love storys  ~17歳、私と君と。~ -135ページ目

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

僕らは無言でもう一度キスをした後に離れた。


「好きだよ・・・」


由美がそう言って僕の手を握る。


「僕も・・・」


そう言って2人で歩きだす。


「レストランに行く?」


僕が聞くと由美は「うん」と頷いた。


イルミネーションもない薄暗い道を歩く。


その時、ついに最悪の事態が僕らを襲った。


それは人気のない交差点で。


僕らの死角からバイクが走ってきたんだ。


それも、クリスマスに不釣り合いなこの交差点には人はいないだろうと確信したようなスピードで。


位置、タイミング、スピード。


すべてが僕らに直撃することを調整されたかのような・・・。


「きゃああぁぁ!!」


キイイィィ!!


由美の悲鳴とブレーキ音が交錯して僕の耳に入る。


僕らにぶつかる直前、時が止まった。


由美の包帯が宙に舞う。


今までに感じたことのない風の強さ。


僕は前方で今にも動き出しそうなバイクを見る。


そして、由美を見る。


由美は不安そうな顔をしている。


・・・決めた。


僕は由美との誓いを破る。


由美とずっと一緒にいるという約束であり誓いを・・・。


その決断を決めたと同時に、止まっていた時間が動き出す。


神が僕に考える時間をくれたってことか?


クリスマスイブだし。


僕は苦笑した後、由美から手を離して歩道の方へ由美を押した。


「裕樹君!?」


由美が叫ぶ。


けど、僕にはその声は届かなかった。


その声と同時に、僕は凄まじいスピードで突っ込んでくるバイクと衝突する。


その時、楓の言葉を思い出した。


「気をつけてね・・・」


楓の心配そうな顔を思い出す。


『だから言ったのに・・・』


え・・・?


頭の中に楓の声が響いた。


『楓・・・?どこにいるんだ?』


『君の頭の中にいる』


『なんだよ・・・そりゃ・・・』


『ねえ・・・私が君と新潟にいた時、裕樹君以外の人と話してたの見たことある?』


『え・・・?』


僕は思考を巡らす。


確かに、考えてみれば見たことない。


それに・・・夏帆とも隼人とも楓の話をしたことは・・・ない。


いや・・・修学旅行に一度だけあった気がする。


隼人が早くバスに乗れって言った時・・・。


『それは、私と裕樹君にじゃないよ。君の後ろに洗面所にいた女の子に言ったんだ』


は・・・?


意味がわからない。


修学旅行の席も隣にいたのに?


