抑鬱亭日乗 -11ページ目

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 小生は生きている。

 およそ2ヵ月ぶりにブログを更新することができる。

 奇跡である。

 

 三月初旬、確定申告の時期に雇用主が体調を崩した。

 病院へ行くと、即日入院することが決定したらしい。

 二等兵の小生に職場の運営を託された。番頭ではなく、小生が命じられる。

 雇用主はそのうち退院するだろうと予想していたが、長期に及ぶ入院となった。

 

 あの時期以来、休みなしで勤務し続けた。

 5月下旬が最も精神と肉体に負担がかかった。

 休憩なしの16時間労働がしばらく続いた。

 これが常態化すると、過労死を招くのは当然である。

 しかし、過労死など言っていられない。

 やらねばならぬことが山ほどある。

 顧客に迷惑はかけられない。

 

 確定申告、2月決算、3月決算を何とか乗り切ったのは奇跡である。

 繫忙期を終えたが、諸般の事情で延長戦の最中である。

 もうひと踏ん張りしなければならない。

 もう少しの我慢である。

 

 先日、仮想通貨の申告について述べた。

 あの日から仮想通貨の本質は何であるのかを考えずにはいられない。

 小生の脳内で仮想通貨を整理することがまだできない。

 

 仮想通貨は現金預金との引き換えにより取得する。

 仮想通貨の一単位を法定通貨の円を用いて引き換える。

 この時点で架空の世界で仮想通貨を購入したという記録が残される。

 この時点までは小生は理解できた。

 これはただの記録に過ぎないのではなかろうか。

 

 なぜこれが値上がりするのだろう。

 値上がりするということは、市場で仮想通貨を購入したい御仁が多く存在する。

 取得原価よりも売価が高いと利益を得ることができる。

 この売買差額による利益を求めて仮想通貨は購入されるのだろうか。

 

 記録に過ぎない実体のない資産が値上がりする理由を考えるが、答えはまだわからない。

 存在しないものが高価なものとして認識されるのはなぜだろう。

 ある日、多くの御仁が仮想通貨にそれ程の価値はないと気付くとその価値は暴落するだろう。

 

 仮想通貨の価値変動に根拠を求める小生が愚鈍なだけだろうか。

 繁忙期を迎えている。

 朝から晩までこき使われる。

 

 近年、暗号資産で資産運用する御仁がいる。

 一儲けした御仁が税務の申告を依頼してくる。

 驚くほど大儲けしていないが、決して少なくはない利益を得ている。

 

 小生は暗号資産をまだよく理解できないでいる。

 まずは暗号資産を購入することから始まる。

 購入した暗号資産を相場で売買することで利益を得る仕組みであるらしい。

 その価格はどのようにして決まるのか。

 株式であれば、発行した企業の業績や社会情勢により価格が変動する。

 

 だが、暗号資産はどのようにしてその価値が決まるのか。

 その資産の相場における需要と供給で決まるのだろうか。

 仮にそうだとすると、その需給の要因は何だろう。

 なぜ値上がりするのだろう。

 円とドルの通貨であれば経済活動等が要因となり、円安・ドル高へと変動する。

 法定通貨ではない暗号資産を為替レートの変動と同様に考えることには無理がある。

 

 実態を捉えられない暗号資産がなぜ値上がりするのか。

 勤務中にかかわらず、考え込んでしまう。 

 世話になった御仁にモノを贈ることを決意した。

 普段は出入りしない百貨店の地下にある店を訪れる。

 

 それ程高価ではないモノを贈ることにした。

 店員嬢に商品を購入し「これを送ります」と伝えた。

 この表現が良くなかったのだろう。

 

 小生は配送してもらう旨で「送る」と言ってしまった。

 店員嬢は小生が相手に手提げ袋で「贈る」と理解したようだ。

 会話が何だかかみ合わない。

 

 会計になってようやく商品を「送る」ことに気付いてもらえた。

 店員嬢は手早く無地の熨斗紙をつけて商品を包装した。

 「送る」のであるから、小生がカネを払い去ってから包装すればいいのだが。

 商品を包装している店員嬢に作業を止めさせるのも気の毒だ。

 

 「おくる」を「配送を願う」という表現に変えることにした。

 店員嬢はここで「贈る」ことであり「送る」ことでもあることに気付いた。

 小生の表現が良くないことで、小さな誤解を招いた。

 

 日本語は難しい。

 「050・・・」から電話がかかってきた。

 この番号に心当たりはないが、電話に出た。

 

 予想通り、不動産投資の勧誘であった。

 大阪にワンルームを購入し、カネを稼がないかという旨である。

 毎月、7万円から8万円の収入を得られるという。

 目先のカネを得たい御仁には魅力的かもしれない。

 

 電話の主は節税、ローン控除、不動産収入を強調する。

 歩合給なのだろう。

 

 小生は電話の主に告げた。

 ワンルームの投資のビジネスモデルは終焉した。

 オフィスとして貸し出しても、借り手が見つからない可能性が高い。

 新型コロナウィルスの影響により、在宅ワークを強いられる御仁が多い。

 これにより、オフィスは必要不可欠なものとはいえなくなった。

 同時に今後の経済動向にも言及した。

 

 電話の主は困っている。

 小生に購入する意思がないうえに、不吉な未来を予見したらしい。

 先方から「失礼します」と電話を切った。

 案外、素直な御仁であった。