第9回九州・沖縄犯罪被害者大会。

 2011年に山梨県甲斐市の国道で起きたひき逃げ事件で、佐賀県小城市牛津町出身の会社員の男性が24歳の若さで命を落とされました。遺族であるお母様が今回の『犯罪被害者大会』で登壇し、思いを語られました。ひき逃げ事件は9割は犯人が捕まると言われますが、この事件は県外からの行き来も多い幹線国道で未明に起きました。目撃証言や物的証拠が少なく、2021年に時効が成立してしまいました。

 お母様は「犯人が捕まってほしいと毎日『奇跡を』『奇跡を』と願っていましたが、時効を迎えてしまいました。息子に申し訳ない、、、」と涙ながらに話されました。「人をひいて助けもせずに逃げるのは殺人と同じです。(公訴時効により)なぜ犯人に社会的に安定した地位が与えられて生きていけるのか。加害者の人権しか考えられていない。被害者の人権は守られていない。(ひき逃げの)時効制度は撤廃するべきです。私達のように悔しい思いをする人がいなくなるように、私は時効撤廃の礎になれればと思います。世論の力で法改正を実現したい」と訴えられました。

 私もこの件を今年5月の参議院法務委員会で取り上げましたが、法改正の動きに至っていないことに与党議員の一人として恥ずかしく思います。私自身も国会で声を上げ続け、政府を動かしていきたいと思います。


 野田佳彦元総理が衆議院本会議で故安倍晋三元総理への追悼演説に立たれました。私が農林水産委員長として主宰する参院の委員会の時刻と重なってしまったため、衆院本会議を傍聴できませんでした。事後に演説の動画を見ましたが、心を揺さぶられました。同じ重圧と孤独に耐えてこられた野田元総理だからこそできる演説だったと思います。

 私は短い期間ですが、野田内閣の官邸詰めの政治記者をしていました。今の私と政治的な立場は違いますが、筋の通った胆力のある方でした。民主党政権誕生の時から野田総理であったとしたら、自民党はそう簡単には政権を取り返せていなかったのではないかと思います。

 野田元総理が追悼演説で仰った
「政治家の握るマイクには、人々の暮らしや命がかかっています。暴力に怯まず、臆さず、街頭に立つ勇気を持ち続けようではありませんか。民主主義の基である、自由な言論を守り抜いていこうではありませんか。真摯な言葉で、建設的な議論を尽くし、民主主義をより健全で強靭なものへと育てあげていこうではありませんか」
という言葉を胸に深く刻もうと思います。
 今日から参議院での代表質問が始まりました。自民党では世耕弘成幹事長が登壇し、質問の最後で次のような話をされました。
 
 第二次世界大戦末期、ルーズベルト大統領が現職のまま逝去した際に、ドイツのヒトラーは「史上最大の戦争犯罪人」と罵声を浴びせました。一方で日本の鈴木貫太郎総理は交戦中であった米国民に次のように弔意を示しました。
「ルーズベルト大統領の指導力は実に効果的なものであって、これが今日における米国の優位な地位をもたらした。大統領の逝去が米国民にとって非常なる損失であることがよく理解できる。ここに私の深甚なる弔意を米国民に表明する」
 当時の米国の新聞は、鈴木総理のコメントを驚きをもって報じましたが、当時米国に亡命中だったドイツの文豪、トーマス・マンは日独の指導者を比較してこう語りました。
「あの東洋の国日本には、いまなお騎士道精神と人間の品位に対する感覚が、死と偉大性に対する畏敬がまだ存在する」と。
 今、世界は分断に向かっています。しかし、このような時にあって、日本こそが人間の品位をもって国内の分断を乗り越え、世界の分断を回避するつなぎ役になっていくことが求められているのではないでしょうか。
fnnのサイトにこんな記事が掲載されていました。
(サガテレビの元記事 )



西九州新幹線や並行在来線への意見はさまざまだと思います。
ただ、「捨て子」「養子」をこういう比喩で使うのは非常に問題だと思います。
出自や嫡出子・非嫡出子の差別意識が垣間見える表現です。
しかもfnnのサイトに掲載されました。
fnnとしても見解を示すべきではないでしょうか。








安倍晋三元総理(総裁)が凶弾に倒れ、帰らぬ人となりました。悔しくて悔しくて仕方がありません。

もう二度とお話を伺うことはできなくなりました。先月、東京でのスピーチが、私にとっての最後の言葉となりました。一部ではありますが書き留めていたものをここに記したいと思います。

「憲法が制定されて相当の年月を経た訳ですが、自衛隊は最も信頼される組織ではありますが、『自衛隊は憲法違反ではない』と言い切れる憲法学者は2割ちょっとしかいない。よって多くの教科書、特に東北では全ての教科書で『自衛隊は違憲の論争がある』という記述がある。あの東日本大震災で命を賭けて頑張った自衛隊の諸君の子供達もその教科書で学ばなければいけないという状況は続いている。私が総理の時、中東に自衛隊を送り出す式典のすぐ横でデモが行われ、『自衛隊は憲法違反』というシュプレヒコールが起こる中で送り出しをしなければいけなかった。見送りに来ている家族や子供もそれを聞いていたんです。これまで信頼を勝ち得てきたのは自衛隊の血の滲むような努力の成果だ。これから私達、政治家に課された使命は違憲と言われている状況に終止符を打つことではないかと思います。今、ウクライナで祖国を守るために命を賭けて戦っている彼らの姿から私達も学ばなければいけないと思う。憲法9条の議論の機運は相当盛り上がってきていて、共産党ですら『急迫不正の事態には自衛隊に頑張ってもらう』と言わなければいけない事態になってきましたし、公明党のみなさんも、書く場所の問題はありますが、憲法に自衛隊を明記するというところまでは来ている。緊急事態や参院選の合区問題、教育の問題もありますが、9条の議論を避けるという姿勢は取るべきではないと思います」

「骨太の方針はいい出来だったと評価をしたい。しっかりと国家の意思が示された。NATOでは1カ国の例外もなく、(国防費は)GDP比2%という目標で合意している。なぜGDP比なのか。経済規模に応じてそれぞれの国がその責任を果たしていくということだ。それぞれの国が責任を果たしていくからこそ、お互いが信頼し合って、自分の国以外が侵略された際も自国の兵士が命を賭けてその国を守るという絆に繋がっていく訳です。自らの国を守るために努力をしていない国のために手を差し伸べる、命を賭ける国は世界中どこにもないんです。その根拠になるのがGDP比。経済力に見合った努力をしていくということをお互い示し、合わせてその努力をしっかり結実していくことによってNATOの結束が保たれているんだろうと思います。翻って日本も日米同盟を考えていただきたい。日米同盟といえども日本が努力していないのにも関わらず、米国が果たしてしっかりと防衛義務を果たすかどうか。民主主義なので、当然、米国も世論の支持がなければ米国の若者達は命を賭けないだろうという現実を見据えないといけない。今、スタンダードがGDP比2%以上を達成するという目標を国家意思として示すことが求められているんだろうと思います。『積み上げじゃないか』と言う人がいるんですが、では『今まで積み上げてきたのか』ということを聞きたい。夏の概算要求はシーリングがあるじゃないですか。ちゃんと積み上げていれば弾の数だって、ミサイル防衛の数だって足りていたはずですが、圧倒的に足りてないです。骨太の方針に書いたからには結果を出していく必要があるんだろうと思う」