「みんなと幸せになるお金の使い方」 by 妹尾賢俊
前回のエントリーである「ソーシャルファイナンス革命」(http://ameblo.jp/yt25/entry-11889408286.html)から引き続きソーシャルファイナンス関連の本で、その中でソーシャルレンディングに特化して紹介している。
ちなみに著者は日本に3社あるソーシャルレンディングの会社であるManeoの社長。
ソーシャルレンディングとは「銀行を通さずにお金を借りたい人と、お金を貸したい人をWeb上で
マッチングする」サービスの事で、クラウドファンディングとの違いは、ソーシャルレンディングが
利息などの金銭面のリターンを訴求するのに対し、クラウドファンディングでは欲しいモノや権利など
非金銭面でのリターンを目的としているという点だ。
IT技術の進歩はマッチング能力能力の向上に繋がり、ソーシャルファイナンスはそれをうまく
活用しているというのは「ソーシャルファイナンス革命」の骨子だが、本書はソーシャルレンディングが
普及してきた背景や実務などより掘り下げた内容になっている。
興味深かったのはソーシャルレンディングが普及してきた背景というか、既存の銀行の融資の
仕組みや問題点などの解決策としてうまくニッチ市場のニーズを汲み取って成長してきたという
点がきちんと描かれている事。例えば、銀行は3年分の決算書や不動産の担保など、定型の融資条件があり、
それにミートできない企業は融資の対象外となっていたこと、その市場の資金需要ニーズが
実は膨大であり、ソーシャルレンディングがうまくサーブできるニッチだという点だ。
なのでIT技術の進歩=ソーシャルファイナンスという単一的な議論より、より多角的に
ソーシャルレンディングの仕組みを理解することが出来た。
元々ソーシャルレンディングに興味を持ったのはメガソーラーを竣工したベンチャー企業が
そのファイナンスにソーシャルレンディングを活用したという記事。
(http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20131104/313721/)
ベンチャー支援をしていると資金調達の比重がやはり相当に大きい事を常に実感させられる、
先ず成長資金の出し手が限られる点、そして資金調達が実務に影響を与えるほど時間が掛かる、
という点だ。そういう視点でファイナンスの間口を広げる手段を探していた中で、ソーシャル恋ディングを含む
ソーシャルファイナンスはかなり興味深く、今後のベンチャー企業にとっても成長資金の
調達先として候補に入れておくべきパスなんだと思った。
みんなと幸せになるお金の使い方 「ソーシャルレンディング」という新しい投資のカタチ (角川フ.../角川学芸出版

¥1,543
Amazon.co.jp
ちなみに著者は日本に3社あるソーシャルレンディングの会社であるManeoの社長。
ソーシャルレンディングとは「銀行を通さずにお金を借りたい人と、お金を貸したい人をWeb上で
マッチングする」サービスの事で、クラウドファンディングとの違いは、ソーシャルレンディングが
利息などの金銭面のリターンを訴求するのに対し、クラウドファンディングでは欲しいモノや権利など
非金銭面でのリターンを目的としているという点だ。
IT技術の進歩はマッチング能力能力の向上に繋がり、ソーシャルファイナンスはそれをうまく
活用しているというのは「ソーシャルファイナンス革命」の骨子だが、本書はソーシャルレンディングが
普及してきた背景や実務などより掘り下げた内容になっている。
興味深かったのはソーシャルレンディングが普及してきた背景というか、既存の銀行の融資の
仕組みや問題点などの解決策としてうまくニッチ市場のニーズを汲み取って成長してきたという
点がきちんと描かれている事。例えば、銀行は3年分の決算書や不動産の担保など、定型の融資条件があり、
それにミートできない企業は融資の対象外となっていたこと、その市場の資金需要ニーズが
実は膨大であり、ソーシャルレンディングがうまくサーブできるニッチだという点だ。
なのでIT技術の進歩=ソーシャルファイナンスという単一的な議論より、より多角的に
ソーシャルレンディングの仕組みを理解することが出来た。
元々ソーシャルレンディングに興味を持ったのはメガソーラーを竣工したベンチャー企業が
そのファイナンスにソーシャルレンディングを活用したという記事。
(http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20131104/313721/)
ベンチャー支援をしていると資金調達の比重がやはり相当に大きい事を常に実感させられる、
先ず成長資金の出し手が限られる点、そして資金調達が実務に影響を与えるほど時間が掛かる、
という点だ。そういう視点でファイナンスの間口を広げる手段を探していた中で、ソーシャル恋ディングを含む
ソーシャルファイナンスはかなり興味深く、今後のベンチャー企業にとっても成長資金の
調達先として候補に入れておくべきパスなんだと思った。
みんなと幸せになるお金の使い方 「ソーシャルレンディング」という新しい投資のカタチ (角川フ.../角川学芸出版

¥1,543
Amazon.co.jp
「ソーシャル・ファイナンス革命」 by 慎 泰俊
最近のクラウド・ファンディングなどソーシャルファイナンスの世界で色々変化が起きているので
頭の整理の為に読んでみた。
IT技術の発展が個人個人のマッチング能力の向上に繋がり、ソーシャルファイナンスの普及の
後押しになったというの本書の主旨で、今まで法人やごく限られた個人のみの手段だった
資産運用が一般の個人にも手の届くようになりつつある、という事は、今後の金融の在り方を
大きく変える可能性を秘めている、としている。
分かり易いフレームワークを用いながらプロスパー、レンディングクラブ、ルムニ、キバなど
(ちなみに日本からもManeoやCampfireなども紹介されている)、実際のP2Pファイナンスの企業の
サービスを交えながら説明しているので頭に入り易い。入門書的な位置づけとしては読んでみる
価値のある本だと思う。
ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書)/技術評論社

¥1,598
Amazon.co.jp
頭の整理の為に読んでみた。
IT技術の発展が個人個人のマッチング能力の向上に繋がり、ソーシャルファイナンスの普及の
後押しになったというの本書の主旨で、今まで法人やごく限られた個人のみの手段だった
資産運用が一般の個人にも手の届くようになりつつある、という事は、今後の金融の在り方を
大きく変える可能性を秘めている、としている。
分かり易いフレームワークを用いながらプロスパー、レンディングクラブ、ルムニ、キバなど
(ちなみに日本からもManeoやCampfireなども紹介されている)、実際のP2Pファイナンスの企業の
サービスを交えながら説明しているので頭に入り易い。入門書的な位置づけとしては読んでみる
価値のある本だと思う。
ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書)/技術評論社

