蟻地獄に堕ちた韓国経済、
「日本と通貨スワップを結ぼう」と言い出したご都合主義
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/05211700/?all=1
2019年5月21日鈴置高史(Takabu-miSuzu-oki)/韓国観察者
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蟻地獄に堕ちた韓国経済「日本と通貨スワップを結ぼう」ご都合主義
蟻地獄に堕ちた韓国経済「日本と通貨スワップを結ぼう」ご都合主義2
蟻地獄に堕ちた韓国経済、 「日本と通貨スワップを結ぼう」ご都合主義3
ムーディーズの恐怖
中央日報のコラムニスト、イ・チョルホ記者の
「 KoreaEconomyCrisisReliefKoreaJapanSwapRestora1
危機韓国経済、韓日通貨スワップ復元最後の安全弁を用意する時」
(5月15日、日本語版)によると、協議団と会った
ある韓国のエコノミストはこう語った。
日本語を手直しし引用する。
● ムーディーズが格付けを下げする可能性は50%以下だろう。
しかし今後の見通しを「安定的」から「弱含み」に変える可能性が高い。
6カ月以内にマイナス要因が改善されなければ、格下げするという予告だ。
●世界の流れと正反対の政策は危険だ。
先進国は「小さな政府」に向かうが、韓国だけが「大きな政府」だ。
世界は「減税」に動くが、韓国だけが「増税」に固執している。
イ・チョルホ記者は地の文で、こうも書いた。
●ムーディーズは現代自動車、サムスン電子、SKハイニックスの
格付け見通しを「安定的」から「弱含み」に引き下げた。
3月には投資不振と輸出悪化、最低賃金引き上げによる雇用委縮を理由に
成長率予測値を2・1%に下方修正している。
要は、韓国はムーディーズにこめかみに拳銃を突きつけられた、ということである。
韓国の経済専門家がムーディーズの動きを不気味に感じるのは当然だ。
IMF危機のデジャヴ
1997年の通貨危機――韓国ではIMF(国際通貨基金)危機と呼ぶ――の際、
ムーディーズは2カ月弱で6等級も韓国の格付けを引き下げた。
格付けが下がるたびに資本逃避が起き、それが次の格下げを呼んだのだ。
IMF通貨危機の背景には、米韓関係の悪化があった。
金泳三(KimYoung-sam)政権の反米に手を焼いた
米国が、危機に瀕した韓国にドルを融通せず、
日本に対しても「貸すな」と指示したのである
(「『KoreaEconomyFalls3reasonsForCurrencyCrisis20ago
米・日に見捨てられた韓国は、
IMFからドルを借りる代わりにその指導下に入る、という屈辱を味わった。
そしてこの経験が韓国人の
反米感情に油を注ぐ(pouring oil on the fire)ことになった。
ちなみに、米国のアジア専門家、グリーンCSIS上級副所長は
2017年5月5日、中央日報に寄せた記事で、大統領選挙を戦う
文在寅氏に対し、反米・反日政策をとるな、と警告した。
「盧武鉉(RohMoo-hyun)氏も大統領選挙の最中に
米国を批判したら、当選後にムーディーズが格下げしたことを思い出せ」
と、通貨危機を脅し材料に使ったのである
(「PresidentTrumpRemarAndKoreaPresidentialElection
厳密に言えば、格下げではなく「安定的」から
「弱含み」に変えただけなのだが、
それでもIMF危機から6年しかたっていない当時の
韓国にとって、大きな脅威となったのである。
日本とのスワップが頼みの綱
イ・チョルホ記者も今、IMF危機を思い出しているのだろう。
「KoreaEconomyCrisisReliefKoreaJapanSwapRestora1
で、日本と通貨スワップを結べ、と主張した。以下である。
《まともな政府なら今ごろ、韓米通貨スワップは難しいとしても、
韓日通貨スワップ程度は復元して最後の安全弁を用意しなければいけない。
しかし危機意識がないというのがさらに大きな危機だ。》
蟻地獄に堕ちた韓国経済。ずぶずぶと砂の底に沈んでいくのを食い止めるには、
通貨スワップという綱を日本に結ばせるしかない、との判断だ。
しかし、これだけ日韓関係が悪化しているのだ。
日本はスワップに応じるのだろうか。
通貨スワップを仇で返した韓国.
