とかげ日記

とかげ日記

【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。少数派のための、あるいは、少数派への優しさを持った多数派のための音楽。




●イマドキであるし、普遍的でもある音楽

ボーカルの藤原さんの華のあるハイトーンボイスと、ファンク色やブラックミュージック色の強いカラフルなポップスでブレイクしたOfficial髭男dism(ヒゲダン)のメジャー1stアルバム。

スピッツでいったら『ハチミツ』、ミスチルでいったら『Atomic Heart』を彷彿とさせる、今が旬の音が鳴っている。

聴いていると、何より楽しい! 一曲目の「イエスタデイ」からエンジンはフルボリューム。ヒゲダンは音楽で人を楽しませることを心得ている一流のエンターテイナーだ。

「イエスタデイ」に以下の歌詞がある。

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何度失ったって 取り返してみせるよ
雨上がり 虹がかかった空みたいな君の笑みを
例えばその代償に 誰かの表情を曇らせてしまったっていい
悪者は僕だけでいい
(中略)
遥か先へ進め 身勝手すぎる恋だと 世界が後ろから指差しても
振り向かず進め 必死で 君の元へ急ぐよ
道の途中で聞こえたSOSさえ気づかないふりで
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僕はこの箇所を聴いて、映画『天気の子』を思い出した。『天気の子』も、恋人を守るためならその他が犠牲になっても良いという話だった。

空気に逆らえない「いい子ちゃん」が若い子たちの間で増えているから共感を集めているのかもしれない。かく言う僕も30代だが、周りの目や空気を気にしながら生きている。周囲を振り返らないで恋にひた走るということの一途さがこの曲に託されていて、そのまっすぐさに共鳴する人が多いのだろう。

King Gnu(キングヌー)はサザンの後継で、ヒゲダンがミスチルの後継なので邦楽は安泰だとする意見をネットで見た。だが、King Gnuはサザンより分かりにくい音楽だと思うし、ヒゲダンはミスチルみたいに悩める自画像を歌ったりはしないと思う。あと、僕に関して言えば、ミスチルは感情移入して気持ちを預けながら曲に酔って聴けるけれども、ミスチルよりもウェットではないヒゲダンでは曲に酔えない。しかし、それは世代の違いなのかもしれない。今の若い子ならヒゲダンに感情移入して曲に酔いながら聴けるのだろう。ヒゲダンの音楽には、今の時代の若者の多くに共通する爽やかなバイブスが鳴っている。

僕がヒゲダンを好きな理由の一つは、熱血だけど、暑苦しくなくサッパリしているところだ。「できっこないをやらなくちゃ」(サンボマスター)と他人の自由に干渉し始めたら、途端に曲は暑苦しくなる。他人と自分との境界線を守りつつ、自分は「宿命」を燃やすだけだと歌うのが、説教臭くなくて良い。そして、その熱血さで「Stand By You」と歌い、君と共にいるよとメッセージを送るのが素敵じゃないですか。

サンボマスターも一部の曲は大好きだけどさ。ロック一辺倒にならず、ブルースやソウルを織り混ぜる屈託が良いよね。

ヒゲダンの音楽には屈託が感じられない。どこまでも真っ直ぐで、その屈託のなさが現在的。よくヒゲダンと比較されるスピッツにもミスチルにも屈託はあるからね。屈託はないけれども、切なくて楽しい新感覚のポップスを鳴らすバンドとして僕はヒゲダンを評価している。

歌詞も聞き取りやすいし、情景が浮かびやすい曲が多い。「Pretender」は、本当は気がないのに女性と付き合っている主人公の姿が透けて見えるし(男性同性愛者が女性と付き合っている歌だとする解釈もあった)、「ラストソング」は、ライブハウスやコンサートホールでファンに贈る最後の歌だという情景がすぐに浮かんでくる。

メインのソングライターである藤原さんではなく、ギターの小笹さんとベースの楢﨑さんが作詞作曲し、それぞれの曲でボーカルを取るというのも一つのトピックだ。小笹さん作の「Rowan」は、PUNPEE、JJJ、KANDYTOWNなどを手掛けるThe Anticipation Illicit Tsuboiとの共作であり、 ヒップホップを意識したR&Bのトラックになっている。こういったヒップホップへの目配りも、新世代のバンドならでは。 楢﨑さん作詞作曲の「旅は道連れ」では楢﨑さんの美声が響き、他のメンバーも肩を組みながら歌うかのような陽気で牧歌的なナンバーで楽しませてくれる。