¥1,598
Amazon.co.jp
太陽光発電 ~兵庫・九州出張~
久しぶりの「お仕事」に関するエントリー。
今回は太陽光発電に関する低圧分譲型物件の実地調査がお題目。
低圧分譲型物件とは50kW未満の太陽光発電を複数棟建設した上で、土地ごと太陽光発電を
販売する商品の事であり、基本的なビジネスモデルは不動産事業に近い。
太陽光はFITにより20年間固定価格で買取保証が付くことから、安定的な収益が期待できる。
今回幾つかのルートから物件を探し、実地調査をしに兵庫から九州まで出張に行ってきた。
まず、兵庫県の物件から。
南向きの斜面を造成して、そこに太陽光パネルを設置する。訪問した時は未だ土地造成中。
でもかなり急な斜面で恐らく20度くらい。それを5度までならす予定との事。
初めて工事現場を見たが、土地造成の大変さに驚いた。木を伐採し、土を掘り起こす。
10人くらいの工員さんが大体2か月程度かけてやるらしい。一人当たり日当が込み込で3万円とすると、
単純計算でも40日間 x 10人 x 3万円で1200万円。ここは合計でも0.5MWくらいのソーラーファームだが、
それでもこれだけのコストがかかるという事はメガソーラーにすると大変な金額になる。
ちなみにこの物件では現場監督に話を聞けた。大阪弁丸出しの陽気なおっさんだった。
彼によるとこのサイトは西方向に日光を遮るものが無い為、日の沈むまで(監督の言葉だと
最終ランナーまで)日が差すらしく、物件としては監督が見た中で一番良いとの事。
立地面では非常に好印象だったが、マイナス要素は販売先の経験不足。何やら本物件が初めて
らしく契約書などが非常に緩い。何せ反社条項すらなく(入れる事には同意してくれたが)、
こうした立地面以外の荒が目立つ物件だった。


次に九州の物件①。
ここは未だ造成前で測量中とのこと。なので草ぼうぼう。他の物件にも共通するのだが、
太陽光の立地は土地造成前はとかく荒地なので、パネルが並んでいるイメージがつきにくい。
また周りの木も未だ伐採されていないので、日光が遮られている箇所も多く、かなり不安になる。地主の奥さんがいて、何やら畑で燃やしていた。


九州の物件②。
ここは造成中だが、地主さんが先行でパネルを置いていたのでイメージがし易かった。
西に山の斜面が掛かっており、西日が取り込めないのでは、と心配したが、お客さんの一人に
ソーラーファンド勤務がいて、仕事以外にも個人で分譲物件をすでに持っている人が実地調査の
時にソフトで冬至の太陽の動きをシュミレーションして、OK判定をしたとのこと。
実際にその人は契約したらしいのだが、ローンが下りずにキャンセルしたらしい。
プロの意見は参考になるので、これはプラス材料。



最後に九州の物件③。
ここも造成前で草ぼうぼう。しかもかなりの急斜面になっているように見え、日当りが心配。
しかし午後三時くらいに訪問したのだが、実際には南向きの斜面なので、相当な日当りの良さだった。プロじゃないとやはり造成前の土地は想像がつきにくい。
あと全ての物件に共通するのだが、サイトに至るまでの道は地図にも載っていないような細く、
くねくねした道なのでアテンドしてもらえないと正直辿り着くのは困難だ。


やはり「百聞は一見に如かず」で、自分の足で色々なサイトを巡り、立地条件やパネル、
パワコンの接続など実際に見てみて非常に勉強になった。今回の訪問で相当前に進んだと思う。
最後に別に物件購入だけが今回の目的ではなく、地元の業者とのコネ作りもあった。
特に太陽光発電は地主との折衝など土地絡みの部分が多く、地の利が生き易いビジネスであり、
地元の業者とのパイプ作りはやはり不可欠だと今回の訪問で感じた。
勿論今後の成り行き次第だけど、そのきっかけは見つけた、として、今回のエントリーは終わりにする。
今回は太陽光発電に関する低圧分譲型物件の実地調査がお題目。
低圧分譲型物件とは50kW未満の太陽光発電を複数棟建設した上で、土地ごと太陽光発電を
販売する商品の事であり、基本的なビジネスモデルは不動産事業に近い。
太陽光はFITにより20年間固定価格で買取保証が付くことから、安定的な収益が期待できる。
今回幾つかのルートから物件を探し、実地調査をしに兵庫から九州まで出張に行ってきた。
まず、兵庫県の物件から。
南向きの斜面を造成して、そこに太陽光パネルを設置する。訪問した時は未だ土地造成中。
でもかなり急な斜面で恐らく20度くらい。それを5度までならす予定との事。
初めて工事現場を見たが、土地造成の大変さに驚いた。木を伐採し、土を掘り起こす。
10人くらいの工員さんが大体2か月程度かけてやるらしい。一人当たり日当が込み込で3万円とすると、
単純計算でも40日間 x 10人 x 3万円で1200万円。ここは合計でも0.5MWくらいのソーラーファームだが、
それでもこれだけのコストがかかるという事はメガソーラーにすると大変な金額になる。
ちなみにこの物件では現場監督に話を聞けた。大阪弁丸出しの陽気なおっさんだった。
彼によるとこのサイトは西方向に日光を遮るものが無い為、日の沈むまで(監督の言葉だと
最終ランナーまで)日が差すらしく、物件としては監督が見た中で一番良いとの事。
立地面では非常に好印象だったが、マイナス要素は販売先の経験不足。何やら本物件が初めて
らしく契約書などが非常に緩い。何せ反社条項すらなく(入れる事には同意してくれたが)、
こうした立地面以外の荒が目立つ物件だった。


次に九州の物件①。
ここは未だ造成前で測量中とのこと。なので草ぼうぼう。他の物件にも共通するのだが、
太陽光の立地は土地造成前はとかく荒地なので、パネルが並んでいるイメージがつきにくい。
また周りの木も未だ伐採されていないので、日光が遮られている箇所も多く、かなり不安になる。地主の奥さんがいて、何やら畑で燃やしていた。


