■孤立に向かうかどうか

特別とは
普通ではない存在です。

変人とは
普通ではない存在です。

同じ「普通でない存在」なのに
表現が違うのは、なぜでしょう?

それは孤立へ向かうかどうかです。

特別だと
孤立が減る感じです。
注目を集めて
生存可能性が高まる感じです。

変人だと
孤立へ向かう感じです。
生存可能性は減っていく感じです。

孤立のことを
アルフレッド・アドラーは
「社会的な死」と言っています。

そんな「社会的な死」へと
向かうことは
誰しも避けたいと思うのは
自然なことです。


■どちら優先か

「普通でない存在」となるべく
「普通でないこと」をすると
特別な人か
変人か、どちらかに見られます。

その違いはひとえに
「自分より相手優先」かどうか、です。

「普通でないこと」を
「自分より相手優先」、
つまり共同体のためにすると
特別な人になります。

「普通でないこと」を
「相手より自分優先」にすると
変人になります。

例えば
一生懸命に穴を掘ってる人。

そこは普段は
穴を掘るようなところでは
ありません。

でもそれが
「みんなが便利に使える
井戸をつくってるんだ」と
説明したら
その「みんな」から
特別な人と見られます。

でもそれが
「自分のごみを捨てる穴を
掘ってるんだよ」と
説明したら
「なんでそんなことするんだ」とか
「そこに掘るんじゃないよ」とか言われて
変人扱いされてしまいます。

正確に言えば
相手が自分を
特別と見るか変人と見るかは
相手の課題なので
自分では決められませんが、

「普通ではないこと」を
「自分より相手優先」にすることで
特別な人に扱われやすくなり、

反対に
「普通ではないこと」を
「相手より自分優先」にすることで
変人扱いされやすくなります。

さらに、
「自分が共同体の中で
特別な人になること」を
目的として行動することは
「相手より自分優先」な行為なので
目的の設定には注意が必要です。



お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ8年目、常楽でした。


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