おっすw ざわぽむぷりんです。今回は運動と脳の関係性について②の続きです。まずランニングやサイクリング等の運動をすると、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が増えるとされています。まぁ肉体に負荷が掛かるという行為も1種のストレスに含まれているのでね。要は筋肉を動かす為にはアデノシン三リン酸という身体のエネルギー通貨と呼ばれるものと酸素が必要になり、その結果心拍数と血圧が上昇し、コルチゾールの値も同時に増えます。そして運動をしている最中は筋肉を動かす為にコルチゾールの分泌量が増えていたのが、運動を辞めると徐々にコルチゾールの値が運動を始める前まで落ちます。そして運動を継続すると、運動中のコルチゾールの分泌量が低下し、運動を辞めた時のコルチゾールの分泌の低下量が増加するとされています。そしてこの運動によるコルチゾールの分泌量の低下は、運動以外にも影響を与えるとされています。要は運動はコルチゾールへの抵抗力を高めてくれる効果があるという事です。またモントリオール・イメージング・ストレス・タスク(MIST、The Montreal Imaging Stress Task)というテストがあり、制限時間以内に暗算を行いモニター上の正解を選ぶというテストで、正解か誤りかを回答をする毎に表示されます。そして被験者には平均正解率が80~90%である事を予め伝えておくのですが、被験者の回答に関係なく正解率が20~45%になる様にコンピュータを設定しておきます。更にテストの際には、被験者の現在の得点が平均よりも遥かに下回っている事を定期的に伝えるという内容です。鬼畜すぎワロタw そしてこのテストをすると当然の事ながら被験者達のストレスレベルは高くなりますが、テストが終わった後に被験者達を30分のサイクリングをしたグループと、心拍数が増えない程度の軽い運動をしたグループの2つのグループに分けたところ、被験者が普段から運動をしているかしていないかに関わらず、ストレスを感じるテストをした後にサイクリングを30分したグループは、テストの後に軽い運動をしたグループに比べてコルチゾールの値が大幅に減少したという結果になっています。またサイクリングを30分したグループの方は、短期記憶や感情の抑制等を司る海馬の働きが活性化しており、前回の②の投稿でもご説明したストレスの一連のシステムであるHPA軸の反応も抑制され、運動をすると海馬の細胞も新しく生成されるという事が世界各国の機関によって証明されています。ちなみにストレス反応を抑制するという役割は海馬の他にも前頭葉が担っています。そしてその前頭葉の中でも前の部分にある前頭前皮質は、衝動性を抑制したり自制心を司ったりしている部位なのですが、ストレス反応も抑制する役割があるとされています。しかしですね、ここで衝撃の事実なのですが、この前頭葉は心配事をする度に縮んでしまう事が証明されています。まぁ正確には心配する事等によるストレスが、前頭葉を縮ませてしまう主な原因という訳です。この前頭葉は何度も以前から言っていますが高次脳機能と呼ばれており、前頭葉が活発になると気持ちが穏やかになりストレスレベルを下げてくれる等の役割があり、磁気を前頭葉に与えて活発化させるという療法も実際に存在しているので、それほど前頭葉が人体にとって重要なのが皆さんもご理解頂けるかと思います。そして先程ご紹介した海馬と前頭葉は運動によって活性化させる事が可能な訳です。まぁそのメカニズムを簡単にご説明すると、運動をすると脳への血流量が増えて脳機能が向上します。加えて運動を長期的に続けると前頭葉で新しい血管が増え始め、血流や酸素の供給量が増える事により老廃物の排出を促してくれます。そして運動をすると前頭葉とネガティブな感情等を作り出す扁桃体の連携が強化し、前頭葉がより扁桃体の機能を抑制する事が出来るようになるとされています。そして実際に様々な研究で、散歩等の運動を1時間ほど定期的にすると、前頭葉を含む大脳皮質が物理的に成長する事が証明されています。まぁそして鬱病等の精神疾患は、脳の炎症ダメージやセロトニン等の幸福物質の減少等が原因とされていますが、実はお酒を適量飲む事によりストレスや不安等が減少する効果があるとされています。