九州の物件②。
ここは造成中だが、地主さんが先行でパネルを置いていたのでイメージがし易かった。
西に山の斜面が掛かっており、西日が取り込めないのでは、と心配したが、お客さんの一人に
ソーラーファンド勤務がいて、仕事以外にも個人で分譲物件をすでに持っている人が実地調査の
時にソフトで冬至の太陽の動きをシュミレーションして、OK判定をしたとのこと。
実際にその人は契約したらしいのだが、ローンが下りずにキャンセルしたらしい。
プロの意見は参考になるので、これはプラス材料。



最後に九州の物件③。
ここも造成前で草ぼうぼう。しかもかなりの急斜面になっているように見え、日当りが心配。
しかし午後三時くらいに訪問したのだが、実際には南向きの斜面なので、相当な日当りの良さだった。プロじゃないとやはり造成前の土地は想像がつきにくい。
あと全ての物件に共通するのだが、サイトに至るまでの道は地図にも載っていないような細く、
くねくねした道なのでアテンドしてもらえないと正直辿り着くのは困難だ。


やはり「百聞は一見に如かず」で、自分の足で色々なサイトを巡り、立地条件やパネル、
パワコンの接続など実際に見てみて非常に勉強になった。今回の訪問で相当前に進んだと思う。
最後に別に物件購入だけが今回の目的ではなく、地元の業者とのコネ作りもあった。
特に太陽光発電は地主との折衝など土地絡みの部分が多く、地の利が生き易いビジネスであり、
地元の業者とのパイプ作りはやはり不可欠だと今回の訪問で感じた。
勿論今後の成り行き次第だけど、そのきっかけは見つけた、として、今回のエントリーは終わりにする。
「金持ち父さん、貧乏父さん」by ロバート・キヨサキ
有名な本だが実は今まで敬遠していた。僕にはビジネスマンにあるまじき清貧主義みたいな
性質が若干あり、今までは努めてお金の話から距離を取ろうとしていた。と言うか、今まで会った
人の中で「お金が好きな人たち」があまり自分の中でしっくり来ず、正直嫌いだった、という事もある。
ただ投資の世界にいるとやはり資産の効率運用などについてちゃんと考えていかないと立ち行かないので、
取り敢えず読んでみた。結論としては、「目から鱗」の良書であった。もっと前に読んでおけば、
僕の人生はもっと違っていただろう、と思うほど考えさせられた。
著者の主張はシンプルで、「資産と負債の違いを知り、資産を増やすことに集中しろ」という事だ。
「収入を生む資産を買う事だけに集中する。その一方で負債と支出は低く抑えるように努力する。
そうすれば資産の欄につぎ込むお金を増やすことができる。」
著者のいう資産とは「ポケットにお金を入れてくる」もので、例えば株、不動産、著作権、
特許、などを言っている。ただ例えば「情報」や「人脈」というものも広義では
資産と見做されるのでだろう。
何故、こうした主張が僕の中で腹落ちしたかと言うと、自分自身の経験に重なるからだ。
正直に告白すると、僕は起業後に手掛けたプロジェクトで運良く儲ける事ができた。
会社の通帳の残高が1桁増えたくらいのお金が入ったのだが、僕の頭はこのお金を
どうやって増やすか?というよりどうやって節約するか?という方ばかりに向いてしまった。
支出を減らす事は当然間違った事ではないのだが、やはり幾らセーブしても請求書は必ず
やってくる。税金もやってくる。つまり限界がある。一方で投資をして、お金が入ってくる仕組みを積極的に
考えいれば、今とは全く違った状況にいる事が出来たはずだ。いつの間にか本書の中の貧乏父さんの
お金に対するスタンスと同じになっていた。
1つ実例を挙げると、僕は去年、法人税をかなり払った。これは零細企業には辛い。
役員報酬や社宅など税理士とも相談して一通り出来る節税対策は打ったと思う。これ自体は正しいのだが、
やはり限界があり、結局とんでもない法人税を払う羽目になった。
でももっと攻めの投資をしていれば、例えば資産に投資をしておけば、ずっと続くお金の流れを
確保するだけでなく、例えば特別償却が認められた投資などであれば、もっと効率的な
節税対策が出来たと思う。節税と言うといかにも胡散臭く聞こえるが、欧米企業の節税対策など
見ているともはや企業の競争力の1つと言えると思う。僕らにとってもキャッシュに直結する
だけに、ここは非常に重要だと考えている。「攻める」ことが実はお金を「守る」事になり得る、
という事を実感した。
本書は大上段に構えず、むしろ「ちょっと頭を使うだけで、こんなに効果が出るんだよ」という
事を教えてくれるので、実行に移しやすい。軽くマインドセットが切り替えられたという感じ。
例えば「資産」を買っていく中で、必要なお金に関する知識を著者は「ファイナンシャル・インテリジェンス」
と呼んでいる。これは4つの専門分野の知識により成る。
1. 会計力(財務諸表をちゃんと理解できるスキル)
2. 投資力(投資を理解し、戦略を立てるスキル)
3. 市場の理解力(来てる市場か、もうブームが来てしまった市場かを見抜くスキル)
4. 法律力(会計や会社に関する知識)
更に実際に「資産」を買う際に誰もが感じる恐怖心や臆病風についても述べている。
ここら辺はどこまでも目線を僕ら一般読者に合わせてくれる。誰もがお金を失うのを恐れる。
お金持ちも同じ。でも著者は今まで会ったお金持ちの中で失敗体験がないお金持ちに会ったことが
ない、と言っている。彼らもトライアル&エラーで恐怖心を克服したと。
(ただ勝算もないのに突っ込んでいくのは単なるバカで、次のトライが可能なエラーだけを
するのは言うまでもない)
一読してみて非常にシンプルな主張であり、長期的な視点に立っているので、ダッシュと言うより
ゆっくり資産形成に対して前向きに考えられる。
是非、僕も「資産の購入」に今後は頭を切り替えていきたいと思った。
金持ち父さん貧乏父さん/筑摩書房

