■甘やかされて育てられた

甘やかされる、とは
子自身がすることを
親が子に代わって
やってしまうことです。

子がまだできないことを
親が代わってするのなら
それはただ「世話」
しているだけですが、

子が学べばできることを
親が学ぶ機会を与えずに
親自身が子に代わって
やってしまうと、
それは「甘やかす」
なります。

そうしてずっと親に
依存して生きていければ
子に問題は起きませんが、
成長するとともに
自らが社会と接することになり
社会からは自立を促され始めると
子は問題を感じるようになります。

しかし自立するのは
甘やかされて育てられた子にとって
とても困難です。


その困難は子にとっては
巨大なものと感じることも
あります。

すると子は
「自立しない方が安全だ」と思い、
自立を拒否しようとします。

アルフレッド・アドラーは
自立を拒否する子
次のような症状を見せると
言っています。

おねしょ
摂食障害
夜驚症(やきょうしょう)
いつも咳(せき)をしている
便秘
吃音、など。


これらの症状は
すべて親に注目されるために
見せるものです。

親の援助なしに
生きてはいけないと思い、
親の注目を得て
自分に奉仕させようと
するわけです。

■自立を突然迫られる

自分の下に
弟や妹が生まれて
「あなたはもう、
お兄ちゃんなんだから」
とか
「あなたはもう、
お姉ちゃんなんだから」
とか言われ、
それに続けて
「自分でできることは
自分でするようにしてね。」

突然言われる。

子は親に依存することで
今まで生きてくることができた。

そしてこれからも
親に依存すれば
生きていけるだろう。

そう思っていたのに、
突然「自立してね」と
言い渡される。

しかもそれまでに
甘やかされて育てられていたら、
ものすごく衝撃的な通告
受けたことになります。

その後は
なんとかして親への依存状態を
復活させようと
症状を見せることになります。

症状を見せると親は
「この子は問題児だ」として
憎むこともあります。

子は自立ができず苦しくて
親に助けてもらおうと
親の注目を得ようとするけど
それを親は迷惑と扱う。

親は自分ではなく
子に問題があるとして
それをどうにかしようとします。

しかしそれは
ただ対症療法となるだけで
子の自立を支援することには
ほとんど効果はありません。

親が甘やかして育てたことが
子の自立を困難にしているのに
そこに勇気を使って
親が向き合わない限りは
状況は好転していきません。


そうして子は
生きづらさを抱え続ける
ことになってしまうわけです。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ9年目、常楽でした。





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