>訳語の【MRYA】(主、372)は、【MRA】(主、352)の強調形だ。然るに、
>【MQOLA】(羊飼いの杖、372)は、「Auriga」ないしは「Wagoner」であり、(※「magarru」(wagon)もあり)
>したがって、そもそも、「mar」(wagon)>【MRA】(主、352)、と思われる。
(※既稿“「主」の淵源について”より)
厳密に言えば、「mar」の本来の意味が「wagon」というわけではなく、
限定符の「ĝeš」(木)が前接し、 「ĝešmar」となった際、その「mar」が、
「wagon」の意味になる。元々の「mar」の意味に関しては既稿を見よ。
どちらにせよ、「mar」(wagon)>【MRA】(主、352)と見て間違いない。
* * *
ところが、そもそも楔形文字の[MAR](以下のもの)は、よくよく見ると、
「ĝeš」[GIŠ](木)+「bar」[BAR](strange)である。即ち、実際のところ、
「ĝešmar」(wagon)は、「GIŠ.GIŠ.BAR]ゆえ、「bar」(strange)の意を負う。(※後項で訂正済)

いま、端的に言うならば、訳語とされる【MRYA】(372)の淵源に在る、
「ĝešmar」[GIŠ.MAR](wagon)=「ĝešmar」[GIŠ.GIŠ.BAR](wagon)は、
「aḫû」[BAR](危)の意味を負うのである。この点を十分に咀嚼したい。(※後項で訂正済)
#「美和」(御諸)の「大物主」の孫である「神八井耳」こそが、「意富臣」の祖である。
#やはり「御諸」は、「御者座」を指し示し、「意富」は、「aḫû」[BAR](危)を指し示す。(※次項へ続く)