¥1,728
Amazon.co.jp
性質が若干あり、今までは努めてお金の話から距離を取ろうとしていた。と言うか、今まで会った
人の中で「お金が好きな人たち」があまり自分の中でしっくり来ず、正直嫌いだった、という事もある。
ただ投資の世界にいるとやはり資産の効率運用などについてちゃんと考えていかないと立ち行かないので、
取り敢えず読んでみた。結論としては、「目から鱗」の良書であった。もっと前に読んでおけば、
僕の人生はもっと違っていただろう、と思うほど考えさせられた。
著者の主張はシンプルで、「資産と負債の違いを知り、資産を増やすことに集中しろ」という事だ。
「収入を生む資産を買う事だけに集中する。その一方で負債と支出は低く抑えるように努力する。
そうすれば資産の欄につぎ込むお金を増やすことができる。」
著者のいう資産とは「ポケットにお金を入れてくる」もので、例えば株、不動産、著作権、
特許、などを言っている。ただ例えば「情報」や「人脈」というものも広義では
資産と見做されるのでだろう。
何故、こうした主張が僕の中で腹落ちしたかと言うと、自分自身の経験に重なるからだ。
正直に告白すると、僕は起業後に手掛けたプロジェクトで運良く儲ける事ができた。
会社の通帳の残高が1桁増えたくらいのお金が入ったのだが、僕の頭はこのお金を
どうやって増やすか?というよりどうやって節約するか?という方ばかりに向いてしまった。
支出を減らす事は当然間違った事ではないのだが、やはり幾らセーブしても請求書は必ず
やってくる。税金もやってくる。つまり限界がある。一方で投資をして、お金が入ってくる仕組みを積極的に
考えいれば、今とは全く違った状況にいる事が出来たはずだ。いつの間にか本書の中の貧乏父さんの
お金に対するスタンスと同じになっていた。
1つ実例を挙げると、僕は去年、法人税をかなり払った。これは零細企業には辛い。
役員報酬や社宅など税理士とも相談して一通り出来る節税対策は打ったと思う。これ自体は正しいのだが、
やはり限界があり、結局とんでもない法人税を払う羽目になった。
でももっと攻めの投資をしていれば、例えば資産に投資をしておけば、ずっと続くお金の流れを
確保するだけでなく、例えば特別償却が認められた投資などであれば、もっと効率的な
節税対策が出来たと思う。節税と言うといかにも胡散臭く聞こえるが、欧米企業の節税対策など
見ているともはや企業の競争力の1つと言えると思う。僕らにとってもキャッシュに直結する
だけに、ここは非常に重要だと考えている。「攻める」ことが実はお金を「守る」事になり得る、
という事を実感した。
本書は大上段に構えず、むしろ「ちょっと頭を使うだけで、こんなに効果が出るんだよ」という
事を教えてくれるので、実行に移しやすい。軽くマインドセットが切り替えられたという感じ。
例えば「資産」を買っていく中で、必要なお金に関する知識を著者は「ファイナンシャル・インテリジェンス」
と呼んでいる。これは4つの専門分野の知識により成る。
1. 会計力(財務諸表をちゃんと理解できるスキル)
2. 投資力(投資を理解し、戦略を立てるスキル)
3. 市場の理解力(来てる市場か、もうブームが来てしまった市場かを見抜くスキル)
4. 法律力(会計や会社に関する知識)
更に実際に「資産」を買う際に誰もが感じる恐怖心や臆病風についても述べている。
ここら辺はどこまでも目線を僕ら一般読者に合わせてくれる。誰もがお金を失うのを恐れる。
お金持ちも同じ。でも著者は今まで会ったお金持ちの中で失敗体験がないお金持ちに会ったことが
ない、と言っている。彼らもトライアル&エラーで恐怖心を克服したと。
(ただ勝算もないのに突っ込んでいくのは単なるバカで、次のトライが可能なエラーだけを
するのは言うまでもない)
一読してみて非常にシンプルな主張であり、長期的な視点に立っているので、ダッシュと言うより
ゆっくり資産形成に対して前向きに考えられる。
是非、僕も「資産の購入」に今後は頭を切り替えていきたいと思った。
金持ち父さん貧乏父さん/筑摩書房

¥1,728
Amazon.co.jp
「夢をかなえるゾウ」 by 水野敬也
たまたまAmazonでどんな本があるかブラウジングしていた時に見つけた。
ジャンルは所謂自己啓発本。登場人物は主人公と神であるゾウの「ガネーシャ」の2人で、
ガネーシャが主人公の家に住みつき、色々アドバイスをするという建付け。
380ページと自己啓発本にしては長いが、平易な文章なので2日もあれば読める。
内容自体はSteve Jobsが言っていた事とほぼ被る。曰く「自分が好きな事を探し続ける。そして
自分が好きな事、楽しいと思えることで人を喜ばせるようにする」という事だと思う。
これだけだとそこら辺の自己啓発本と変わらないのだが、この本が印象深いのは主人公の気持ちとか
ガネーシャのセリフが僕自身の状況にピタリと当て嵌まるからだ。
「ガネーシャと話している時からずっと心に引っ掛かっていた事があった。それは今まで恥ずかしい
思いをしたり、嫌な思いをするたびに、今の自分を変えたいと思って来たけど、結局一晩寝たら
何となくどうでもよくなって、何か新しい事を始めるのが面倒くさくて、まあいっかって、
いつもそうやって忘れて今日まで生きてきたんだけど、でも心のどこかでは、いつか
変わらなければ、何かを変えなければ、取り返しのつかないことになるんじゃないか、
そんな予感がずっとしていた。「きっかけさえあれば」いつもそう思っている。
まだそのきっかけが僕には来ていないんだ、そう自分に言い聞かせてきた。でも、本当は
「きっかけ」なんてたくさん転がっていて、僕は今までずっと素通りしてきたんだ。」
以前でも「孤独な時間をきちっと過ごすこと」というエントリーでブログで書いたように
(http://ameblo.jp/yt25/entry-11245365302.html)、
僕はずっと目標を探そうとしていた。目標を設定した後はどんな困難にも打ち勝てると思って。
でもずっと自分のやりたいことが見つからず、あれからダラダラと2年間過ごしてしまった。
かなり焦って色々ネットを調べたり、本を読んだりしていたが、結局何も見つからなかった。
そんな状況をU2の「I still haven't found what I am looking for」とか聞きながら、
適当にごまかしていたんだけど、この本にはドキッとする下りがあった。
「やりたい事を見つけるために一番やったらあかん方法、それはな・・・「考える」事や。
机に向かってうんうんと唸ったり、自分のやりたい事ってなんやろうて漫然と考えたり
しとったら、何もわからん。分からんどころか、余計迷う事になるで。
~中略~
やりたいことを見つけるための方法は1つだけや。それは「体感」することや。
実際にやってみる。それ以外の方法で「やりたい事」は絶対に見つからへんで。
せやから「やりたい事が分からない」って言っている奴の99%は「何もやっとれへん」奴や。」
確かに僕は「何もやっていなかった」と痛感する。それは恐らく失敗することが怖かったからだろうとも思う。ちょっと小金が出来、ちょっと大きなアパートに住み、ちょっとでも長く
そのぬるま湯に浸かりたいと思っていたんだと思う。でも、お金は投資しないと増えない。
仮に今の経済レベルを保って余生を送れたとしてもつまんない人生だと思う。
自分の「やりたい事」を見つけるために、早速動きだそうと思う。
ちゃんと実行するように、とりあえずブログで宣言する「メガソーラーを作ろう」と。
夢をかなえるゾウ 文庫版/飛鳥新社