2005年05月27日 |
30億ドル相当の日韓スワップ締結 期限2007年07月だったのを2010年07月に延長 |
2008年12月12日 |
リーマンショックを受け、限度額200億ドル相当に拡大 |
2010年04月30日 |
限度額30億ドルに戻す |
2010年06月22日 |
期限を2013年07月03日に延長 |
2011年10月19日 |
欧州金融市場の動揺を受け、限度額を600億ドル相当に拡大 (2012年10月30日迄の時限措置、 これ以外にCMI経由の100億ドル継続) |
2012年08月10日 |
李明博 (Lee Myung-bak) 竹島に上陸 |
2012年08月10日 |
ロンドン五輪で日本との試合後に、 韓国サッカー代表が「独島は我が領土」 を掲げ韓国の表彰式参加が不許可 この後、旭日旗(Rising- 「戦犯旗」として世界で韓国が使用禁止を訴える運動が本格化 |
2012年08月13日 |
李明博 「国際社会における日本の影響力は以前の用ではない」 と発言、国会議長との昼食会で |
2012年08月14日 |
李明博 「日王(Japan King)が韓国を訪問したいなら、 独立運動で犠牲になった人々に、謝りに来い」と要求。 韓国教員養成大学で |
2012年08月17日 |
竹島に関する野田佳彦首相が送った親書を 「竹島」には行った事がないと韓国外交部が受け取り拒否 |
2012年10月31日 |
50億ドル分のスワップ終了 |
2013年07月03日 |
30億ドル分のスワップが終了 |
2015年02月23日 |
CMI経由の100億ドル分のスワップも終了 |
食い逃げ (bilking dine and dash!)した李明博
図表「通貨スワップを仇で返した韓国」を見れば一目瞭然だ。
2008年2月に発足した李明博政権はリーマン・ショックや欧州金融市場の動揺による
通貨危機が発生するたびに、日本にスップ枠を拡大してもらい、
あるいは期限を延長してもらって乗り切った。
だが、2011年10月19日に自分の任期末までほぼカバーできる
700億ドルの大型スワップに拡大してもらった後は、
手のひらを返した(His attitude changed quite abruptly)。
竹島に上陸したうえ、
「日王は謝りに来い」と要求。
問題を解決しようと野田佳彦首相が送った親書の受け取りまで拒否した。
通貨スワップを「食い逃げ(bilking dine and dash!)」したのである。
次の朴槿恵(ParkGeun-hye)大統領も
「食い逃げ」作戦を敢行した。
2016年8月27日、日韓財務対話で通貨スワップ再開に向け協議再開で合意。
すると、12月30日に釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されても、
朴槿恵(ParkGeun-hye)政権は何の措置もとらなかった。
ソウルの日本大使館前の慰安婦像も撤去されないままだった。
明白な慰安婦合意の違反として日本政府が抗議したが、韓国政府は完全に無視。
結局、日本政府は2017年1月6日にスワップ再開協議の中止などの対抗措置を宣言した。
おだてに弱い日本の政治家と役人
2度も騙された日本が今回も騙されるとは考えにくい。
しかも文在寅(MoonJae-in)政権は、
慰安婦合意の事実上の破棄、
日韓国交正常化協定に違反する「朝鮮人戦時労働者」判決、
日本の哨戒機に対する射撃管制レーダーの照射、
韓国国会議長の「戦争犯罪者の息子、
日王(Japan King)は慰安婦に土下座(kneel on the ground)で謝れ」と要求、
など過去の政権に輪をかけた (to be even more so)
「卑日(Despise Japan)」を繰り返している。
それなのに韓国は
「日本にドルを持ってこさせればよい」との意見がいまだに語られる。
イ・チョルホ記者だけではない。
「日本の政治家や役人はおだてに弱い。
最後はスワップに応じるはずだ」
と語る日本通の韓国人がけっこういる。
そういえば、スワップ協議再開を中断した直後の2017年1月11日、
中央日報・日本語版に興味深い記事が載った。
中央日報系のテレビ局JTBCのチョ・ミンクン経済産業部次長が書いた
「Koreawill live with its nasty neighbors
要旨は以下だ。
●慰安婦像を口実に日本がスワップ再開協議を中断したのは偏狭な行為だ。
「そんな日本と手を組むな」との批判も多い。
だが、国際金融市場に暴風が予告されている
今、すべての手段を動員し最大の防壁を築くべきである。
●韓国と日本の財務官僚は毎年、サッカーの親善試合を開く。
両国関係が悪い時も、それは開かれた。
親善試合とはいえ、激しい自尊心競争は他の韓日国家対抗戦に劣らない。
●昨年の最大の功労者は試合前日の酒宴で
「論介(Ronge)戦術」を駆使し、日本のエース級選手に大酒を飲ませた幹部だった。
●初日の試合では「1-0」で韓国が勝った。
翌日の試合で韓国は補欠級の選手を出し「0-1」で日本に勝ちを譲った。
厄介な隣国と生きて行くとはこういうことだ。
キーセン作戦が奏功
サッカーで1勝を譲って日本の財務官僚をおだててやれば、
通貨スワップだって引き出せる、と韓国の財務官僚は記者に誇ったのだ。
なお、この記事には韓国人にしか分からないであろう暗喩もある。
「論介(Ronge)戦術」である。
「論介(Ronge)」とは妓生(gi‐saeng)の名前だ。
文禄・慶長の役の際、
宴席でかしづくフリをしながら日本の武将に抱きつき、ともに川に落ちたとされる。
この記事を読んだ韓国人読者の多くが
「キーセン・パーティをしてやれば、日本の役人など言うことを聞く」
と思ったことであろう。