フラワーCで私がお勧めしたい1頭 | 元JRA調教師・山田要一のブログ

元JRA調教師・山田要一のブログ

厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

おはようございます。
元JRA調教師で、今は、パーフェクトホースマンズの調教師情報部に所属している山田要一です。

画像 219_R

応援のクリックをよろしくお願いします。

【FC2ブログランキング】

【人気ブログランキング】

【競馬ブログランキング】

【ブログ村 競馬ブログ】

昨日の中山4Rの新馬戦(ダート1800m)は、小笠倫弘(おがさみちひろ)厩舎のナスノカンザン(牡・父エンパイアメーカー)が勝ちましたね。

この馬は、先週の金鯱賞で4着に入るなど、重賞でもいいレースをしているナスノセイカン(父ハーツクライ)の弟という筋の通った血統です。

レースでは、中団でしっかり脚を溜めると、直線で一気に伸びて、2着のスターズインヘヴンに4馬身の差を付ける快勝でした。

ナスノカンザンを管理している小笠君は、東京大学の文学部に通っていた頃、馬術部に所属していて、当時、東京競馬場で放馬止めのアルバイトをしている内に、「競馬の仕事をしたい」と思うようになって、大学を卒業した後は、美浦トレセンの近くにある育成施設の「栗山牧場」(茨城県稲敷市)で1年くらい働いていましたね。

そして、1997年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から、私の厩舎の調教厩務員になりました。

当時、私は彼に対して、「大人しい性格の子だな」と思っていましたけど、馬の世話は、決して手を抜くことなく、毎日、頑張っていましたから、その頃から、「調教師になりたい」という思いがかなり強かったのでしょうね。

その後、小笠君は、1999年から嶋田潤厩舎で調教助手として経験を積んで、2005年に調教師の試験に受かっていて、当時は、「初の東大卒調教師」ということや、33歳の若さで調教師の試験に受かったということで、色々と話題になったのを私はよく覚えています。

小笠君は、2006年の3月に自分の厩舎を開業していて、開業5年目だった2010年には、ファイアーフロートを使った京成杯で、JRAでは初めての重賞勝ちを飾って、この年は、全体の成績も、「25勝・獲得賞金3億7147万円」という、開業してから一番いい数字でした。

ただ、次の年からは、
2011年→「13勝・獲得賞金2億1435万円」
2012年→「14勝・獲得賞金2億0368万円」
2013年→「17勝・獲得賞金2億6700万円」
2014年→「9勝・獲得賞金1億7885万円」
2015年→「14勝・獲得賞金2億2812万円」
2016年→「13勝・獲得賞金2億1012万円」
と、勝ち星と賞金のどちらも、2010年の数字と比べると、物足りないものとなっています。

ですから、今年の小笠君は、「2010年の数字に近付けたい」と考えていることでしょう。

厩舎で一緒に仕事をしていた私は、小笠君にはもっと頑張っていい成績を残してもらいたいと願っています。

さてここからは、大竹正博君の厩舎がフラワーCに使うデアレガーロについて、私自身の見解を紹介しておきましょう。

・・・・・・・・・・・

大竹正博君は、麻布大学の獣医学部を出ていますね。

麻布大学と言えば、現役の調教師では、1996年の朝日杯3歳Sを勝ったマイネルマックスや、2012年の天皇賞・春を勝ったビートブラックでお馴染みの中村均君や、2009年に美浦で厩舎を開業した伊藤大士君などが、引退した調教師で言えば、ミスターシービーや、ジェニュインなどを管理していて、2014年に引退した松山康久さんなどが通っていたところです。

大学を出た後、大竹君は、門別にある「白井牧場」で働いていて、馬のことを学んでいました。

生産と育成の両方をやっているこの牧場は、1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティアを生産したことや、1999年の菊花賞など、重賞を7勝したナリタトップロードの育成を手掛けていたことでお馴染みですね。

ちなみに、大竹君がいた頃には、1995年の目黒記念と1996年の日経新春杯を勝ったハギノリアルキングがいたそうです。

そして大竹君は、1997年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から鈴木清さんの厩舎で厩務員をやってから、その後は、高橋祥泰君の厩舎や、萩原清君の厩舎などで腕を磨いて、2008年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しています。

ちなみに、萩原清君の厩舎で調教助手をやっていた時には、2009年のダービーなど重賞を4つ勝ったロジユニヴァースを担当していましたね。

そして、開業した年は、「獲得賞金1億3154万円」(11勝)という成績でしたが、その後は、
2010年→獲得賞金3億2878万円(26勝)
2011年→獲得賞金3億6130万円(23勝)
2012年→獲得賞金2億9772万円(27勝)
2013年→獲得賞金3億9807万円(29勝)
2014年→獲得賞金3億0522万円(17勝)
2015年→獲得賞金3億8564万円(21勝)
と、安定した成績を残していましたし、2011年には、フレンチカクタスを使ったフィリーズレビューで初めて重賞を勝っていて、一昨年は、ルージュバックを使ったきさらぎ賞、ジェベルムーサを使ったエルムSと、重賞を2つ勝っていました。

それに去年は、ルージュバックを使ったエプソムCと毎日王冠を勝つなど「28勝」を上げて、今までで一番多い「4億7137万円」の賞金を稼いでいますし、今年に入ってから先週までも、去年を上回るペースで、「獲得賞金1億0721万円」(6勝)という数字を記録していますね。

でも、大竹君は、この成績に満足していない筈です。

と言うのも、去年は、彼と同じ年に開業した調教師の中で、
清水久詞君→獲得賞金11億1409万円(27勝)
須貝尚介君→獲得賞金8億5819万円(33勝)
尾関知人君→獲得賞金6億48332万円(35勝)
の3人が、大竹君よりたくさん賞金を稼いでいたので、「今年は同期の中で一番になりたい」と思っている筈ですから。

そのためには、賞金の高い重賞を勝つことが近道ですが、今年の大竹厩舎はまだ勝てていませんね。

それに、大竹厩舎には、今、24頭の3歳馬がいますけど、勝ち上がっているのは4頭のみですし、2勝しているのはデアレガーロの1頭だけですから、この馬に対しては、「他の3歳馬の分まで賞金を稼いで欲しい」と期待している筈です。

そこで、1着賞金が3500万円のフラワーCにデアレガーロを使う今週は、彼が勝負を懸けてきたと私は見ていて、実際、どう仕上げてくるのか、16日(木)、最終追い切りの様子をじっくり確認したところ、南ウッドに入れられて、4Fが52秒8、終いの1Fが12秒5という時計を馬なりで出していましたね。

プエルト(古馬500万下)との併せ馬で、最後はコンマ4秒先着していましたし、キビキビとした動きで、馬体の張りと毛ヅヤも目を引くものでしたから、大竹君がキッチリ仕上げてきたのでしょう。

・・・・・・・・・・・

デアレガーロについての私の見解は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

「パーフェクトホースマンズ」のホームページ
↓↓↓
【 こ ち ら 】

元JRA馬主・小栗範恭さんのブログ
↓↓↓↓↓
【 こ ち ら 】

元JRA騎手・鎌田光也君のブログ
↓↓↓↓↓
【 こ ち ら 】

元JRA調教助手・小西聖一さんのブログ
↓↓↓↓↓
【 こ ち ら 】

今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。