くも膜下出血⑨【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢…
破裂の前触れ
脳動脈瘤は破裂する前に分かることもあります。
動眼神経麻痺といって、片方の瞼が開かなくなり、両眼で物を見るとダブって見える(複視)様になることがあります。
これは内頚動脈後交通動脈分岐部瘤という動脈瘤が大きくなり動眼神経を圧迫した時に起こります。
破裂の前触れと考えられ、入院して手術を行います。
また動脈瘤が視神経を圧迫すると視野が欠けたり、視力が落ちたりすることもあります。
判断が難しい「警告頭痛」
またくも膜下出血の頭痛より少し軽い頭痛があって見過ごしていると、そのあとにくも膜下出血を起こす例があります。
これは少量のくも膜下出血が起こったものと考えられ、警告頭痛ともいわれますが、この時点で入院して治療ができている例はあまりありません。
どちらにしろ殆どの例はくも膜下出血で発症し、病院に搬送されます。
見つかることが多くなってきた「未破裂脳動脈瘤」
最近ではMRAが簡単にできるようになり、他の病気でMRIを撮ったり、脳ドックで検査をした場合に破裂していない未破裂脳動脈瘤が見つかることが多くなってきました。
脳ドックの調査などをまとめてみると未破裂脳動脈瘤は40歳以上の中高年の5%以上の人が持っていると考えられます。
70歳以上では10%を超えるというデータもあります。
また家族の2親等以内にくも膜下出血の人がいた場合は10%以上の保有率になり、家族で同じ病気になる確率が高いといえます。
未破裂脳動脈瘤の破裂率については今迄色々な報告がありますが、年間0.05%から2%と報告されており、未だはっきりしたことがいえません。
しかし100人に1人前後が一年間の間に破裂すると考えていいと思います。
最近では未破裂脳動脈瘤が見つかった場合に5mm以上、70歳以下であれば破裂する前にネッククリッピングやコイル塞栓術を行って破裂を予防する手術が行われています。
しかしこの治療法にもリスクが伴います。
御自分の家族がくも膜下出血を起こした場合、心配であればMRAの検査を受けてみるのもいいかもしれません。
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くも膜下出血⑧【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢…
手術後の治療
くも膜下出血は、手術で再破裂を予防すれば治るものではありません。
1週間前後で起こる脳血管れん縮や水頭症・全身合併症の治療が必要です。
脳血管れん縮は予防が大切で、塩酸ファスジル(エリル)、オザグレルナトリウム(カタクロット、キサンボン)、カルシウム拮抗薬などを使用し予防します。
症状がでる脳血管れん縮は、10年前と比べて非常に減っていますが、時々起こります。
症状が出た場合は、脳梗塞になって症状が残ることがないように血管を広げたり、脳血流をよくする治療を行います。
水頭症は、急性期のものと慢性期のものがあります。
慢性期のものは頭蓋内圧亢進症状で起こるものではなく、認知症・尿失禁・歩行障害などの症状があります。
この場合はシャント手術といって、髄液を脳の外(腹腔)へ流す手術を行います(脳室・腹腔短絡術)
くも膜下出血後、安定してきてもなんとなくボーッとしておかしいといった症状が改善されます。
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くも膜下出血⑦【大阪で鍼灸治療を受けるなら康祐堂あけぼの漢…
どんな治療法
「ネッククリッピング」
くも膜下出血の治療の第一目的は再破裂の防止です。
そのためにネッククリッピングという手術を行います。
全身麻酔下で頭蓋を開け、脳動脈瘤を直接出して本管の動脈から動脈瘤が出ている場所(ネック)を金属製のクリップで挟んで、動脈瘤に血液が行かなくなるようにします。
この手術は発症から72時間以内に行うのが原則です。軽症の場合はその限りではありません。
患者さんに負担の少ない「血管内手術(コイル塞栓術)」
最近ではネッククリッピングの代わりに血管内手術という方法もよく行われるようになってきました。
これは血管造影と同じように股の動脈からカテーテルを入れ、これを脳動脈瘤の中まで持っていってプラチナでできた細いコイル(GDCコイル)を脳動脈瘤の中に巻いていって脳動脈瘤の中をコイルでパックする方法です。
コイル塞栓術ともいいます。
この方法は局所麻酔下でも行えますが全身麻酔下のほうが好ましいです。
股の動脈に針を刺すだけですから、ネッククリッピングよりも患者さんにとっては負担が少ない方法です。
コイル塞栓術は直接手術が難しい場所の脳動脈瘤や重症者・高齢者の場合に多くおこなわれます。
最重症例では症状が改善すれば手術を行いますが、そうでなければ保存的治療を行います。
水頭症に対する処置をして待機することもあります。
待機している間に症状が改善する場合は早ければ72時間以内、それ以降に改善が見られた場合は2週間待機してから手術を行います。
血管内手術の時期に関してはその限りではありません。
生存率と日常生活自立率
2014年アメリカで破裂脳動脈瘤の長期生存者の追跡試験を行いました。
破裂脳動脈瘤に対する血管内コイル塞栓術と開頭クリッピング術の比較試験(ISAT試験)の18年間を追跡した結果、対象者1644人の10年時生存率・日常生活自立率はコイル群がクリッピング群より勝っていました。
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