ブログネタ:恋人からの電話やメール、ありすぎるのとなさすぎるのとどっちがマシ?
参加中どっちも嫌だなぁww
ブログネタ:恋人からの電話やメール、ありすぎるのとなさすぎるのとどっちがマシ?
参加中インターホンが鳴った時には、もう学校に行く準備はできていた。
そして、昨日とは全く違う甲高い音を聞いて私は家を出る。
足取りが重い。
昨日はあれほど嬉しかったのに・・・。
もし、昨日私が彼の電話を聞いてなかったから・・・私は今日も軽い足取りで家を出れただろう。
冷たい風が私の体を通り抜けた。
「おはよう」
彼は笑顔で言った。
その笑顔で私は満たされる。笑顔になれる。
嬉しくなれる。
けど・・・今日は嫌悪感を感じる。
「行こう」
彼は私の手を握った。
彼の温度を感じた途端、私は反射的に手を離した。
「どうした?」
彼は驚いたように私を見た。
そらそうか。
今まで、こんなことをしたこと一度もなかったんだから。
「自分で考えてみてよ・・・」
私は先を歩く。
「なんだよ・・・」
彼は強引に私の手を握った。
私は彼の顔を見る。
・・・少し焦っているように見えた。
夏帆のため・・・か。
私は内心肩をすくめて苦笑した。
その時、一つの疑問が頭の中を廻った。
夏帆は何のためにこんなことをしてるんだろう・・・?
何で私を傷つけようとしているのだろうか・・・?
それは今目の前にいる彼氏に聞けばいいか。
私は強引に掴まれた手を離そうとする。
しかし、流石に男の子の力には勝てないので、手は離れない。
「何かした?俺・・・?」
「ばれてないと思ってるんだ・・・?」
「え・・・?」
彼の表情が青ざめていく。
「夏帆・・・だよね?」
私の言葉を聞いて彼は手を離した。
「なんで、夏帆はこんなことしたの?」
彼は口ごもる。
「ねぇ・・・」
「ごめん。分からないんだ」
「じゃあ、理由も知らずに言いなりになってるんだ?」
「うん・・・」
彼は気不味そうにうなずいた。
「一応聞いときたいんだけど・・・いいかな?」
「何・・・?」
「私のこと好きではないんだよね・・・?」
少しの沈黙が流れる。
彼は俯いたまま返事を言わない。
「聞いてる?」
私たちの間に冷たい風が一条通り抜けた。
そして・・・彼が口を開く。
もう・・・何もやる気がしなかった。
私は家に帰るなり、制服のままベッドに転がり込んだ。
ズシン。
私の体重すべてがベッドに乗る。
もう動く気力もない。
すべてが嫌になる。
自分の人生を否定したい。
その時、蓮君からメールが来た。
内容はまた明日家の前まで来るということだった。
私は思わず苦笑いをしてしまった。
彼は夏帆のために必死なんだなぁって・・・。
そんなに夏帆が好きなんだ。
夏帆のために好きでもない女と付き合って。
ただの使い捨てじゃないか。
例えるなら・・・そう。
トカゲのしっぽだ。
切っても切ってもまた生えてくる。
本当に夏帆が蓮のこと好きだとは思えない。
でも、きっと蓮君は好きなんだろう。
あの、声の違いで分かる。
今・・・私はどんなことも分かってるつもりだ。
蓮君のことなら・・・。
なんで?
そんなのは簡単だ。
私は立石蓮のことが好きだから・・・。
けど・・・蓮君の心は夏帆。
なら・・・もう私が好きでいる理由もないじゃないか。
その時、忘れかけたあの人の顔が浮かんだ。
裕樹君の顔が。
もし、彼が今でも夏帆と付き合っているのなら・・・彼は騙されていることになる。
でも、彼のことだ。
まだ、告白できてないかもしれない。
そうなら、裕樹君は夏帆のことを想ってるだけ。
・・・その方がいいだろう。
まだ、裏切られたわけじゃないんだから。
「ま、もう私には関係ない・・・か。裕樹君のことなんて・・・。でも・・・」
付き合っててほしくない・・・。
そんな我儘な想いが頭を掠めた。
このどん底な今の私を救ってくれる人になってほしい。
けど、分かってる。
その願いは絶対にかなわないって。
やっぱ、人はこんなもん。
一度手元から離れた人は・・・また欲しくなる。
前回の過ちを振り返って、未練を残すんだ。
そして・・・2人はもう一度結ばれる。
そんな恋愛が多々この世の中にはある。
なら、私たちもそうすればいい?
いや・・・違う。
私たちは誓いあった。
同じ道は歩かないって。
そして、決別の意味も含めてアドレス、電話番号を消した。
もう、2人は会えない。
蓮君には裏切られた。
私はこれから・・・また一人ぼっちになるんだ。
枕が・・・涙で濡れる・・・。
「勉強全然ついていけないなぁ・・・」
私は蓮君にそう呟いて肩を落とした。
前までは普通についていけたのだが、
色んな事を考えるようになって少し勉強をおろそかにしていた。
その結果がこれだ。
「こんど勉強教えようか?」
彼が少し偉そうに言う。
「ありがと」
私はそう言って彼の腕に抱きついた。
この腕をつかんだ時、私に少しの不安が募った。
何でかは分からない。
ただの直感。
「どうした?」
私の曇った表情を見て、彼は心配そうに声をかけた。
「なんでもないよ」
私はそう言う。
そして、私の家の前まで来る。
「ばいばい」
私は彼に手を振る。
「うん。また明日ね」
彼もそれにこたえて手を振ってくれた。
いつもと同じような別れのあいさつ。
いつもなら、これが少し名残惜しさを感じさせるのに、なんだろう・・・。
この変な感じは。
すごい違和感がする。
何も変わらない。
・・・よね?
