ブログネタ:恋するキモチを5・7・5で教えて!
参加中
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ブログネタ:恋するキモチを5・7・5で教えて!
参加中~side由美~
あれからは比較的充実した生活を送っていた。
蓮君との楽しい毎日を。
もう裕樹君のことはほとんど頭になかった。
毎日君に触れて・・・
デートして・・・
キスをして・・・。
君とひとつになって・・・。
そんな満たされた毎日の1ページの話・・・。
12月5日。
この日から・・・また歯車が狂ったんだ。
また、私には絶望が訪れた。
そう・・・。
私には幸せなんてなかった。
だって・・・私は運命に巡り合うことだけを考えていて
自分からは探しに行かなかった。
求める努力をしなかったんだから。
そんな私には当然の報いだったのかもしれない。
だから・・・こうやってすべてが終わった今私は後悔するんだ。
「もしもあの時・・・」
なんて言葉は通用しない。
人は過去に戻ることはできない。
できてしまったら人間じゃない。
まあ、過去に戻れないから人は後悔することができる。
後悔をしない人間はいない。
だから・・・これも一つの正解だと思ってる。
けど・・・。
自分言った直後・・・矛盾だけど・・・。
言わせてほしい。
あの時・・・あの最北端の地にいる時・・・
私たちがした選択は最善じゃなかった・・・。
だから・・・。
私は5冊のノートを取り出した。
そのノートの表紙には8月と書かれたものから
12月とかかれたものまである。
私は一番最近の12月のノートを手に取る。
そのノートを開いて、12月5日と書かれたページを開いた。
さあ、記憶を巡らせよう。
あのころへ・・・。
~side裕樹~
由美が僕に背を向けて歩き出す。
僕はその背中に「ばいばい」と呟く。
けど、その言葉は振り向いてほしくて言ったわけじゃない。
ただ・・・返事を返しただけ・・・。
僕は彼女の背中を見送るのをやめて、
灯台の方へ歩いていく。
昼間に由美と蓮がキスをしていた場所だ。
灯台はひっそりと静まり返って何の物音も聞こえない。
僕は空を見上げた。
そこは漆黒の闇。
「星は・・・見えないな・・・」
僕がそうつぶやいたと同時に、顔に冷たい滴があたった。
雨が降ってきたらしい。
雨は次第に強さを増ししていき、気付いたら大雨となる。
全身が冷える。
その時誰かの泣き声が聞こえた。
これはきっと由美の声。
「いかなくていいの?」
後ろから声が聞こえて僕は思わず振り返る。
・・・そこにいたのは楓。
制服姿で全身がずぶ濡れだった。
「なんでここに・・・?」
僕は当然の疑問を楓に投げかけた。
この時間にいるはずがないのだから・・・。
「いかなくていいの?」
楓は僕の質問に答えることなく、もう一度聞いてきた。
「どこにだよ・・・」
「あそこに・・・」
楓はさっきまで僕らがいた場所を差す。
最北端のあの場所・・・。
「由美が泣いてるよ・・・」
「その涙を止める資格は僕にはないよ・・・」
僕は俯く。
「その選択に後悔はない?」
楓の声が急に変わる。
いつもよりずっと低く、重みのある声。
僕は少したじろくが
「後悔は・・・ないよ。これが僕らの決めた最善の選択肢だから・・・」
大雨には不釣り合いな笑顔で言った。
すると楓の真剣な表情が崩れる。
「そっか。なら・・・夏帆と幸せに・・・ね?」
そう言って僕の額に手を置く。
そして・・・
「おやすみ・・・」
楓のその言葉を聞いた途端、僕の意識が途切れた・・・。
***************
気がつくと、そこはベッドの上だった。
まさか・・・あれは全部夢!?
僕は無意識のうちに携帯を開いて、アドレス帳を見る。
けど・・・そこには『佐伯 由美』の名前はなかった。
もう・・・由美と会うことはないんだ・・・。
永遠に・・・。
ブログネタ:「恋愛」がテーマの歌詞、書くとしたらどのタイミングを選ぶ?