また、打ち込みと生録のバランスも非常に自然であり、現代の音楽という印象を受ける。特に「Pretender」の生録と打ち込みの仕方が素晴らしい。打ち込みに演奏を合わせたり、同期したりするには、かなりの技量が必要なのだが、完全にモノにしている。生録の演奏と打ち込みの両方をとんでもなく自由に使えるのがヒゲダンというバンドなのだ。

同時期にブレイクしたKing Gnuが隙を見せず、クールを貫徹した音楽なのに対し、ヒゲダンは悩みをにじませながら、隙も見せている音楽なのも良い。「イエスタデイ」では、「本当はいつでも誰とも思いやりあっていたい でもそんな悠長な理想論はここで捨てなくちゃな」と、現実と理想の間で揺れ動く心情を吐露している。しかし、その悩みを超える明るさとポジティビティーを音楽で鳴らし、最終的には上と前を向いているのも素敵だ。

既に配信されたりシングルになったりしている曲はどれも最高だし、オリジナル曲にも外れがない。この精度で曲を作り続けている彼らは、まさに邦楽界のトップランナーといって良いだろう。あらゆる人にオススメしたい。

Score 8.3/10.0

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●シンプルな力強さの中にあるセンチメンタリズム

楽曲のシンプルで力強い骨格が、スピッツというバンドの演奏力のたくましい筋力をあらわにさせている。

サビというサビがなく、Bメロがブリッジ的に変化を添えるような構成の曲が多い。強いサビがないのは個人的に残念な面もあるけれども、このシンプルさが本作のさらっと聴ける聴きやすさや力強さに繋がっていると思えるから、そこまで気にならない。

ソングライターの草野さんの少年のように澄んだ声と心を堪能できる。「時が流れるのは しょうがないな」(「初夏の日」)と青年時代から時が経ったのを認めながらも、それでもみずみずしいスピッツがそこにいる。

2002年の『三日月ロック』までを愛聴する自分にとって、2005年の『スーベニア』以降のスピッツをどのように捉えるのかは長年の問題だった。聴けば、ああ良いなと思えても、「毒とエロス」をあまり歌わなくなったスピッツは自らの個性を捨ててしまったように思えてならなかったからだ。それこそ、毒にも薬にもならないような楽曲が続いて、自分の心がスピッツから離れていくのを感じていた。

しかし、本作のサウンドプロダクションはすこぶる良い。演奏の力だけで聴かせてしまう。ギターロックの愉悦が詰まっている。今のスピッツはこの力強さとロマンチシズムで勝負しているのだなと分かる卓抜とした演奏だ。そして、その力強さの中でセンチメンタリズムの花が咲いている。

シングル曲「優しいあの子」を聴き、僕はこの曲と恋に落ちた。こんなに純朴な曲、僕は聴いたことがない! この素朴な音楽性は近田春夫氏の言うように、チューリップから影響を受けているのかもしれない。細かく跳ねている「ハーフタイムシャッフル」と呼ばれるリズムと共に、自分も一歩一歩前へ軽快に歩いているような心地になる。スピッツから離れ、離ればなれだった秒針がまた重なるのを感じる。

表題曲の一曲目「見っけ」が始まり、キラキラしたシンセが鳴り響き、鉄壁のバンドサウンドが鳴り響くと、もうそこはスピッツワールド。ファンタジーな歌詞とキャッチーなメロディーで、希望あふれる世界へ連れて行ってくれる。このポジティビティーは、初期のスピッツでは考えられなかった。オススメの一曲だ。

リード曲「ありがとさん」も、骨太なギターロックサウンドの中にある哀愁の感じがとても良い。別れた恋人への思いを綴る歌詞も、切ないけれどもそこまで湿ってなくて素敵だ。

「まがった僕のしっぽ」の「せまい籠の中から お花畑嗤うような そんなヤツにはなりたくない」や、ラストの曲「ヤマブキ」の「監視カメラよけながら」や「邪悪と見なされても 突き破っていけ」など、反抗精神の垣間見える歌詞も健在だ。本作は健康な精神が産み出した健康なアルバムだが、こういった反骨の側面が深みを与えているように思う。

「ブービー」のようなムーディーな変化球があるのもいい。かと思えば、その次の曲「快速」では、アレグロのテンポで疾走する。シンプルながらも飽きさせない仕掛けがたくさんあるのだ。「YM71D」のギターカッティングの音色はオシャレで、えっ、これがスピッツと思わずにはいられないはずだ(歌詞からすると、曲タイトルの意味は「やめないで」だろう)。「まがった僕のしっぽ」では、フルートを取り入れたり、中盤でテンポアップしたりと、一つ一つの曲にチャレンジがあり、それが曲のキャラクターを形作っている。