『あはは。君の隣の席には誰も座っていなかった。それだけ・・・。意味は分かったかな?私の忠告もちゃんと聞かずに轢かれた裕樹君?』


『意味分かんないよ・・・』


『いつか・・・分かる日が来るよ・・・』


プツン・・・。


そんな擬音とともに楓との会話が途切れた。


そして、僕は意識を失った。

「お待たせ~」


由美が小走りで僕がいるところまで来た。


真っ黒のインハイブーツにタータンチェックの赤いミニスカート。


そして黒のPコートからのぞく白いパーカーのフード。


まさに今どきの女子高生という感じがした。


「どう・・・かな?」


由美が上目遣いに僕を見る。


「すごい似合ってる。可愛いよ」


僕は本心から思ってることを君に言った。


「なんか、セオリー通りでつまんないなぁ・・・」


由美は不満そうな顔で僕を見る。


「え?じゃあ、なんて言えばいいんだよ」


「冗談。嬉しかったよ」


由美は悪戯な笑顔を浮かべて舌を出した。


「行こ!」


由美は僕の手を引いて歩き出す。


由美らしいなぁ・・・。


その時、左手首の包帯が見えた。


クリスマスに不釣合いな包帯。


「あ・・・ごめんね」


そんな僕の視線に気づいたのか、由美が謝ってくる。


「謝ることじゃないよ」


「ありがとう・・・」


由美が可愛らしい笑顔を見せる。


「裕樹君どこ行く?」


「夜景の見えるレストランでも行く?」


冗談交じりにそんなことを言ってみる。


「うん。連れてって」


語尾に音符でもつけるように言う。


「え?本気?」


「少し本気にした」


どうせ、嘘だろう。そんな表情。


「いいよ。行こうよ」


僕は、財布の中にカードがあるのを確認した後言った。


「ほんとに!?」


「うん」


「やったぁ」


由美が僕の腕に絡みついてくる。


瞬時に僕の体温が上がった。


心臓の鼓動が速くなる。


「梨香さんとかと行くんじゃないのか?」


自分の声が少し動揺してるのが分かる。


「行くけど、君と行くことに意味があるんだよ」


「そっか」


僕らは渋谷の街中を歩く。


イルミネーションが綺麗だ。


こんな中で由美と過ごすこと。


僕はそれがすごく幸せに感じる。


クリスマス・・・か。


「ねぇ・・・裕樹君」


由美は僕から離れて目を見てくる。


「どうした?」


「君が好きです。これから・・・ずっとずっと」


周りにも聞こえる声。


通り過ぎる人たちが僕らの方を向きながら歩いていく。


「ありがとう。けど、こんなとこで言うなよ・・・」


僕はそう言いつつも、人通りの多いこの歩道で君にキスをした。


由美の顔が赤くなる。


「こ・・・こんなとこで。すごく恥ずかしいんだけど・・・」


由美は唇を手の甲で抑えながら言う。


「そうだね」


僕は微笑する。


「むぅ・・・」


そう言って由美は走りだす。


「おい、由美!」


僕は彼女を追いかける。


「裕樹君、あんなところでするなんて反則だよ」


「ごめんごめん」


由美は僕のその言葉を聞いた後、立ち止まった。


そこは誰もいない路地裏。


照明はあまりなく明かりが乏しい。


「少し暗いね」


僕は周りを見渡す。


「ここの方がイチャイチャできるじゃん」


由美はそう言って僕にキスをする。


「由美・・・」


僕は反射的に由美を抱きしめた。


「裕樹君・・・」


由美は僕の背中に手を回した。



この時間が永遠に続けばいいのに。


僕は本気でそんなことを考えた。


けど・・・この五分後にその想いは無情にも打ち崩されるんだ・・・。


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本文はここから


一目惚れってことですよね?完全にww


通学中の電車とかで会うのがベターですねw


僕は、可愛いなぁぐらいは思ったことはありますけど、


好きになることはないですね~


てか、一目ぼれは無理ですww


顔もそうだけど、性格も重要だと思うので!!


みなさんは一目惚れしますか?


***************


小説は最終話は125話。


今日、122話を更新したので、あと三日後の月曜日に完結します。


下書きして、全部書き終わったんですが、


めちゃくちゃ無理があるんじゃないか!?


という感じになってしまいました・・・。


読者のみなさんに不快感を与えてしまいそうなので、


どうしようか思案中です。


う~ん・・・。

携帯のバイブ音で僕は目を覚ました。


家に着いた後、元々置いてあったベッドに寝転がり眠っていたんだ。


荷物はまだトランクケースの中のままだ。


僕はバイブ音が鳴り響いている携帯電話を見る。


由美からの・・・電話だった。


眠気は一気に覚めて僕は電話に出る。


『もしもし・・・』


愛しい彼女の声が聞こえてきた。


『もしもし』


『メール見たよ。その時間にどこに待ち合わせにする?』


『由美の家に僕が行くよ』


『いや・・・それは・・・』


『嫌だ?』


『なんとなく』


『わかった。じゃあ、あの場所は?』


『まだ血がついてるかもよ?』


由美は冗談交じりに言った。


『確かにな。じゃあ、どうしようか?』


『私が君の家に行くよ』


『は?』


予想外の答えに僕は戸惑う。


『家、前と同じなんでしょ?なら行くよ』


『こなくていいよ。それだったら渋谷駅にしない?』


『・・・了解。じゃあ、渋谷駅で』


由美は電話を切った。


僕はその後今日初めて時間を確認した。


時刻はまだ10時。


「あと7時間か・・・」


僕はパーカーを着る。


少し外に出てみたくなったんだ。


十分睡眠はとった。


久しぶりの東京の街並みを歩くのもいいかもしれない。


由美と会う前に。


僕は靴をはいて外に出る。


一条の肌寒い風が僕の体を通り抜ける。


周りにはちらほらカップルがいる。


顔立ちを見てる限り高校生だろうか?


