パリ、お菓子屋さん巡り | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

駆け足でしたが、気になっていたお菓子屋さんを巡りました。

まず定点観測ポイントのストレー

Stohrer

51 rue Montorgueil

https://stohrer.fr

パリで一番古いパティスリーですが、若いシェフを迎えられ、少しお菓子が美しくモダンになったような(もともときれいめでした)。

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タルト・オ・シトロンを買ってみました。

上の白いクリームを上から水平に潰した形にしてあり、どうやって作るのかしら??とずっと思っていました。

(左上はスペシャリテのピュイ・ダムール:甘いけどおいしい。おいしいけど甘い)

 

底にレモンのジュレの層があり、ぱきっと目の覚めるような心地よい酸味があります。軽くて、とてもおいしかったです。

レモンと、ちょっとライムの味がするような。

 

 

次はフィリップ・コンティシーニさんの新しいお店、ガトーデモーションへ

gateaux d'emotions

37 rue de Varenne

75007 Paris

https://philippeconticini.fr/pages/nos-boutiques-3

 

まん丸のケーク・オ・シトロンを見つけました。

なんて可愛い!

バター香たっぷり、アーモンドパウダーの粒子が荒くて、つぶつぶの食感がさらなるおいしさを生み出しています。

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次はエッフェル塔近くのモリ・ヨシダMori Yoshida

日本人の吉田守秀さんのお店です。

65 avenue de Breteuil 

http://moriyoshida.fr/ja/

なんと麗しいことでしょう。

アールグレイのムースとガナッシュの組み合わせ。底に敷かれた自家製プラリネがよい仕事をしています。

 

このタルトレットがお店の押しだそうで、もちろんおいしいのですが、季節的にちょっと重たい(というのは、これは9月頭の話しなので)感じかなぁ。今ならきっとほんとにおいしいのに! 悔しい。

 

 

 

 

 

モンマルトルのグット・ドールへ

La goutte d'or

183 Rue Marcadet, 75018 Paris

お若いシェフのYann Menguyさんのお店です。

この界隈を昔の教会区で、グット・ドールgoutte d'orと呼ぶそうすが、グット・ドールを訳せば「金色の滴」という意味かと思います。これがきっとそれを表したチョコでしょう。

 

 

バニラのタルトを買ってみました。一口食べて、ちょっと言葉を失いました。

なんておいしい・・・。

繊細かつ繊細。としか言いようがありません。

シュクレ生地に軽いヴァニラムースが乗せられ、上にはホワイトチョコレートのごく薄い板がのっています。間にはクルミのプラリネ。

 

バニラだけでうなるようなおいしさを作り出すのは、なかなか難しいことだと思います。ヴァニラは本当に香りがよくて、うっとりするような心地になりますが、ともすれば単一の味で扁平になってしまいます。それがあまりに繊細なヴァニラの風味にほんの少しのクルミの苦みを足すことで、全体をごく軽く引き締め、絶妙なバランスに。構成要素の強弱、厚みや食感、口溶けなど、全部計算し尽くされている感じなのです。

 

思い出すのは昨年食べたグロレのバニラのタルトです。なんでもない材料ばかり。小麦粉、卵、バター、バニラ、生クリームなどなど、特殊なものはたぶん使っていないのに、うーん、なんだこの完成度!と思わされるおいしさ。今回も、特殊なものはたぶん何一つないのに、この完成されたおいしさはほんとにやっぱり何なのでしょう!

 

食べ終わるよりも前に、これが今回のナンバー1に違いないという確信が! (結局そうでした)

これはまた次回ぜひ行ってみないと、と思っています。

 

 

 

 

 

 

バック通りにあるクレール・ダモンさんのデ・ガトー・エ・デュ・パンを通りがかったので、

Des gateaux et du pain

89, rue du Bac

https://www.desgateauxetdupain.com/17-cakes

 

パストゥール通りのお店より、少しこじんまりのようですが、天井が高くてすっきりした空間です。

シックな箱。一回限りのお菓子の箱にするには、きれいすぎ!

 

グレープフルーツとローズの組み合わせのムースケーキを買いたかったのですが、季節を外しているため大きいのしかなく、

悩んだ末、ピスタチオとローズの組み合わせのケーキにしてみました。

それはピスタチオとローズは合うのだろうか? と思ったから。

 

合います! ピスタチオのムースに、ピスタチオのビスキュイ。ローズが香ります。びっくりですが、ともに活かし合って、よくあいました。発見です。

 

 

さて今年もまたカフェ・プーシキンへ

なんだか気になるのです。マトリョーシカ、どうなったかな??と。

Cafe pouchkine

16 place de la Madeleine

https://cafe-pouchkine.fr

 

 

ありました。マトリョーシカ!

家まで連れて帰ると、お帽子が取れ・・。でもちゃんと立っています。

今回はグリオットチェリーとアーモンドミルクの組み合わせでした。アーモンドミルクっておいしいものだなぁと今回再発見です。

グリオットだけでなく、フランボワーズなど酸のしっかりしている果物にはきっと合わせやすいはず。これはすぐにでも作ってみたい!

 

 

ボストックが小さく上品で、

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中心はブルーベリージャム+この芳香はスミレ?? とてもよい香りです。

 

 

 

さて番外はボ・エ・ミのレモンマドレーヌ

Bo et Mie

https://www.boetmie.com

18 Rue de Turbigo

中にはレモンジャムが仕込まれていて、ふんわり生地も、レモンのきいたグラサージュ(糖衣)も、とてもおいしくて、なごみの味でした!