スカイツリー科学館「千葉工業大学タウン@キャンパス」の口コミ・感想」からの続きです。⇒

 

本当はGWに行こうと思っていたんですけどね。予約が日時指定ではなく入場制限なしなので、混雑しそうなGWは避けました。なので、遅ればせながらGW明けに行ってきました、国立科学博物館「大哺乳類展3」!!


まー、連休ではありませんが週末でしたから、やっぱり混んでますねー。今回の展示テーマは「わけて、つなげて」。系統分類と収斂進化の解説がメインとなります。
かつて同じ分類だと思われた動物が、DNA上は全く別の分類だったり(=わけて)。逆に全然違う分類だと思われていたのに、実は近縁だったり(=つなげて)。技術進歩により、新たな事実が次々と明らかになっています。


「わけて」の代表例として展示されていたのが、かつて存在した食虫類。アフリカ獣類(ハネジネズミ、キンモグラ)、北方真獣類の真無盲腸目(トガリネズミ、モグラ)と登木目(ツバイ)。見た目や食性から同じ仲間とされていましたが、これらはそれぞれ全く別の分類だと判明しています。


「つなげて」の代表例が、鯨偶蹄目。こっちは有名かな? クジラの近縁はカバだったという系統です。食虫類とは逆に、別々の分類がひとまとめに再整理された例となります。


哺乳類と鳥類の特徴として、酸素を取り込んだ動脈血と、全身から二酸化炭素を静脈血が混ざらないように、心臓が二心房二心室になっています。魚類だと鰓で酸素を取り込んだ動脈血は、わざわざ心臓に戻ってこないそうですね。し、知らなかったー。
ネズミの小さな心臓は、1分管に1000回以上も脈打ちます。シロスナガクジラは2回です。ここまでの豆知識なら、ゆうくんでも聞いたことがあります。でも、心臓模型で、その大きさを実感できるのは、こうした展示会ならではですね。


原獣類(単孔目)と有袋類です。カモノハシやカンガルーなど、オーストラリアだけに生き残っているグループです。かつては原始的な哺乳類とされていましたが、今では親子関係などではなく、姉妹関係だと分かっています。環境条件により、当時の姿のまま生き残ることができた種ということです。
ピカイアは脊索動物の直接的な先祖ではないし、始祖鳥は鳥類の直接的な先祖ではない、のと同じですね。


かつてオーストラリア大陸で生き残っていた(後に絶滅)フクロオオカミと、ユーラシア大陸で進化したオオカミの比較。オーストラリア以外では、原獣類や有袋類は駆逐されてしまったそうです。うん、こりゃユーラシア勢には勝てねーわ。


アフリカ獣類。ハネジネズミ、キンモグラ、ゾウ、ジュゴンなどアフリカ原産のグループです。見た目など全く異なっており、以前は別グループだと考えられてきましたが、DNA解析の結果、同じグループだったと再整理されたそうです。
ジュゴン(アフリカ獣類)、アザラシ(食肉目)、クジラ(鯨偶蹄目)などの海棲哺乳類は、それぞれ全く別のグループとのこと。そうなのかー、勉強になるなー。かつての陸棲・水棲という分類は、今では見直しされています。


ジュゴンの骨の重さを体験するコーナー。肺から少しの空気を抜くだけで、楽に沈めるように、骨格が重く進化したそうです。


ユーラシア大陸で樹上生活をしていたグループから進化した、ユーアルコントグリレス(真主齧類)です。人類も含まれているグループですね。同じくユーラシア大陸で進化したローラシアテリア(ローラシア獣類)とは、姉妹群ということです。
まずは齧歯目(ネズミ、リスなど)と兎形目(ウサギなど)です。人類と同じ真主齧類ですが、人類から見ると遠縁に当たります。


じゃあ、人類に近縁なグループは? 答えは登木目(ツパイなど)や皮翼目(ヒヨケザルなど)ということです。し、知らん。見た目は齧歯目であるリスやムササビに似ていますが、別グループみたいです。


霊長目(サル、ヒトなど)です。性淘汰の説明がされていました。マンドリルやテングザルが変な顔をしているのは、異性にモテるためだそうです。ただし、生存には全く必要なく、逆に邪魔になるケースもあるとか。モテるって大変ですね。


ユーアルコントグリレス(真主齧類)の次は、ローラシアテリア(ローラシア獣類)の展示となります。こちらは、虫を食べていたグループから進化した群ということです。この辺りは解明されておらず、諸説ありみたいですね。


ローラシアテリアのトップバッターは、真無盲腸目(モグラなど)と翼手目(コウモリなど)です。実は哺乳類の5分の1は、コウモリなど空を飛ぶグループになるそうです。そんなに多いとは驚きです。


大型哺乳類のニッチ(生態的地位)で、繁栄に成功した鯨偶蹄目(ウシ、ブタ、クジラなど)です。マスター先生の上野ツアでも解説してもらいましたね。
奇蹄目より繁栄を勝ち取った要因の1つとして挙げられるのが、複胃ですね。植物の繊維を微生物に分解してもらうことで、栄養にすることができます。その後、クジラなど肉食性に進化した種でも、複胃の構造はそのまま残っているそうです。


一方で、奇蹄目(ウマ、サイなど)は単胃です。消化システムとしては鯨偶蹄目に劣っています。一部の種は高い運動能力を獲得することで生き残りましたが、多くの種は鯨偶蹄目との生存競争に敗れていきました。足が速いだけで、勝てるものではないのですね。限られたリソースをどの能力に割り振れば生存競争に優位となるのか、神のみぞ知るってやつでしょうか。

前半はここまでー。休憩スペースを挟んで、後半に続く! 

ゆうくんはママに「音声ナビの、2番だよ」などと声がけされたことが気に入らず、いつも通りにグズってしまいました。ほんの些細なことでも、指示されるのが本当に大嫌いなので、困ったものです。
ゆうくん的には、標本が大量に並んでいましたが、パネルの写真からその標本がどこにあるのか探すのが楽しかったそうです。「説明される」とかよりも、「自分の意思で何かをする」のが好きみたい。その意思を、うまいこと誘導できれば良いのですが、難しいものです。


時系列的にちょっと前後しますが、ランチは「レストラン・ムーセイオン」で摂りました。お目当ては「おやすみパンダ」のキッズブレート。見た目から注文したがるゆうくんですが、食わず嫌い王なので、グラタンをちょこっと舐めておしまい。あとはママが食べました。


さらに注文したがったのが化石の発掘現場を再現した「かはくカレーライス」。ゆうくんはお肉だけ食べました。残りはパパが食べました。
見た目で気に入った注文はママとパパに食べさせて、自分はナポリタンを食べるゆうくん。うーん、やっぱり甘やかしすぎでしょうか? 自分で注文したものは、ちゃんと食べてもらいたいんですけどね。


⇒「科博「知られざる海生無脊椎動物の世界」の口コミ・感想」に続きます。

 

最初から読む◆ 「中学受験」に療育っ子がチャレンジ!
◆ 「家庭学習」で四谷大塚の授業に追いつきたい!
◆ 「療育」(発達グレー)のあれこれ!