¥700
Amazon.co.jp
ジャンルは所謂自己啓発本。登場人物は主人公と神であるゾウの「ガネーシャ」の2人で、
ガネーシャが主人公の家に住みつき、色々アドバイスをするという建付け。
380ページと自己啓発本にしては長いが、平易な文章なので2日もあれば読める。
内容自体はSteve Jobsが言っていた事とほぼ被る。曰く「自分が好きな事を探し続ける。そして
自分が好きな事、楽しいと思えることで人を喜ばせるようにする」という事だと思う。
これだけだとそこら辺の自己啓発本と変わらないのだが、この本が印象深いのは主人公の気持ちとか
ガネーシャのセリフが僕自身の状況にピタリと当て嵌まるからだ。
「ガネーシャと話している時からずっと心に引っ掛かっていた事があった。それは今まで恥ずかしい
思いをしたり、嫌な思いをするたびに、今の自分を変えたいと思って来たけど、結局一晩寝たら
何となくどうでもよくなって、何か新しい事を始めるのが面倒くさくて、まあいっかって、
いつもそうやって忘れて今日まで生きてきたんだけど、でも心のどこかでは、いつか
変わらなければ、何かを変えなければ、取り返しのつかないことになるんじゃないか、
そんな予感がずっとしていた。「きっかけさえあれば」いつもそう思っている。
まだそのきっかけが僕には来ていないんだ、そう自分に言い聞かせてきた。でも、本当は
「きっかけ」なんてたくさん転がっていて、僕は今までずっと素通りしてきたんだ。」
以前でも「孤独な時間をきちっと過ごすこと」というエントリーでブログで書いたように
(http://ameblo.jp/yt25/entry-11245365302.html)、
僕はずっと目標を探そうとしていた。目標を設定した後はどんな困難にも打ち勝てると思って。
でもずっと自分のやりたいことが見つからず、あれからダラダラと2年間過ごしてしまった。
かなり焦って色々ネットを調べたり、本を読んだりしていたが、結局何も見つからなかった。
そんな状況をU2の「I still haven't found what I am looking for」とか聞きながら、
適当にごまかしていたんだけど、この本にはドキッとする下りがあった。
「やりたい事を見つけるために一番やったらあかん方法、それはな・・・「考える」事や。
机に向かってうんうんと唸ったり、自分のやりたい事ってなんやろうて漫然と考えたり
しとったら、何もわからん。分からんどころか、余計迷う事になるで。
~中略~
やりたいことを見つけるための方法は1つだけや。それは「体感」することや。
実際にやってみる。それ以外の方法で「やりたい事」は絶対に見つからへんで。
せやから「やりたい事が分からない」って言っている奴の99%は「何もやっとれへん」奴や。」
確かに僕は「何もやっていなかった」と痛感する。それは恐らく失敗することが怖かったからだろうとも思う。ちょっと小金が出来、ちょっと大きなアパートに住み、ちょっとでも長く
そのぬるま湯に浸かりたいと思っていたんだと思う。でも、お金は投資しないと増えない。
仮に今の経済レベルを保って余生を送れたとしてもつまんない人生だと思う。
自分の「やりたい事」を見つけるために、早速動きだそうと思う。
ちゃんと実行するように、とりあえずブログで宣言する「メガソーラーを作ろう」と。
夢をかなえるゾウ 文庫版/飛鳥新社

¥700
Amazon.co.jp
「不毛地帯」 by 山崎豊子
山崎豊子は随分前に「沈まぬ太陽」以来かなりご無沙汰になっていた。
社会派作家として会社組織の腐敗ぶりを鮮やかに描いた「沈まぬ太陽」は当時の僕に深い印象を残した。
本作は第2次大戦中の大本営参謀として終戦を迎え、戦争捕虜として11年に及ぶシベリア勾留を経験し、
帰国後は商社マンとして数々のビッグディールを纏めていくというストーリーになっている。
商社マンとしてのディールは自衛隊の次期戦闘機の納入、フォード自動車といすゞ自動車の合併、
そしてイランの石油採掘の3本が主でどれも商社らしく国際的で、政治との絡みもあり、
物語の最中に頻繁に出てくる薀蓄が参考になったり、かなり読んでいて面白かった。
交渉の場面と場面の切替がスムーズでうまく、なるほどこれが筆力というものか、と妙に感心した。
1冊500~600ページで、全5冊と大作だけど、肩こらずに読めるので、そんなに時間が掛からない。
一方で人物描写の面では多少不足もあった。まず主人公の壱岐。伊藤忠の瀬島龍三氏がモデル
らしいが、あまりに聖人君子的で、人間臭さが感じられない。瀬島氏自身はかなり
カラフルな人物だったようなので、もっと深掘りできなかったか、と若干残念。
なによりヒロインの秋津千里に僕は全く魅力を感じなかった。物語に何の深みも奥行きも
与えないその存在感はそもそも不要なキャラクターではなかったのか?と疑問に思ってしまう。
壱岐の人間臭さをあえて演出するために、山崎豊子は秋津千里を登場させたのかもしれないが。
スケールの大きいプロットと、今一つの登場人物たち、という微妙なアンバランスさを
感じてしまう作品だが、それでも読後感はかなり良い。特に20代のビジネスマンには
かなりお勧めの入門書的な小説だと思う。僕も正直10年前に読んでおきたかった。
不毛地帯 (第1巻) (新潮文庫 (や-5-40))/新潮社

