「ミッション」
’86 イギリス映画 126分
18世紀末、南米で伝道活動を行ったイエズス会の神父たちと、イグアス滝上流に住むグァラニー・インディオ、そして奴隷商人と結んで経済的支配を目論んでいたポルトガルとスペイン。三者三様の対立と葛藤が、4キロ近い幅で100メートルの落差を駆け落ちてゆくイグアス滝そのままの壮大なドラマを繰り広げてゆく。
物語は、ローマから派遣された枢機卿の回想で始まる。その数年前、滝を登ってインディオの中に単身乗り込んだガブリエル神父(ジェレミー・アイアンズ)。彼は一本のオーボエで彼らの心を掴む。音楽を愛するグァラニー・インディオは、信仰と共に教会音楽を身につける。枢機卿との謁見では、インディオの少年が天使のような歌声で魅了する。もっとも、スペイン総督やポルトガル大使には【仕込まれたオウムが美しく鳴くのと同じ】と決めつけられ、元奴隷商人だがインディオの寛容さに目覚めて入信したメンドーサ(ロバート・デ・ニーロ)が激怒する。やがて、神父たちとインディオがジャングルの奥地に築きあげた楽園にも最後の日が訪れる・・・。
この映画は、特に音楽が素晴らしい。伝統的西洋音楽と民族音楽とを見事に融合させたのはエンニオ・モリコーネ。教会音楽を思わせる荘重なコーラスとオーケストラの響きと、エスニックなリズムが絡み合い、見事な美しさを表現しています。
土着民族などを多数出演させ、その奇抜なテーマや音楽で度肝を抜かせたのは、ドイツの異端の映画作家ヴェルナー・ヘルツォークだけど、この『ミッション』は、そこへキリスト教的主題を置くことによって、より民族との対話が成されているといっていい。カンヌ映画祭パルムドールの栄冠もうなづける作品です。
「許されざる者」
「猟人日記」
「イン・アメリカ・三つの小さな願い事」
これからの記事
ええと、今日の記事から、少し書き方を変えます。
今まで、学校で記事を書き、いったん保存しておいて、家帰ってからここへUPしてたんですが、
昼間、もうあんまり余裕がなくなってきました。
授業にちゃんと出ないとマズイことになりそうです(笑)
なので、これまでよりも、記事は簡潔になってしまいますが、ご了承ください^^
「ダーク・ウォーター」
「テオレマ」
「どん底」
「ダメージ」
アナはどうして二人の男、それも親子を同時に愛することが出来たのか。だいたい、始めに誘ったのはアナだったではないか。彼女が自分の気持ちに正直に行動にしてしまうとどういうことになるかを、最もよく知っていたにもか関わらず、誘い水を仕掛けたのはなぜなのか。アナは何を最終目標にしていたのか。スティーヴンか、マーティンか。息子の方だったら、父親との関係を続けたまま、結婚してもいつかばれてしまうに決まっているから、父親を選ぶとは思えないし、事実、スティーヴンから結婚を迫られた時、はっきり断っている。彼が彼女と結婚するということは、息子も妻も、平穏な家庭をも捨てることを意味し、そんなことはカッカしている男が一時的に思い詰めることであり、彼よりもはるかに恋愛経験豊富なアナがこの関係をこのままの形で持続させましょう、と言ったのも分かる。
「木靴の樹」
1978年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