今日は、
性欲を適切に調和することについて
書きました。

性欲を満たす活動や
セックスすることを
社会的に有用な目標に
結びつけることが
感じるしあわせを増やすことに
とても効果的なのです。

目次
・するなら社会的な利益のため
・性本能を適切に訓練する
・鍵は「他者への関心」


■するなら社会的な利益のため

性欲を適切に調和できるのは、
そこに社会的に有用な目標
設定したときです。

アルフレッド・アドラー
次のような意味のことを言っています。

「性生活を社会的に有用な目標に
結びつけることができない人は
状態を悪化させる。
社会的に有用な目標だけが
神経症的な状態を変えることが
できるのである。」


平たく言えば、
セックスすることが
自分の利益のためだけにすると
性欲を調和できない
、ということです。

そして、
セックスすることが
社会的な利益のためにすると
性欲を調和できる
、ということです。

おそらくその目標は
公言するものではなく、
自分の中に持つものです。

社会とは対人関係のことですから、
セックスすることで
自分の持つ対人関係が
よくなるような目標を持てたとき
が、
社会的な利益のためにするものと
なるわけです。

自分の利益のために
いくらしたとしても
感じるしあわせは増えず、
社会的な利益のためになら
すればするほど
感じるしあわせは増えるのです。

セックスする相手がいない場合は
社会的な利益のためのセックスを
することができる相手を得る活動から
始めることになります。

それは、適切な結婚相手を
見つける活動となります。

■性本能を適切に訓練する

通常の動物であれば
必要なだけ食べると
もう食べません。

同様に、
必要なだけ飲むと、
もう飲まず、
必要なだけ性交すると
もうしません。

次に必要になるまで
不要だからです。


一方で、人間は、
自ら必要を創造できるので
意図的に暴走することができます。

これをアドラー
欲求を過度に満たすこと
と言っています。

過度に満たされた欲求は
過度に発達します。

過度に発達すると
強迫神経症のような
神経症的な状況になることが
よくあります。

例えば、
”お金”の重要性を過度に発達させると
守銭奴となり、
際限なくお金を求めるようになります。

”清潔”の重要性であれば
過度な潔癖症となり、
「洗うこと」が他のすべてのことより
優先されて、一日中洗ったり掃除したり
するようになります。

”食べること”の重要性であれば
朝から晩まで常に食べ物のことばかり
考えるようになり、
いつまでも食べていたりします。

これが
”性欲”となっても同様で、
性欲をどうすれば満たせるのか
常に考えるようになり、
通常の生活を送ることに支障を
きたすような状況になりがちです。

こうした、
「過度に欲求を満たすこと」は
社会的に有用でない目標
結びつきやすくなります。

そうして、
実際に行動に移したときに
社会的に認められない行為と
なってしまうわけです。

それゆえにアドラー
性本能の適切な訓練」が
重要であると指摘します。

そのためには
「過度に欲求を満たすこと」
を避けるわけですが、
禁欲的になることは危険だ
とも指摘しています。

すなわち、
欲求を封じてしまうようなことです。

「性本能の適切な訓練」を
するためには、
性欲があること、や、
セックスしたいことが
あることは何も問題がない前提で
臨むことです


あくまで
過度に多いことや
過度に少ないことが
問題となるわけです。

しかし、何の基準もなく
多い少ないを判断するのは
困難です。

そこで役に立つのが
社会的に有用な目標です。

性欲を満たすことや
セックスをすることが
社会的に有用な目標に
結びついているかどうかを
確認することが、
過度に多い/少ないを
自然と避けること
になるわけです。

■鍵は「他者への関心」

社会的に有用な目標についての
訓練をすることは、
セックスに限ったことではありません。

友人関係や
仕事関係における
対人関係についての活動も
社会的に有用な目標に結びつけることは
適切な訓練となります。

そこで訓練されていれば
愛と結婚の課題における
性欲やセックスについても
社会的に有用な目標に
結びつけることに
大きな困難を感じることは
ありません。

そして、
適切な訓練の鍵となるのが
他者への関心です。

アドラー
感じるしあわせを増やすために
相手の関心事に関心を持つこと
を勧めています。

相手の関心事に関心を持てれば
相手への貢献活動に
とても役に立ちます。

今相手は
どんなことに関心があるのか
何に興味があるのかがわかれば、
その相手に自分が何をすれば
役に立てるのかも見えてきます。

そうして貢献して
客観的な貢献感が得られれば
感じるしわせが増えるのです。

セックスでいえば、
自分の性欲を
満たすためだけにするセックスは、
相手を道具として利用することに
なりかねないのに対して、
互いが相手の役に立とうとして
するセックスは、
対人関係の調和をもたらしてくれる
こととなり、
どちらが感じるしあわせが増えるのかは
明白です。

この道は
人によっては
最も困難な道だと
見えるでしょう。

しかし、
感じるしあわせを増やすには
この道しかありません。

他のもので代用しようとしたり
一時的なしあわせを得て、
それで一時的に満足することを
繰り返すことは、
かえって遠回りすることになる、
アドラーは指摘しています。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ10年目、常楽でした。



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