¥961
Amazon.co.jp
不毛地帯 第2巻 (新潮文庫 や 5-41)/新潮社

¥853
Amazon.co.jp
不毛地帯 第3巻 (新潮文庫 や 5-42)/新潮社

¥907
Amazon.co.jp
不毛地帯 第4巻 (新潮文庫 や 5-43)/新潮社

¥853
Amazon.co.jp
不毛地帯 第5巻 (新潮文庫 や 5-44)/新潮社

¥907
Amazon.co.jp
社会派作家として会社組織の腐敗ぶりを鮮やかに描いた「沈まぬ太陽」は当時の僕に深い印象を残した。
本作は第2次大戦中の大本営参謀として終戦を迎え、戦争捕虜として11年に及ぶシベリア勾留を経験し、
帰国後は商社マンとして数々のビッグディールを纏めていくというストーリーになっている。
商社マンとしてのディールは自衛隊の次期戦闘機の納入、フォード自動車といすゞ自動車の合併、
そしてイランの石油採掘の3本が主でどれも商社らしく国際的で、政治との絡みもあり、
物語の最中に頻繁に出てくる薀蓄が参考になったり、かなり読んでいて面白かった。
交渉の場面と場面の切替がスムーズでうまく、なるほどこれが筆力というものか、と妙に感心した。
1冊500~600ページで、全5冊と大作だけど、肩こらずに読めるので、そんなに時間が掛からない。
一方で人物描写の面では多少不足もあった。まず主人公の壱岐。伊藤忠の瀬島龍三氏がモデル
らしいが、あまりに聖人君子的で、人間臭さが感じられない。瀬島氏自身はかなり
カラフルな人物だったようなので、もっと深掘りできなかったか、と若干残念。
なによりヒロインの秋津千里に僕は全く魅力を感じなかった。物語に何の深みも奥行きも
与えないその存在感はそもそも不要なキャラクターではなかったのか?と疑問に思ってしまう。
壱岐の人間臭さをあえて演出するために、山崎豊子は秋津千里を登場させたのかもしれないが。
スケールの大きいプロットと、今一つの登場人物たち、という微妙なアンバランスさを
感じてしまう作品だが、それでも読後感はかなり良い。特に20代のビジネスマンには
かなりお勧めの入門書的な小説だと思う。僕も正直10年前に読んでおきたかった。
不毛地帯 (第1巻) (新潮文庫 (や-5-40))/新潮社

¥961
Amazon.co.jp
不毛地帯 第2巻 (新潮文庫 や 5-41)/新潮社

¥853
Amazon.co.jp
不毛地帯 第3巻 (新潮文庫 や 5-42)/新潮社

¥907
Amazon.co.jp
不毛地帯 第4巻 (新潮文庫 や 5-43)/新潮社

¥853
Amazon.co.jp
不毛地帯 第5巻 (新潮文庫 や 5-44)/新潮社

¥907
Amazon.co.jp
世界トライアスロンシリーズ横浜大会
今週末に横浜で行われているトライアスロンの世界大会に行ってきた。
プログラム詳細は下記参照
http://yokohamatriathlon.jp/
馴染みのないスポーツで観戦も初めてだったが、実際に見てみると生の迫力があって、凄く面白かった。
本当に僕の1mくらい先で選手がレースをして、トランジション(水泳からバイク、バイクからランへの切替)も
目と鼻の先でやっていた。今回は世界のトップレベルの選手がかなり集まったらしく、ハイレベルな
試合で、特に男子は1位と2位が最後まで壮絶なデットヒートで、最後の花道50mで決着が着くという展開で会場は大盛り上がりだった。
男子の表彰台。1位と2位の差は本当に体一個分くらいの超接戦


下の2枚の写真はトランジションの場面


この大会では日本人選手もかなり活躍したようで、女子の部では上田藍選手が史上最高の2位、佐藤優香選手も4位となり、大健闘。一方で男子も田山選手が8位入賞となった。
下の写真は表彰台の上田選手

あと実は一番感動したのがパラトライアスロンの部。身体障害者がトライアスロンのような
過酷なスポーツをやっている姿は純粋に感動を呼ぶ。本当にすごかった。
パラトライアスロンの表彰式




という具合に充実した一日だった。久し振りに休日らしい休日を過ごせた感じ。
プログラム詳細は下記参照
http://yokohamatriathlon.jp/
馴染みのないスポーツで観戦も初めてだったが、実際に見てみると生の迫力があって、凄く面白かった。
本当に僕の1mくらい先で選手がレースをして、トランジション(水泳からバイク、バイクからランへの切替)も
目と鼻の先でやっていた。今回は世界のトップレベルの選手がかなり集まったらしく、ハイレベルな
試合で、特に男子は1位と2位が最後まで壮絶なデットヒートで、最後の花道50mで決着が着くという展開で会場は大盛り上がりだった。
男子の表彰台。1位と2位の差は本当に体一個分くらいの超接戦


下の2枚の写真はトランジションの場面


この大会では日本人選手もかなり活躍したようで、女子の部では上田藍選手が史上最高の2位、佐藤優香選手も4位となり、大健闘。一方で男子も田山選手が8位入賞となった。
下の写真は表彰台の上田選手

あと実は一番感動したのがパラトライアスロンの部。身体障害者がトライアスロンのような
過酷なスポーツをやっている姿は純粋に感動を呼ぶ。本当にすごかった。
パラトライアスロンの表彰式




