、テンポがとても良く、音楽のセレクトも素晴らしい。凄惨なシーンで可憐で悲哀な音楽を流すのは、監督の趣味だろうが、それらが対比されてなんとも美しい。ゴジラがメインテーマには違いがないが、官邸の会議等が多く、どちらかといえば、ゴジラがテーマの政治ドラマという感じ。また、庵野秀明さんの代表作であるエヴァンゲリオンを実写化したらこうなるんじゃないかという感じで(官邸の様子が途中からネルフの様子にみえるし、ゴジラも使徒にみえてくる)、あまりゴジラ映画という感じはしなかった。映画の多くが官邸などの政治の裏側を描いているので、政治に興味がないなら観てもつまらないだろう。
未知の生物に対する官邸の対応は、もちろん映画化においてデフォルメされているが、なんともリアルである。これはゴジラは原発事故に見立て、原発の際の政権の混乱ぶりを皮肉っているのだろう。「想定外」というキーワードが用いられているが、民主党政権の緊急事態の狼狽ぶりを彷彿とさせる。緊迫した政治ドラマのはずだが、あまりにも馬鹿馬鹿しくて笑ってしまうシーンがいくつもある - もちろん監督の演出である。省庁間のスパゲティのように絡み合った依存・対立関係、官僚の書いた原稿を読んで官僚の書いた法案を追認するだけの政治家、首相など閣僚に大事があった際の人事の押しつけあい、東京に政治・経済が一極集中するリスク等々、日本の政治行政の様子がリアルに描かれている。
ただ、石破茂は映画に関してのコメントで、ゴジラの対応策で、防衛出動はありえないとしている。防衛出動は国会承認が必要なので時間がかかるので、実際は害獣駆除として災害派遣で対応するという。真面目な話を言い出したら、核兵器使用で国連決議が出てくるところはナンセンスとなる。そこらへんはエヴァンゲリオン的な要素のフィクションとしてみるべきであろう。
何にせよ、本作はかなり見応えがあるので、ぜひオススメである。久々に面白い映画を観た。


