そんなに魅力的なものだとは
知らなかった。
小説。ドラマ。
映画。漫画。アニメ。
大人になってその魅力を
知ってしまった。
好きなもの100
【好き28】物語
私は、好きになってしまうことが怖かった。
もう頭がそれでいっぱいになって
他のことができなくなるんだ。
ある時は、
好きな小説に出会ってしまって、
もう、ずっとそれを読んでいたいから、
ご飯を作らなければいけないのに、
「もう少しだけ、もう少しだけ」
ってずーっと読んでいる。
ご飯作りの合間にも、ページをめくる。
ドラマやアニメなんかも、
その先が気になって、
ずーっと見ている。
好きになってしまって
心が奪われるんだ。
好きな物語に出会うと、
ずっとその世界に浸ってしまう。
それが怖かった。
だって、
やるべきことや、勉強、仕事が
できなくなるから。
そうすると、私は、
好きなことをやると、
私はダメになる、
と思った。
いつのまにか、
好きなものや好きなことが
分からなくなっていった。
そんなある日
何もかも、もういいや、
って立ち止まった私は、
アニメを見た。
現実逃避とも言えるのかもしれない。
ずーーーっと見続けた。
キャラクターの言葉に励まされたり、
「この気持ちは、私だ、」と共感したり、
アニメの中で、必死に頑張っていたり、
それぞれのキャラクターが
自分の弱さを持ちながら、
生きている。
物語は、
現実で生きる私に勇気をくれ、
元気をくれた。
そして、
現実に戻る力をくれたんだ。
はじめは現実逃避だったかもしれない。
でもね、
現実でもう一度やってみようって
思わせてくれたんだ。
家族の誰も、
そんな私を責めなかった。
私が物語に夢中になっても、
それでいいと思えるようになった。
時間ができると
ずーーっと物語の中にいる。
つまりね、
アニメを観て
映画を観て
ドラマを観て
漫画を読む。
フィクションだけれど、
物語には、人の思いが必ずある。
誰かの痛みや、
誰かの祈り。
誰かが誰かを想う気持ち、
それらが描かれている。
そかに触れると心が
ギューっと動く。
私は心を動かしたい。
感動したい。
小説家や漫画家さんアニメーターさんって
命を削って作品を作っている。
人の心を動かすために。
世の中に作品を出すために
たくさんの人の思いも詰まっている。
だからね、
そんな物語に心が奪われるのは
仕方のないことなのだ。
抗えるわけがない。
私は物語が好きです。
あなたにも好きな物語はありますか?
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