という具合に充実した一日だった。久し振りに休日らしい休日を過ごせた感じ。
「MAKERS」by クリス・アンダーソン
「ロングテール」「フリー」に続くクリス・アンダーソンの3冊目。
初版が2012年なので、1周遅れどころか2周遅れくらいだけど、取り敢えず読んでみた。
本書のテーマはモノづくりが新しい時代に入ったこと、それは「量産製品による大ヒット品が
なくなる時代ではなく、大ヒット品による独占が終わる時代だ」ということ。
より多くの人が小さなニッチに注目し、小ロットで作る商品が今後たくさん登場し、モノづくりの
世界を変えていく、つまり「モノのロングテール」の時代になるというのが、著者の主張である。
モノづくりの変化をもたらしたものとして著者は設計・製造プロセスのデジタル化、WEBによる販路のグローバル化、資金調達の多様化の3つを上げている。
まず設計・製造プロセスのデジタル化について、3Dプリンターやレーザーカッターの技術の進歩によって小ロットの生産コストが劇的に低下した。この事は従来の大量生産では満たされなかったユニークでニッチな商品を可能にした。オープンハードウェアやモノづくりコミュニティの登場も設計・製造プロセスの進歩に寄与するものとして紹介されている。
次にWebによる販路の拡大は市場をグローバルで見ることを可能にし、ニッチな商品の
ニーズのモノづくりをビジネス化できる規模(数千台)まで押し上げた。つまり取引コストが
大幅に下がったという事。これがないと、いくら生産コストが下がってもビジネスとして成り立つには少々苦しい。
最後に資金調達。Kickstarterなどのクラウドファンディングの登場はハードウェアベンチャーの
苦しい資金繰りを助け、ニッチな商品を市場に出すために必要な資金を提供してくれる。
モノづくりの場合、どうしてもイニシャル費など先にお金が出ていく為、この資金調達の仕組みは規模が小さいプレイヤーにとって、とても助かる仕組みである。また資金ニーズ以外にも商品のプレマーケティングの機能を与えてくれ、ニッチな商品を世に出す際のリスクを減らしてくれる。
こうした3つの領域での進歩により個人レベルでもメイカーになる事が出来るようになり、
かつての大量生産では手の届かなかった小さなニーズもくみ取れるようになり、そして
その個人が少人数のニッチなニーズの為に作ったモノがグローバルに売れるようになった。
こうした流れは、メイカーの参入障壁を下げ、ひいてはこの分野での起業家の登場を促す、
というのが本書の主張で、更にこういうモノづくりだと大量生産のメリットを持つ中国などの
国よりもアメリカなど個人の独創性を重んじる国にもチャンスが出てくるのでは、と結んでいる。
僕はここら辺のベンチャーのお手伝いを数年前にしていたことがあって、
著者の主張点を肌感覚で感じていた。2年前にこれだけcomprehensive&正確に時代のトレンド
を提唱できるクリス・アンダーソンの鋭さに改めて感じ入った。
モノづくりの本と言うだけでなく、Webの影響がモノづくりの世界まで変えていく、
という大局観に基づいた資料なので、ハードウェアの業界の人以外にも幅広く薦められる本だと思う。
MAKERS―21世紀の産業革命が始まる/NHK出版

¥2,052
Amazon.co.jp
初版が2012年なので、1周遅れどころか2周遅れくらいだけど、取り敢えず読んでみた。
本書のテーマはモノづくりが新しい時代に入ったこと、それは「量産製品による大ヒット品が
なくなる時代ではなく、大ヒット品による独占が終わる時代だ」ということ。
より多くの人が小さなニッチに注目し、小ロットで作る商品が今後たくさん登場し、モノづくりの
世界を変えていく、つまり「モノのロングテール」の時代になるというのが、著者の主張である。
モノづくりの変化をもたらしたものとして著者は設計・製造プロセスのデジタル化、WEBによる販路のグローバル化、資金調達の多様化の3つを上げている。
まず設計・製造プロセスのデジタル化について、3Dプリンターやレーザーカッターの技術の進歩によって小ロットの生産コストが劇的に低下した。この事は従来の大量生産では満たされなかったユニークでニッチな商品を可能にした。オープンハードウェアやモノづくりコミュニティの登場も設計・製造プロセスの進歩に寄与するものとして紹介されている。
次にWebによる販路の拡大は市場をグローバルで見ることを可能にし、ニッチな商品の
ニーズのモノづくりをビジネス化できる規模(数千台)まで押し上げた。つまり取引コストが
大幅に下がったという事。これがないと、いくら生産コストが下がってもビジネスとして成り立つには少々苦しい。
最後に資金調達。Kickstarterなどのクラウドファンディングの登場はハードウェアベンチャーの
苦しい資金繰りを助け、ニッチな商品を市場に出すために必要な資金を提供してくれる。
モノづくりの場合、どうしてもイニシャル費など先にお金が出ていく為、この資金調達の仕組みは規模が小さいプレイヤーにとって、とても助かる仕組みである。また資金ニーズ以外にも商品のプレマーケティングの機能を与えてくれ、ニッチな商品を世に出す際のリスクを減らしてくれる。
こうした3つの領域での進歩により個人レベルでもメイカーになる事が出来るようになり、
かつての大量生産では手の届かなかった小さなニーズもくみ取れるようになり、そして
その個人が少人数のニッチなニーズの為に作ったモノがグローバルに売れるようになった。
こうした流れは、メイカーの参入障壁を下げ、ひいてはこの分野での起業家の登場を促す、
というのが本書の主張で、更にこういうモノづくりだと大量生産のメリットを持つ中国などの
国よりもアメリカなど個人の独創性を重んじる国にもチャンスが出てくるのでは、と結んでいる。
僕はここら辺のベンチャーのお手伝いを数年前にしていたことがあって、
著者の主張点を肌感覚で感じていた。2年前にこれだけcomprehensive&正確に時代のトレンド
を提唱できるクリス・アンダーソンの鋭さに改めて感じ入った。
モノづくりの本と言うだけでなく、Webの影響がモノづくりの世界まで変えていく、
という大局観に基づいた資料なので、ハードウェアの業界の人以外にも幅広く薦められる本だと思う。
MAKERS―21世紀の産業革命が始まる/NHK出版