まぁちなみに抗不安薬は、ジアゼパムやオキサゼパムやロヒプノールやザナックス等があります。所謂マイナートキシライザーですね。しかしこれらの抗不安薬よりも遥かにストレスや不安に対して効果があるのが、アルコールです。ちなみにストレスや不安等のネガティブな感情を抑制するという事のみに着眼点を置きますと、アルコールが最強と言われています。また前回ご紹介したガンマアミノ酪酸という物質があるのですが、この物質は脳の活動を鎮静化させて、脳細胞の興奮を抑制したりストレスレベルを下げてくれる効果があります。まぁいわゆるGABAです。このガンマアミノ酪酸はサイクリングやランニング等の持続的な運動をしたり、飲酒や薬等を摂取する事により大脳皮質内で分泌量が増えます。そして話は少し変わりますが、運動をすると脳の中で新しい神経細胞が生成されます。そしてこの運動によって生まれたばかりの新しい神経細胞は常に興奮状態にあるとされているのですが、脳細胞は興奮すると不安の感情を助長してしまい結果的にストレスになってしまいます。つまりストレスや不安等のネガティブな感情を感じやすい人は脳細胞が慢性的に興奮している状態なので鎮静化してあげる必要があります。加えて運動をすると新しい神経細胞が生まれると先程ご説明したのですが、その中にガンマアミノ酪酸を生成する神経細胞があるので、結果的にガンマアミノ酪酸が生成されて脳の興奮を鎮静化し、結果的にストレスや不安が減るので運動は精神的にも良いと結論付ける事が出来ます。このガンマアミノ酪酸を生成する神経細胞はニューロンの乳母と呼ばれており、ニューロンの乳母は海馬で主に生成されているという事が動物実験によって証明されています。またですね、よく筋肉は裏切らないという半分ネタと化した言葉がありますがw スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究によると、遺伝子操作によって筋肉を増強されたマウスは、眩しい光を当てたり騒音を聞かせたりしてもストレスの影響を殆ど受けなかったという結果になっています。まぁ要は筋肉トレーニングをするとストレスを無害化するキヌレニンという物質が体内で分泌されます。このキヌレニンは人間の筋肉の中にも含まれているので、肝臓が血液中の有毒物質を除去する様に、筋肉もストレスを除去する役割があるという事です。しかし筋肉トレーニングだけをしていれば必ずしもストレスが解消される訳ではないという事が最新のデータによって証明されているので、有酸素運動と無酸素運動をバランス良くして頂ければより効果的かと思います。そしてネガティブな感情等を作り出す扁桃体は平均で約17歳で、ストレスレベルを抑制したり自制心等を司る前頭葉や前頭前皮質は平均で約25歳で成長限界を迎えるとされています。つまりですね、18~25歳位の人達は人生で最もストレスを感じやすい年齢層という事が皆さんにも分かりますでしょうか?まぁ実際に南米のチリの首都であるサンティアゴで行われた実験で、貧困地域に住む約200人の平均年齢18歳の若者達を対象にして、糖尿病や心疾患等の西欧諸国に多いとされている疾患がチリで増え始めていた原因と、定期的な運動がチリの若者達の幸福感や自信等のポジティブな感情にどの位の影響を与えるのかを調査したという実験内容なのですが、予め設定された約10週間の運動プラグラムを若者達に実行してもらったところ、ストレスや不安が激減し、幸福感や自信等のポジティブな感情が大幅に向上したという結果になりました。また、フィンランドの約3000人以上の男女を対象とした国際的な研究によると、週2回以上の運動をしている人達はストレスや不安レベルが0に等しいという結果になりました。要はチリの研究もフィンランドの研究も結果は、運動とポジティブな感情の増幅には相関関係が大きくあるという事です。皆さんもネガティブ過ぎる状態になってしまったら取り敢えず何でも良いので運動しましょうw 一心同体という言葉もあります通り、健全な精神は健全な肉体に宿ります。ただ運動をしすぎるとオーバートレーニング症候群とかになって睡眠障害や慢性疲労等の原因になってしまうのであんまり無理はしないでくださいw それではキリが良いので今回はここまでw またの~。ご視聴ありがとうございました😜