「人はこうしてさ、ふらここ(※ぶらんこのこと)みたいに揺れながら生きている。正と邪の間をね、行ったり来たりしているのさ。正しいことばかりできる人間もいないし、邪(よこしま)なだけの人間もまあ、めったといやしない。ある日は正に振り切っても、ある日はどっちつかずの、中途半端な事をしでかしてる。・・・そのいずれもが己自身だ」
(朝井まかて、『藪医ふらここ堂』より)
いろいろな方のブログを継続して拝読していると、上品と思っていた方が毒舌を吐いたり、厳格なイメージの方がふとやわらかな言葉を届けてくれたり、喜んだり落ち込んだり・・・、本当に人生って一筋縄ではいかないものだと思うと同時に、一人の人がたくさんの心を抱えているところに、人の幅というか、豊かさみたいなものを感じます。
朝井まかてさんのこの言葉も、「いろいろあっていいんだ」と安心させてくれます。