どうもこんにちは、ハンサムガイです。嘘です。ざわえもんです。今回は前回から大分間が空きましたが、時間のメカニズム⑩の続きです。まず現在アメリカのタフツ大学の認知心理学者であるダニエル・クレメント・デネット氏と、アメリカのニュースクール大学の認知神経科学者であるマーセル・キンズボーン氏の共同研究によると、「時間の進み方が遅く感じるのは、記憶や分泌物に限った話ではない」との結論が出されています。そしてこの研究で報告された論文は、「時間と観察者 意識は脳のどこにあり、いつ働いているのか。(Time and the observer The Where and when of conscience in the Brain.)という名前で、脳は処理速度を速める為に出来たフィードバックグループを利用して視覚情報を処理している、という説が挙げられました。まぁフィードバックとは簡単に言えば客観的事実や客観的評価の事です。そしてこのフィードバックグループとは、「この後見るとされる情報」の事です。例えばあなたが車に牽かれそうになっている状況に身を置いていたとして、目の前から車が突進してくると、脳がこれから自分が牽かれるかもしれないという仮説を瞬時に立てます。そして車が目の前から突進してくるという視覚的情報よりも先に、これから自分が牽かれるかもしれないという仮説を優先して脳が処理します。まぁ要は人間は危機的状況に陥ると、脳がこれから未来で起こるであろう仮説を優先し、その瞬時に推測した仮説から先に脳で処理します。そしてその後に視覚的情報を処理するという事です。そしてこの情報の順序の未来と過去が逆転する時に時間の進み方が遅く感じるという訳です。分かりづらくてさーせんw んーもっと簡単に言えば、あなたが転けそうになったとして転ける寸前に、あ、やべ!と思いますよね? 要はこの、ヤバい、これから転けるかもしれない、という仮説を瞬時に脳が立てている訳で、危険を回避する為に地面等の視覚的情報よりも先に仮説を優先して脳で処理し、受け身を取る等の対策を瞬時に考えているという事です。そしてこの仮説を立てて対策を瞬時に考えている時は時間の進み方が遅く感じられるという訳です。また以前に人間はフロー状態やゾーン状態に入ると時間の進み方が遅く感じられると説明した事がございますが、このフローやゾーンの状態に入るには脳波の状態が関係しているとされています。脳波とは簡単に言えば思考や感情等によって生じた脳内の電気活動を示した波です。この脳波は、「脳波記録法、Electro Encephalo Graphy(EEG)」という技術で紙やコンピューターに波形として記録出来ます。この脳波の様々な特徴によって集中力や記憶力等の度合いも測定出来るとされています。そして脳波は「ベータ波」、「アルファ波」、「シータ波」、「デルタ波」、「ガンマ波」の5種類で構成されており、1つ1つを簡単にご説明させて頂きます。ちなみに1ヘルツとは1秒間に1回波が振動し、4ヘルツなら1秒間に4回波が振動するという事です。

デルタ波↓
熟睡、潜在意識等の状態で発生。
(0.1Hz~4Hz)

シータ波↓
瞑想、直感、変性意識状態等で発生。
(4~8Hz)

アルファ波↓
リラックス、達観、空想等で発生。
(8~13Hz)

ベータ波↓
集中、覚醒、熟考等で発生。
(13~30Hz)

ガンマ波↓
集中や覚醒や興奮等が最大限になる事で発生。
(30Hz以上)

