今日から参議院での代表質問が始まりました。自民党では世耕弘成幹事長が登壇し、質問の最後で次のような話をされました。
 
 第二次世界大戦末期、ルーズベルト大統領が現職のまま逝去した際に、ドイツのヒトラーは「史上最大の戦争犯罪人」と罵声を浴びせました。一方で日本の鈴木貫太郎総理は交戦中であった米国民に次のように弔意を示しました。
「ルーズベルト大統領の指導力は実に効果的なものであって、これが今日における米国の優位な地位をもたらした。大統領の逝去が米国民にとって非常なる損失であることがよく理解できる。ここに私の深甚なる弔意を米国民に表明する」
 当時の米国の新聞は、鈴木総理のコメントを驚きをもって報じましたが、当時米国に亡命中だったドイツの文豪、トーマス・マンは日独の指導者を比較してこう語りました。
「あの東洋の国日本には、いまなお騎士道精神と人間の品位に対する感覚が、死と偉大性に対する畏敬がまだ存在する」と。
 今、世界は分断に向かっています。しかし、このような時にあって、日本こそが人間の品位をもって国内の分断を乗り越え、世界の分断を回避するつなぎ役になっていくことが求められているのではないでしょうか。