切継ぎ加工で作ってきたクロハ69が、漸く完成しました。

 

完成したクロハ69

 

前面はホロ装着ではなく、ホロ取付枠にすることにしました。GMキットに付属のホロを加工してホロ取付枠を作ります。ホロパーツの前面枠を切り落してから、パーツ側面にある蛇腹をヤスリで削り平滑にします。更に、予備の前面パーツを治具代わりにして、パーツを前面に仮装着した状態で、厚さが0.5mm位になるまでヤスリで削って薄く仕上げました。

 

出来上がったホロ取付枠を塗装します。下部にある渡り板をマスキングテープで覆ってから、予備前面に仮装着した状態のまま車体色スプレーで塗装してしまいます。これでホロ取付枠が出来上がりました。

 

前面扉の上下にあるホロ取付穴は、最初から少し左側にズレているので、このままホロ取付枠を取り付けると左に片寄ってしまいます。

 

ホロ取付穴を右側に拡張して、ホロ取付枠が中心に取り付くように改善しました。

 

次に、前面サボを準備します。

GM製の旧国用ステッカー(S-200)を使用します。

 

クロハ69が活躍した時期の京阪神緩行線の前面サボは、単独行先名を図形で囲ったデザインの物です。左から5番目の「△印の京都」に決定しました。

 

裏面に糊がついている前面サボを少し大きめに切り出して、厚さ0.2mmのプラ板に貼り付けます。

 

プラ板に貼りつけた状態で、カッターナイフで切り出します。印刷された寸法は縦4mm×横3.5mmですが、装着するには少し大き過ぎますので、縦3.5mm×横3mmに仕上げました。当時の京阪神緩行線では、サボ枠を使用せずに直接ぶら下げて使用されていました。

 

前面サボは模型でも交換可能とするため、マグネットを車体側に装備し、サボ裏面に磁性体金属板(薄いステンレス板を使用)を貼り付けます。前面サボより一回り小さく切り出したステンレス板(裏面に糊付)を、先程仕上げた前面サボの裏面に貼り付けます。

 

前面ドアの中程の桟にサボ上部が掛かるので、裏面のステンレス板は下側(写真で手前側)に寄せて貼り付けてあります。

 

前面ドアの内側に円板状(φ4.5mm)のマグネットを両面テープで貼り付けてあります。使用したマグネットとステンレス板は、美軌模型店(新潟市)の製品で、「ネオジム磁石」・「ステンレステープ」の商品名で販売されています。

 

ホロ枠を付けた前面にサボを吸着させたところ、京都の都の文字が半分隠れてしまいました。

 

ホロ枠下部にある渡り板の上部を切断することにより、京都の文字が全て見えるようになりました。これでOKです。

 

屋根板は、GMスプレーのダークグレー(No.35)で再塗装しました。

 

屋根の灰色を濃くしたことで、連結相手のTOMIX製モハ72(右側)ともバランスが取れました。

 

TOMIX製モハ72(右側)に比べて、クロハ69の車高が幾分高くなっています。

 

クロハ69の床板にある台車を止める円形部分で、厚さが1.2mmであったものを0.8mm位まで薄く削ることで、少し改善しました。

 

ヘッドライトのレンズは、エナメル塗料を使用して表現しています。下地をクロームシルバーで整えてから、クリアーにクリアイエローを少し混ぜたものを塗り重ねています。何れの色も筆を使用せず、爪楊枝の先端に塗料を乗せて塗装しました。

 

引き締まったクロハ69の前面

 

ホロ取付枠を装備した横顔もスッキリ男前!

 

2017年3月に着手以来、ようやくクロハ69が完成しました。当時の京阪神緩行線では基本編成が4両、増結編成が3両でしたので、追って連結相手を増備していきたいと思っています。(完)

 

【追加加工】 この車両に連結するクハ76・モハ70を後日に組み立てた際(→こちら)、GM製のグローブベンチレーターには直径が大小異なるものが存在することに気が付き、小口径(φ5.3mm)のものに統一することにしました。クロハ69に装着していたのは大口径(φ6.0mm)でしたので、モハ70組立キットに付属の段差付の小口径パーツに交換しました(→こちら)。

 

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