そして、
今日のお話☆
『スサノオと菊理媛を巡る旅』を終えての、
お礼参りの旅の一つ目は、
大阪から車で約4時間。
三重県は熊野市にある、
『花の窟(はなのいわや)神社』。
火の神『カグツチ』を産んだイザナミは、
陰部に大火傷を負って死亡。
その後、
『紀伊国の熊野の有馬村』に埋葬されて、
その後近隣の住人たちが、
季節の花を供えて、
イザナミを祀ったと記されている。
『花』乃窟神社なのだという。
その神秘的な岩屋の造形を、
雑誌や写真で見る度に、
『いいなぁ、いつかここに行ってみたいなぁ』と、
思っていた。
突然予定が変わってしまったり、
その後も距離の関係もあって、
中々機会に恵まれない中、
今回はスケジュールも自分の気持ちも、
面白いぐらいにピタッとハマって、
行くことが出来るようになった。
あ「改めて今回、
不思議な感じがしています。
今まで散々行こう、行こうと思っても、
来れなかった場所に、
『菊理媛を巡る旅』を終えた今となって、
急にビックリするぐらい、
スムーズに行けるようになった。
あんまり好きな表現じゃありませんが、
これってやっぱり俗に言う、
『神さまに呼ばれる』ってやつ?」
ス「ただの偶然やろ」
あ「神がそういう夢のないこと言うなよ、ホンマに」
ス「(笑)
いや、それは冗談としてや。
いつもお前には言ってきたけど、
『神に呼ばれる』というよりも、
お前の準備が整ったから、
来られるようになったという感覚の方が近い」
あ「ほうほう」
ス「まぁ結局いつも言ってるみたいに、
神に特別感という概念はなくて。
お前が行くところで、
他の人が行かない所もあれば、
その逆に他の人が行って、
お前が行かない所もあるわけ。
それは単純に『選ばれた、選ばれない』とか、
『呼ばれた、呼ばれない』という概念ではなく、
単純にそれぞれの求めているものの、
違いなわけよ。
言うならば、
『縁』ってやつな」
あ「ほうほう」
ス「だから今回で言うならば、
お前の中でようやくここに来るための、
気持ちが整ったということ。
要は『菊理媛を巡る旅』の中で、
イザナギとイザナミの和解を果たし、
その上でここに来ることで、
また新たなる未来のきっかけを、
手にすることが出来ると。
例えばもしお前が、
イザナギとイザナミの和解を果たす前に、
ここに来ていたとしたら、
きっとお前がこの場所でも映し出していたのは、
『悲しいイザナミ』の姿のはずやから」
これからの未来のためには、
必要ないということ。
そのお前の中の概念が変わったからこそ、
改めてこの場に来れたっていう感じかな」
あ「なるほど、なるほど。
神さまに『呼ばれた、呼ばれない』ではなく、
結局それも含めて、
自分の心なんですね。
ってさっきの話を聞いてると、
またここから何か、
新しいきっかけが始まるんですか?」
ス「そんなことは、
参拝すりゃ分かる」
スサノオさんのその言葉に従い、
鳥居をくぐって1、2分ほど、
少し短い参道を奥へと進む。
その先に…?
あ「うぁ…」
壮大な巨岩が現れ、
かつて憧れていたその場所が、
その姿を現した。
スサノオさんの言っていた通り、
本当に『今』、
このタイミングだったのかもしれない。
それは決して優劣でも、
特別なことでも何でもなく、
菊理媛の旅を終えるその時に、
イザナミさんの幸せそうな姿を見ることが出来た、
『今』だから。
溢れる涙を抑えられずにいる。
『イザナミさんのお墓』と言われている、
この場所なのに、
僕はこの場所から、
たくさんの人に愛されてきた、
イザナミさんの幸せを、
感じていた。
その思いのまま、
心を込めて、
イザナミさんへと参拝する。
そして、
そこに…?
イザナミさんが姿を現した。
これまでどこか内に向いていたように感じる、
エネルギーとは明らかに違う、
周囲を照らし出すほどの輝き。
きっとこれが本来の、
イザナミさんのご神威なのだろう。
まるで母親に抱かれた赤ん坊のように、
ただただ、
深い安心感に包まれるだけだった。
あ「イザナミさん、こんにちは。
今日は菊理媛を巡る旅を、
無事に終えられたことへの感謝を伝えに、
お礼参りに来させて頂きました」
イザナミ「まぁっ!そんなっ!
御礼を言うのは、
こちらの方ですのに!」
…明らかにこれまでと違う、
イザナミさんの明るい話しぶりに、
深い喜びと安堵を感じながら、
僕らは『幸せ』という名の、
同じ時間を共有した。
イザナミ「この度は本当に、
荒川さん、そしてスサノオには、
大変お世話になりました…。
何と言葉にすれば良いのか…。
本当に…ありがとうございます…」
あ「いえいえっ!とんでもないっ!
ただ僕は流れに身を任せるままに、
進んでいったようなもので…。
逆に素敵な光景をたくさん見せて頂けて、
感謝の気持ちでいっぱいです。
こちらこそ、
ありがとうございます」
イザナミ「…フフッ。
でも今日も本当にここまで、
ご足労を頂き、
ありがとうございます」
あ「とんでもございません。
さっきスサノオさんと話していたのですが、
ここに来るのもきっと、
今のタイミングだったんだろう、と」
イザナミ「………。
…仰る通り…ですね。
私も荒川さんに本日、
ここに来て頂く意味を感じております」
イザナミさんがそう言うと、
ある場所へと視線を向けた。
そこにあったのは、
イザナミさんの拝所とほぼ対面の位置にある、
もう一つの拝所。
神の名は…。
『軻遇突智(カグツチ)』。
…そう。
イザナミさんの死の直接の原因となった、
伝説の『火の神』が、
ここにいた。
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