参加中私は別れてしまった恋人を思うソング 派!
虚しい電子音とともに裕樹君のアドレスが消えた。
後悔はない?
・・・ないはずがない。
好きな人のアドレスを消す・・・。
これがもし・・・片想いならどれだけどれだけ楽だっただろうか?
嬉しいはずの両想いはここにきて最悪の両想いになったんだ。
「ねぇ・・・裕樹君」
「ん・・・?」
「これで・・・君のこと忘れられるかなぁ・・・?」
聞いても意味がない。
それは分かっている・・・。
けど、否定してほしくてそう言った。
でも・・・君は無情にもその期待を・・・
「それは由美次第だよ。でも、少なくとも由美が蓮のことを本当に好きなら、蓮で心は満たされてくはずだよ」
「そう・・・だよね」
私の目からは一度止まった涙がまた零れる。
「泣くなよ・・・」
泣かれたら・・・僕まで辛くなるから・・・。
きっと君はこんなこと思ってる。
「私さ・・・裕樹君が運命の人だって信じて疑わなかった。君となら・・・遠距離でも辛くないって」
「・・・」
君はただ黙って私の話を聞く。
「でも・・・君のことを想ってるだけじゃだめだった。私の心に穴があいて・・・そこに蓮君を入れてしまった。拒まなかったんだよ。君という存在が頭の中にいながら・・・」
罪悪感で私は心が締め付けられる。
「別にそんなこと言わなくていいよ。お互いに、同じことをしてるんだから。僕らは・・・」
そう言いながら、裕樹君は私の手を握る。
「この温もりも・・・もう感じることはない」
裕樹君が言う。
「そうだね・・・君の手のぬくもりをもう感じれない・・・」
言ってて虚しくなる。
すると彼はわたしを抱きしめてくる。
温かい・・・。君を感じれる。
「離れていても心は一つだと誓った。でも・・・誓いは消える。触れ合っていられるのは今だけ・・・」
そんなこと言わないでよ・・・。
言葉にはできない。
言う資格なんてないんだから。
「うん」
私は彼から離れた。
君から離れられるのが怖くて・・・私から離れたんだ。
でも・・・手は握ったままだ。
「この手が離れたら・・・もうお互いを見るのはやめない?」
彼がそう言った。
「そうだね・・・。辛くなるだけだから」
そう言って私は頷く。
私たちはその後、無言で見つめ合って軽くキスをした。
そして・・・ゆっくり手を離す。
「ばいばい・・・」
私は手を振った後、踵を返した。
彼の「ばいばい」の声が聞こえる。
でも、もう振り返らない。
裕樹君もきっと振り返ってほしいとは思ってないんだ。
私は早歩きで歩く。
これで・・・いいんだよね?
お互いのために・・・。
空からは雨が降り出していた。
それは次第に強くなり、大雨となる。
私はふいに足を止めて、名残惜しそうに振り返った。
けど、もうそこには君の姿はない。
それを確認した途端、足の力が抜けてペタンとその場に座り込む。
「裕樹君・・・。うああぁぁぁ!!」
私のその泣き声は公園中に響き渡る。
もしかしたら裕樹君にも聞こえたかもしれない。
でも、そんなこと考えてる余裕もなかった。
だって・・・大切で・・・大好きな人が私の目の前に一生現れることがなくなってしまったのだから・・・。
君の手の温もりも・・・雨の冷たさでもう感じない。
裕樹君は・・・もう・・・。
私の涙は雨で流れる。
けど・・・私の心の涙は流れない。
辛い・・・よ・・・。
死ぬわけでもないのに、裕樹との想い出が走馬灯のように脳裏に浮かぶ。
消しゴムを落としたあの時、君とのファーストキス。
いろんなことがあった。
でも、これからは裕樹君のことを考えちゃいけない。
蓮君だけを見るように・・・。
お互いに別々の道に行くことを決意したんだから。
ありがとう。裕樹君。
そして・・・さようなら・・・。