もう・・・何もやる気がしなかった。
私は家に帰るなり、制服のままベッドに転がり込んだ。
ズシン。
私の体重すべてがベッドに乗る。
もう動く気力もない。
すべてが嫌になる。
自分の人生を否定したい。
その時、蓮君からメールが来た。
内容はまた明日家の前まで来るということだった。
私は思わず苦笑いをしてしまった。
彼は夏帆のために必死なんだなぁって・・・。
そんなに夏帆が好きなんだ。
夏帆のために好きでもない女と付き合って。
ただの使い捨てじゃないか。
例えるなら・・・そう。
トカゲのしっぽだ。
切っても切ってもまた生えてくる。
本当に夏帆が蓮のこと好きだとは思えない。
でも、きっと蓮君は好きなんだろう。
あの、声の違いで分かる。
今・・・私はどんなことも分かってるつもりだ。
蓮君のことなら・・・。
なんで?
そんなのは簡単だ。
私は立石蓮のことが好きだから・・・。
けど・・・蓮君の心は夏帆。
なら・・・もう私が好きでいる理由もないじゃないか。
その時、忘れかけたあの人の顔が浮かんだ。
裕樹君の顔が。
もし、彼が今でも夏帆と付き合っているのなら・・・彼は騙されていることになる。
でも、彼のことだ。
まだ、告白できてないかもしれない。
そうなら、裕樹君は夏帆のことを想ってるだけ。
・・・その方がいいだろう。
まだ、裏切られたわけじゃないんだから。
「ま、もう私には関係ない・・・か。裕樹君のことなんて・・・。でも・・・」
付き合っててほしくない・・・。
そんな我儘な想いが頭を掠めた。
このどん底な今の私を救ってくれる人になってほしい。
けど、分かってる。
その願いは絶対にかなわないって。
やっぱ、人はこんなもん。
一度手元から離れた人は・・・また欲しくなる。
前回の過ちを振り返って、未練を残すんだ。
そして・・・2人はもう一度結ばれる。
そんな恋愛が多々この世の中にはある。
なら、私たちもそうすればいい?
いや・・・違う。
私たちは誓いあった。
同じ道は歩かないって。
そして、決別の意味も含めてアドレス、電話番号を消した。
もう、2人は会えない。
蓮君には裏切られた。
私はこれから・・・また一人ぼっちになるんだ。
枕が・・・涙で濡れる・・・。