ちなみにですが、基本的に人間は普段はベータ波の状態でいるとされており、ベータ波は「意識、理性、論理、活発な思考プロセス等」の際に発生するとされています。またベータ波は所謂マルチタスクの状態の時も発生するとされています。まぁマルチタスクというのは本来は存在せず、厳密に言えば1つのタスクを瞬時に切り替え続けているだけですがねw そして次のアルファ波というのは、「目を閉じる、愛する人や物について考える、自然で時間を過ごす等」の際に発生するとされています。皆さんも脳疲労や精神的疲労を感じたら10秒でも良いので目を閉じましょう。そうする事で交感神経と副交感神経のバランスが整い、心身共にリフレッシュ出来ます。そして次のシータ波についてですが、「レム睡眠とノンレム睡眠の移行、長距離走、瞑想等」で発生するとされています。例えば54321テクニックというのがありまして、まず目で見える物を5つ数え、耳で聞こえる物を4つ数え、肌に触れている物を3つ数え、匂いで感じる物を2つ数え、最後に味覚で感じる物を1つ数えてみてください。これは本来パニック障害や精神疾患等の治療として使われるテクニックですが、集中力や精神統一等をするのにも効果的ですので、シータ波を出してリラックスしたいのであれば54321テクニックをお勧めしときます。そしてお次の最も周波数が少ないデルタ波ですが、「深い睡眠状態、脳の無意識状態等」で発生するとされています。基本的に起きている状態でデルタ波が発生する事は無いとされています。そして最後のガンマ波ですが、「集中力が最大限に向上した状態、五感が最も研ぎ澄まされた状態、高度な覚醒状態等」で発生するとされています。例えばチベットの仏教徒を対象にした実験によると、瞑想等で超越的な精神状態に入った僧侶はガンマ波が出ていたというデータもあります。また、自分の愛する人や物等に感謝する事でガンマ波が発生する傾向にあります。まぁ人間というのは感謝をするとエンドルフィン等の快楽物質が分泌され、一種の瞑想状態に入るとされています。つまりですね、集中力や精神力等の認知機能を最大限まで高めたい場合は、あらゆる人や物に感謝をする事でガンマ波が発生し、覚醒と瞑想を同時にしている様な究極の状態になるとされています。更にガンマ波というのは、デルタ波とシータ波とアルファ波とベータ波の4つの脳波が融合して発生しているとされており、それぞれの脳波の特徴を同時に会得出来るという訳です。はい、つまりガンマ波というのは脳波のキングな訳ですw ところで、皆さんはきちんと感謝の言葉を言えていますかw 感謝は相手だけでなく自分にも効果があります。もし特別何かをされた訳でなくても、心の中でも紙でもスマホでも良いので、現在感謝している人やペットや物等を10個位リストアップしてみてください。そうするだけでガンマ波が出る傾向にあり、認知機能等が最大限まで高まる可能性がありますので。まぁそして話は戻りますが、このガンマ波が出ている状態がフローやゾーンと呼ばれており、結果的に時間の進みが遅く感じられるという訳ですねぇ。考えるのではなく感じろという言葉もあります通り、時には五感に集中して生きるのも良いかと思います。加えて、人間の脳は電場というものを発生させる神経細胞の集まりです。電場とは簡単に言えば、先程ご紹介した脳波記録法等の機器によって脳波として表示されるものです。そして電場というのは要はエネルギーなので、物理学の理論が適用出来ます。また、クロノスタシス現象と言って、良く時計が例に挙げられていますのでご説明します。まぁクロノスタシス(Chronostasis)」というのはギリシャ語で時間を表す「chrono」と、持続を意味する「stasis」を組み合わせた言葉です。そしてこれからクロノスタシス現象の説明をさせて頂きますが、まず、アナログ時計を用意し秒針を見ます。その時は普通に1秒ずつ動くのが皆さんも分かるかと思います。しかしですね、サッカード現象と言って、人間の眼球というのは1秒間に数回ほど視点が高速で移動しています。そして一回の視点の移動に掛かる時間は0.1秒ほどです。ちなみにですが、人間は視点を1ヶ所に固定しようとしても無意識に視点が動いているとされており、これをマイクロサッカード現象と言います。そして、この視点の移動を説明したサッカード現象ですが、人間の眼球はこのサッカード現象をカットするという機能が備わっています。つまりですね、通常だと眼球が移動すると視界がぶれるのですが、この視点の移動を脳がカットする事により滑らかな視界になるという事です。この機能がキーポイントな訳で、サッカード現象は一回に付き約0.1秒掛かります。例えばアナログ時計の秒針が10秒から11秒に移動する時に、視点も10秒の場所から11秒の場所に移動しますよね?その時に約0.1秒のラグが発生します。つまりこの視点を移動した事によるラグが発生する事で、簡単に言えば1秒が約1.1秒に感じられる訳です。まぁこれがクロノスタシス現象のメカニズムなのですが、クロノスタシス現象は視点を移動する度に発生するので、人間は簡単に言えば目を開けて視覚的情報を眼球からインプットしている限り、時間の流れが微々たるものではありますが、遅く感じられるという訳です。まぁちょっと今回はここまでw まとめますと、人間は深い集中状態に入ると様々な脳波が発生し、時間の流れが遅く感じられます。そしてクロノスタシス現象と言って、人間は視点移動をする度に約0.1秒程のラグが発生し、クロノスタシス現象は目を開けて視覚的情報を眼球からインプットしている限り発生するので、時間が0.1秒ほど遅く感じられます。まぁこの0.1秒の差は意識しないと通常であれば気になりません。しかし、時間の流れを遅くするという事に着眼点を置けば、クロノスタシス現象の存在の説明が必要不可欠な訳です。さて、皆さんも一秒一秒を大事に生きましょう。まぁ体感的には1.1秒位な訳ですがw ガハハハ…。はい( ´-`) おやすみw 次回に続く。またなw ご視聴ありがとうございましたw