彼が、笑顔で私の視界から消える。
私の足が動いた。
なんのために?
彼の後ろをつけるために・・・。
私は門を開けて外に出る。
そして、彼が行った方を見るがもうそこには彼はいなかった。
多分もうどこかの曲がり道を行ったのだろう。
・・・だからここで諦めればよかった。
そうすれば何も知らずに彼と居られたのに・・・。
けど、私は・・・自分の違和感を拭うために彼を探す。
一つ目の曲がり角の先で蓮君の声が聞こえた気がして私は立ち止まった。
そして、その角から私は顔だけを出して蓮君なのかを確認する。
・・・ビンゴだった。
君は壁に寄りかかって誰かと電話をしていた。
私は声だけ聞ければいいと思ったので顔を引っ込めた。
「ホントに・・・これで君は満足するのか?」
いつもの声のトーンじゃない。
私と居る時は絶対にない。
「なら・・・いいけど。君に後悔はない?」
相手は・・・どう考えても女。
・・・浮気ってこと?
そして・・・次の時、私にとって最悪の二つの単語が蓮君の口から出た。
「このまま・・・由美と付き合ってるままでいいんだな?夏帆・・・」
エ・・・?カレハ・・・イマナンテ・・・?
私の瞳から涙がこぼれる。
「じゃあ・・・夏帆、またね」
その後彼の足音が聞こえる。
遠のく足音が・・・。
私はその足跡が聞こえなくなった後、立つ気力もなくして
壁に寄りかかって声を上げずに泣いた・・・。
君と別れた3ヶ月後・・・。
そう。誰よりも悲しい修学旅行を送った後だ。
今はもう秋が終わり冬となっていた。
12月5日。
冬の初めで長袖に変えたばっかの服装が
いきなり厚着に変わるこの季節。
肌寒い朝を迎えて私は毛布にくるまりながら、
恨めしそうに窓から太陽を見た。
太陽は夏ほどの力はもうないものの、
燦々と地面を照りつけていた。
「早く起きてください」
梨香さんの声が聞こえて私は
「は~い・・・」
やる気なさ気な声で返事を返した。
これで、いつもリビングに降りてこない私を見かねて
梨香さんが私の部屋に乗り込んできて
毛布を取り上げるのがいつものパターンだった。
けど、今日は違った。
いつもはこの時間には絶対にならないインターホンが家中に鳴り響いた。
「なんだろう・・・?」
寝起きの全く働かない脳みそを使って、誰が来たかを予想する。
何かの配達・・・回覧板・・・新聞の勧誘・・・。
どれもこんな早くに来るだろうか?
まだ時間は・・・
私は時間を見るために携帯を開く。
「・・・ん?」
一通のメールが来ていた。
私は内容を確認する。
相手は蓮君からだった。
『今日、家に迎えに行くから!!朝7時30分に!!』
7時半かぁ・・・。
・・・。
私は時間を確認した。
7時30分・・・。
てことは、下にいるのは・・・蓮君か!!
その事実を知った途端私の目が一気に覚めた。
私はベッドから飛び降りて今までではありえないくらいの速さで制服を着た。
例えるなら光の速さくらい。
・・・それは言いすぎか。
私は階段を降りながら蓮君に電話をした。
『もしもし。蓮君?』
『うん。そうだけど・・・』
『ちょっと待ってて!!すぐ行くから!!』
私は相手の返事を待たずに電話を切る。
リビングに行くと、梨香さんが
「立石君が来てますよ?」
「わかってるよ!!」
私はリビングを素通りして洗面所に向かった。
「早くした方がいいですよ」
からかうように梨香さんは言う。
・・・私の髪を見ながら・・・。
「今、髪直すよ!!」
私は、水やらドライヤーやら色んなものと格闘し、
何とか髪を整えて
「行ってきます」
小走りで家を出る。
門の前には壁に寄りかかりながら携帯をいじっている蓮君がいた。
「遅くなってごめん」
「大丈夫。行こう」
彼は一歩前を歩く。
少し大きな背中。
相変わらずカッコいい。
性格は少し可愛い一面があるし。
このギャップがすごい。
それが・・・前の彼にはないもの。
でも、前の彼には・・・蓮君じゃ到底及ばない優しさがあった・・・。
「何してるの?」
後ろを歩く私に蓮君は声をかける。
「ううん。何でもない」
そう言って私は彼の隣に並んだ。
彼は無言で私の手を握る。
初めての一緒の登校。
これに私は幸せを感じた。
この時の私には、もう胸の中にある「裕樹君」がほとんど消えかかっていた。