¥2,052
Amazon.co.jp
「コンテナ物語」by マルク・レビンソン
かのビル・ゲイツが2013年度のTOP7に入る本を自身のサイトで紹介しており、
興味があったので読んでみた。
http://www.gatesnotes.com/About-Bill-Gates/Best-Books-2013
本書はコンテナが「モノの輸送」の主役になる(コンテナリゼーション)過程を描くとともに、
コンテナリゼーションが単に輸送分野の一現象としてではなく、世界中の労働者、消費者に
与えた影響を丁寧に検証している。
本書のテーマは主に3つ。
① 輸送技術のもたらした影響
コンテナ輸送が蒸気船や鉄道、航空機に劣らぬ大きな影響を貿易や経済の発展に与えた。
② イノベーションの重要性
イノベーションは最終的にそれが最も適した用途に応用されるが、初期段階ではうまく
適応できないことが多い。新技術の導入を阻むのは、新しいやり方に対する抵抗感である。
未来のユーザーは見通しがはっきりしない限り、なかなか新しいものを取り入れようとしない。
発明の経済効果を生み出すのは発明そのものではなく、それを「実用化するイノベーション」。
本書でもコンテナが普及していくまでの過程(港湾整備、労働組合、ベトナム戦争など)を
解説している。
③ 輸送コストと地理経済学との関連性
コンテナリゼーションは輸送コストを劇的に下げることにより、国際貿易における
グローバル・サプライチェーンの構築に貢献した。現在のグローバリゼーションでは
運ばれるものは完成品より「中間財」が多く、賃金、材料、輸送インフラなどの諸事情を
勘案して最適な部品生産地を割り当てている。そしてコンテナがそれら拠点で製造された
「中間財」を運び、グローバル・サプライチェーンを構築している。
コンテナの発明というより(大きさの規格化などの話にも触れているが)、総じて本書は
輸送手段としてのコンテナの発展がグローバリゼーションに与えた影響を検証している。
ユニークな視点で、平易な文章なので、かなり読みやすい。
ただ3000円とちょっと高く、コスパに関しては若干不満有り。
コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった/日経BP社

¥3,024
Amazon.co.jp
興味があったので読んでみた。
http://www.gatesnotes.com/About-Bill-Gates/Best-Books-2013
本書はコンテナが「モノの輸送」の主役になる(コンテナリゼーション)過程を描くとともに、
コンテナリゼーションが単に輸送分野の一現象としてではなく、世界中の労働者、消費者に
与えた影響を丁寧に検証している。
本書のテーマは主に3つ。
① 輸送技術のもたらした影響
コンテナ輸送が蒸気船や鉄道、航空機に劣らぬ大きな影響を貿易や経済の発展に与えた。
② イノベーションの重要性
イノベーションは最終的にそれが最も適した用途に応用されるが、初期段階ではうまく
適応できないことが多い。新技術の導入を阻むのは、新しいやり方に対する抵抗感である。
未来のユーザーは見通しがはっきりしない限り、なかなか新しいものを取り入れようとしない。
発明の経済効果を生み出すのは発明そのものではなく、それを「実用化するイノベーション」。
本書でもコンテナが普及していくまでの過程(港湾整備、労働組合、ベトナム戦争など)を
解説している。
③ 輸送コストと地理経済学との関連性
コンテナリゼーションは輸送コストを劇的に下げることにより、国際貿易における
グローバル・サプライチェーンの構築に貢献した。現在のグローバリゼーションでは
運ばれるものは完成品より「中間財」が多く、賃金、材料、輸送インフラなどの諸事情を
勘案して最適な部品生産地を割り当てている。そしてコンテナがそれら拠点で製造された
「中間財」を運び、グローバル・サプライチェーンを構築している。
コンテナの発明というより(大きさの規格化などの話にも触れているが)、総じて本書は
輸送手段としてのコンテナの発展がグローバリゼーションに与えた影響を検証している。
ユニークな視点で、平易な文章なので、かなり読みやすい。
ただ3000円とちょっと高く、コスパに関しては若干不満有り。
コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった/日経BP社

¥3,024
Amazon.co.jp
「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」 by ブラッド・ストーン
言わずと知れたAmazon.comの創業者ジェフ・ベゾスを中心に、Amazon.comの創業から現在に
至るまでの出来事を詳細に辿っている。文句なしに面白かった。
創業時のお金のやり繰りには苦労がつきものだが、ベゾスも例外ではなく、起業資金はたったの1万ドル。その後の16か月で調達できたのも8万4千ドルだったらしい。ちなみにベゾスの給料は6万4千ドル。
企業1年目ののエンジェル・ラウンドの100万ドルの時に会社は資産13万9千ドルで、内現金は6万9千ドル。
業績は5万2千ドルの赤字。でこういうような馴染みの数字が並ぶと、Amazonにも自分と同じような
状況があったと何だか勇気が湧いてくる。
Amazon.comは確かにドットコムのブームに乗ったと言えるし、多分に運も味方したと思う。
ただ本書を読んでみて強く感じることは、成功よりも失敗の数の方が全然多いこと。
1つ1つのオペレーションを常に全力で回し、積み重ねっていったこと。
そうした地道な努力を本書は丁寧に描いており、最後まで面白く読めた。
文句なしに多くの人にお勧めできる良書だと思う。
ジェフ・ベゾス 果てなき野望/日経BP社

¥1,944
Amazon.co.jp
至るまでの出来事を詳細に辿っている。文句なしに面白かった。
創業時のお金のやり繰りには苦労がつきものだが、ベゾスも例外ではなく、起業資金はたったの1万ドル。その後の16か月で調達できたのも8万4千ドルだったらしい。ちなみにベゾスの給料は6万4千ドル。
企業1年目ののエンジェル・ラウンドの100万ドルの時に会社は資産13万9千ドルで、内現金は6万9千ドル。
業績は5万2千ドルの赤字。でこういうような馴染みの数字が並ぶと、Amazonにも自分と同じような
状況があったと何だか勇気が湧いてくる。
Amazon.comは確かにドットコムのブームに乗ったと言えるし、多分に運も味方したと思う。
ただ本書を読んでみて強く感じることは、成功よりも失敗の数の方が全然多いこと。
1つ1つのオペレーションを常に全力で回し、積み重ねっていったこと。
そうした地道な努力を本書は丁寧に描いており、最後まで面白く読めた。
文句なしに多くの人にお勧めできる良書だと思う。
ジェフ・ベゾス 果てなき野望/日経BP社

¥1,944
Amazon.co.jp