聴いているうちに、どんどん元気になれるアルバムだ。色ツヤも骨格も筋肉も健康的なアルバムなのだ。こんな総評をしたら、「毒とエロス」の頃のスピッツには嘲笑われていただろう。だが、今のスピッツならリスナーの僕のこんな感想でも受け止めてくれると思っている。そして、この健康さこそが病んだ現代への何よりのカウンターであるのだろう。

Score 8.3/10.0

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今週、夏季休暇を取得して、家族でディズニーランドに行ってきました。

昼食はランド内にあるHOKUSAIという店で和食を食べました。それがめちゃくちゃ美味いの!



僕と妻はチラシ丼を頼んだのだけど、一緒についてくるサトイモの味に感動。一人二千円以上して値段高めだけど、フンパツした甲斐があった…!

アトラクションも楽しかったし、外にいたスティッチと写真を撮る機会にも恵まれました。

スティッチになでなでされる次男。



長男4才もとても楽しかったと言っていました(^.^)

職場で自分の所属する課の以前の課長から、ディズニーランドに行くなんて家族サービスも大変ですねと言われたことがあるのだけど、サービスっていうか自分も楽しんでいるからね。ヒャッハー。

さて、お待たせしました。
オススメ動画10連発、早速いってみよう!

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①こんなに楽しいライブ映像、久しぶりに観た❣️🎶

良いライブは観客と共に作り上げるものだということを実感するねぇ🎸

予定調和のはっきりしたものは聴かないといっても、ここまでキャッチーな良い曲だと文句も出ない😆

Bon Jovi - Livin' on a Prayer 2012 Live



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②先程テレビで流れていて初めて知ったKiroroのこの曲。Kiroroでは有名曲みたい。

名曲だ。僕の考えるメロディの理想が鳴っている。

Kiroro - 生きてこそ(MUSIC VIDEO)



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③あまりにも変態なプログレ曲。インストでこんなに魅せられたのは久しぶり!

くるりのことはブログで辛口にも書いたけれども、やはり唯一無二のバンドなので応援しています。

くるり - Tokyo OP (2019.05.24 列島Zeppェリン Live at Zepp Tokyo)



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④爆笑しましたwww

【公式】 ニューヨーク コント 「Dragon Ash」



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⑤今日は体調不良で早退〜。

スピッツの新曲「見っけ」が一分間だけ聴ける以下のCMを観て、ちょっと元気が出たよ😝👍

良い曲だなー。10月9日に発売されるニューアルバムが楽しみでござる。

NTT東日本 CM 「あなたの夢は、みんなの夢」篇 60秒



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⑥不可思議/wonderboyからの流れで、ともちゃん9さいというポエトリーラッパーを知る。

その音楽を、ああ、いいなと思い、彼女について調べていると、つい最近に亡くなられているみたいだ、、、。

知ったばかりなのに、悲しい。。。

ともちゃん9さい - あまこえにと



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⑦8cm短冊CDに囲まれながら、J-POPへの愛慕を歌う。

キラキラした王道のJ-POPメロディとアレンジ。全てのJ-POP好きのアンセムになりうる曲だ。

このMVに出てきた8cmCD、どのくらい知ってますか? 僕はほとんど知らなかった…

サカノウエヨースケ「抑えきれない僕らのJ-POP」



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⑧EW&Fでは、この曲が一番好き。定番だよね。

もちろん、ファンクなグルーヴも良いのですが、「うた」が好きな方もぜひ聴いてみてください。

Earth, Wind & Fire - September (Official Music Video)



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⑨ホリエモンとN国の立花氏との対談を見たり、立花氏の政見放送を観てNHKの不正経理を告発してNHKを辞めた人なのだと思って、立花氏をまともな人なのかなと思った僕。

だけど、この動画を観てそのような考えは吹っ飛んだ。怖っ😱

【N国】と【れいわ新選組】のヤジ対応の違い



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⑩オリラジ中田敦彦のYouTube大学が面白い。

この動画では、国の1000兆円の借金は嘘だし、消費増税して庶民から税金を取る代わりに富裕層と大企業の税金を下げて彼らを利していることを分かりやすく伝えている。

消費税増税は本当に必要なのか!?〜不都合な真実編〜②



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ではまた!
まだまだ暑いね〜。