こんにちは! 住之江区緑木にある【ゆう鍼灸整骨院】です。
いつも当院のブログを読んでいただきありがとうございます。
このブログでは、当院で行っている治療法やいろいろな疾患のこと、身体のための体操からちょっとした豆知識まで紹介させていただいております。
先日もゴルフ中に膝を痛めて来院された患者さんがおられました。
『膝痛』と聞くと比較的高齢な方がなるイメージがあると思いますが、年齢は関係ありません。
普段の動きや使い方によっては小学生や中学生でも膝痛が起こります。
ただ、若い年齢の方と高齢な方の膝痛の原因が同じというワケではありません。これも普段の使い方などで痛みの原因が変わってきます。
〜そもそも膝関節とは〜
膝関節ですか、もともと関節自体は可動性のある関節です。しかし周りの靭帯によって、大きく動かせるのは曲げ伸ばしだけです。そんな膝関節を支えている靭帯の許容範囲を超えるような力が加わると痛みやケガに繋がってきます。
また靭帯だけでなく関節を安定させている半月板や筋肉なども痛みの原因となってくるので、痛めた際はそのへんの見極めが重要となってきます。
〜靭帯が原因による膝痛〜
靭帯は筋肉ほどの柔軟性はありません。例えば筋肉なら引っ張られてもある程度伸びるので負荷が軽く済むことがありますが、靭帯にそれと同じ力がかかった場合は靭帯が断裂してしまう可能性があります。膝の靭帯に牽引力がかかる場合は捻れるとき、膝より下の下腿に前後左右の外力がかかるときです。
膝の内側に"内側側副靱帯"があります。体の外側から膝へ外力がかかり、膝が内側へ入ってしまったときに痛めてしまうことがあります。
例えば右膝の場合、右側から左側へ強い力がかかった場合です。このとき右膝の内側に縦についている靭帯が急激に伸ばされ、許容範囲を超えるとブチッと部分的もしくは完全に断裂してしまいます。この状態を膝の【内側側副靱帯損傷】といいます。また、ジャンプ着地時やターン時に膝に捻れる力が働くことでも起こります。
内側側副靱帯とは反対に、膝の内側から外側へ外力がかかったときには【外側側副靱帯損傷】のおそれもありますが、内側側副靱帯に比べると発生頻度は低いです。
内側側副靱帯と同じくらい有名なのが"前十字靭帯"です。
前十字靭帯は太ももの骨である大腿骨とすねの骨である脛骨を関節内で繋いでいる靭帯です。
この靭帯は脛骨が前方へズレるのを防いでいる靭帯なので、足を固定された状態で後ろから外力が加わると損傷しやすくなります。それこそラグビーやアメフトなどのコンタクトスポーツなどで起こります。
そしてこの靭帯を痛めた場合を【前十字靱帯損傷】といいます。
またこの靭帯は内側側副靱帯と同様の動きでも起こることがあります。
後から出てきますが内側半月板と内側側副靱帯、それとこの前十字靭帯を同時に損傷してしまうこともあります。
この状態は『不幸の三兆候』と呼ばれ、スポーツをする上では致命的な状態となります。
前十字靭帯靭帯とは逆に、脛骨が後ろへズレるのを防いでいる【後十字靭帯】とあります。
ただ脛骨が後ろはズレる外力が働いても膝が曲がって後十字靭帯への負担が軽減されやすいので痛める頻度は前十字靭帯ほど高くありません。
〜筋肉が原因による膝痛〜
膝周辺はいろんな筋肉の付着部になっています。
子どもによく起こる膝痛で【オスグッド病】という疾患があります。
この疾患は痛みがでるところはお皿のすぐ下にある骨が出っ張っているところ(脛骨粗面といいます)ですが、痛みの原因は太もも前面の大きな筋肉である「大腿四頭筋」です。
この筋肉が使いすぎなどによって過緊張を起こしてしまうと付着部である膝蓋骨(お皿)を引っ張り上げます。膝蓋骨が引っ張り上げられると、膝蓋骨から脛骨粗面についている膝蓋靭帯も引っ張られ脛骨粗面にめくれ上がる力がかかり炎症を起こしてしまいます。
子どもはまだ骨が完全に発達していないため骨に負荷がかかるオスグッド病になりますが、大人になると骨がしっかりするため脛骨粗面への負担が軽減されます。
そのかわり膝蓋骨から脛骨粗面についている膝蓋靭帯に負荷がかかり、そこで炎症を起こしてしまいます。その状態を【膝蓋靱帯炎】や【ジャンパーズ・ニー】といいます。
脛骨粗面の内側と外側に痛みがでることもあります。
それぞれ内側に痛みがでたときは【鵞足炎】、外側に痛みがでたときは【腸脛靱帯炎】を疑います。
鵞足とは縫工筋・薄筋・半腱様筋の3つの筋肉を合わせて呼びます。この3つの筋肉が合わさるところが鵞鳥の足に似ていることからそう呼ばれます。
腸脛靭帯は大腿筋膜張筋という太ももの外側にある筋肉から脛骨の外側のガーディ結節と呼ばれる部位についています。
この腸脛靭帯も緊張することによって摩擦が生じ炎症を起こします。別名【ランナーズ・ニー】とも呼ばれます。
〜半月板が原因による痛み〜
半月板とは膝関節内にあるC型の軟骨様組織のことです。
主に膝関節のクッションの役割をしており、これが擦り減ってくると関節にモロに負担がかかったり、関節の変形に影響してきます。この半月板を痛めた状態を【半月板損傷】といいます。
半月板はそれぞれ内側と外側にあり、内側半月板を痛めることが圧倒的に多いです。
若い年代ではスポーツなどによるケガが多いですが、比較的高齢層では加齢によって弱くなった半月板に軽微な外力が繰り返しかかって痛めることが多いです。
〜最後に〜
よく『膝の水を抜いたらクセになる』といいます。これを言われる方は、おそらく何回も水を抜いている方だと思います。実はこれクセになっているわけではありません。
水が溜まるということは関節の中で炎症が起こっているということ。水を抜いても、その原因となっている炎症が治まらない限りはまた水を抜かなければなりません。
当院にも『何回も水を抜いてる』と来院される方は少なくありません。治療をさせてもらっていくうちにだんだん水を抜く頻度が少なくなっていき、『今では水が溜まらない』という患者さんもおられます。
膝痛でお悩みの方はいつでもご相談ください。
●当院へのアクセス 地下鉄四ツ橋線 北加賀屋駅 3番出口より徒歩3分
●加賀屋周辺にお住いの患者さんが多数来院してくれています。
●ご新規の患者さん1日3名様までで、予約優先制とさせていただいております。
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