アルフレッド・アドラーは
子供の頃に
「怒る」という行動を
やめたそうです。

すると自然に
「怒りっぽい人」ではなく
「温厚な人」となりました。

行動を選ぶことで
性格も自然と変わったのですね。



性格を変える、とは
今の自分を否定することに
なってしまいます。

自分を入れ替えることは
できませんから、
苦しくなってしまいます。

しかし、自分の行動を
変えることは簡単です。

自分を観察して
行動に気づき、
他の行動をするだけです。

自分を否定することは
まったく必要ありませんね。



すぐ怒る人は、
「怒る」を行動に
たやすく移す人です。

温厚な人は、
「怒る」を行動に
移そうと思わない人ですね。

性格、ではなく
行動が違います。



すぐ怒る人が
温厚な人になりたければ
「怒る」を行動に移さずに
他の行動を選択すれば済みます。

選ぶ頻度の高い選択肢は
今までの成功の実績があり、
期待する結果を見込めるため
ついついそちらを
選びたくなります。

ですから、
行動を変えるには
意識的な取り組みが必要に
なりますね。

継続するうちに
「怒る」を選ばずとも
生きていけることを
理解しますので、
次第に「怒る」を選ばないことが
楽になっていきます。



学生の頃、
アーチェリーをやってました。
洋弓、西洋の弓矢ですね。

その中で
意識的に悪態をつくことを
やめたことがあります。



アーチェリーって
的が同心円になっていて
一番内側の円の中に当たると
最高点の10点。

点数の多い方が優秀、
というスポーツです。

10点でない所に当たると
「なんだよ」
「くそ」
「えー」
「またかよ」
などの悪態を
ついついつきたくなっちゃいます。

すると
10点でないことが「悪」となり
10点に当たらない自分を責めます。

そうして矢を放つごとに
善悪の裁きを自分に下すので
どんどん苦しくなっていきます。



そんな中で
自分を責めていることに気づき
その責めるきっかけとなっている
「悪態をつく」をやめてみたら
どうなるんだろう?と思って
やめてみました。

実際に言うことも
心の中でつぶやくことも。



すると、自然と
「過去どこに当たったか」から
「これから射ること」に
自然と気持ちが向きました。

自分を責めることを
したいと思わない
不思議な感覚。



今まで過去を引きずって
今のは10点じゃなかったから
次こそ10点に当てる!と
一射一射つながっていたのが、

過去にどこに当たったか、よりも
今からの一射に気持ちが向くため
一射一射が関係なくなり、
「今このとき」に集中できるように
なりました。

以前感じていたイライラ感も
どこかへ行ってしまって、
気持ちよく矢を射ることが
できるようになりました。

「善だ」「悪だ」と
自分に裁きを下すことが
なくなった感じです。

明かに性格変わってました。



性格によって
したくなる行動は違います。

でも、いくらしたくなっても
今から起こす行動は
自分の意思で選ぶことができます。

行動の前に一度立ち止まり、
今一番選びたいと感じる選択が
望まない結果を生み出すとわかれば
他の方法を試みる好機です。

今までの流れなど気にせず
本当に実現したい目的に
最もふさわしい選択肢を見出すことが
できますね。

そうして行動を変えてみると
頑張らなくても
性格は勝手に変わっていきます。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ7年目、常楽でした。



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