もう冬休みだからいても不思議じゃないか・・・。


僕は駅に向かって歩き出す。


まだ電気のついてない不格好なイルミネーションが駅に向かうにつれて増えていく。


夜になれば電気代とかを気にすることなく大量に光が灯されるのだろう。


こんなことを考えている僕はクリスマスという舞台に不釣り合いな男かもしれない。


でも、僕は舞台からは下りない。


キリストの聖夜に僕は由美と会う約束をしているんだから。


その日はカップルの全員が主役だ。


僕もその一人になる・・・はず。


僕は電車に乗って色々なところを廻った。


新宿、原宿、汐留、お台場・・・。


いくらの交通費を使ったかはわからない。


そして、何のために行ったのかも。


昼食時は一人でいるのが気不味かったし。


僕は時計を見た。、


時刻は午後4時。


もうすぐ渋谷に向かった方がいいかもしれない。


僕はこれで今日何度目かわからない改札を通った。


東京に着いたのはまだ夜が明けてない時間帯だった。


僕は、バスを降りて歩き出す。


今日は12月24日。


そう。クリスマスイブだ。


住宅街の街並みにはイルミネーションが綺麗な家もたくさんあった。


まあ、今日の夜はさらに公園とかもイルミネーションでいっぱいだろう。


それを見てキスをするカップルもたくさんいるだろう。


お金のある大学生や社会人のカップルは夜景の見えるレストランで・・・。


ってところかもしれない。


そのお金は男が出す。


だから、男はお金を持っておかなければならない。


この日は特に・・・だ。


僕は、財布の中身を確認する。


・・・金額は言わないがある程度は入っていた。


生活費などは通帳に入っているので今日でこのお金を大半は使えるだろう。


どうせ、そんな使わないとは思うけど。


いくら互いにお金持ちだからといって高校生のうちから高そうなレストランに2人で行く気はない。


それより問題なのは、由美にとって僕が俗名アッシーやらメッシーやらミツグ君であることへの不安。


多分・・・それはないとは思う。


というか、そんな不安を抱いてどうする。


しかも、考え方が古い。


僕は馬鹿らしくなって考えるのをやめて自分の家に向かった。


母親によると引っ越す前と同じ場所らしい。


高すぎて買い取り手がなかったのかもしれない。


家賃30万だからな・・・。


空はまだ漆黒の闇。


その中で僕はただ黙々とトランクケースを引っ張りながら歩く。


タイヤが地面を転がる音だけが響く。


まだみんな寝てる時間帯だ。


誰も外を歩く人はいない。


僕は携帯を開いて由美にメールを送った。


『今日の17時から時間空けといて』


一週間前にも似たようなメールを送った。


だから、これは確認だ。


今すぐに返事がほしいメールではない。


僕は携帯をしまって歩くペースを速める。


少し寒いな・・・。


新潟に比べればそんなに寒くはない。


けど、バスの中が温かかったせいで少し油断していた。


僕は意味もなく空を見上げた。


数多の星が見える。


「星か・・・」


昔、夏帆と見てたよなぁ・・・。


今はもう見ることはないだろうけど。


「はぁ・・・」


僕はため息をついた。


そのため息は白い霧となって消える。


もう忘れなくちゃ、夏帆のことは。


消し去らなくてはいけない。


由美だけを見ていくために。


こんな葛藤は何回目だろうか?


由美を忘れようと努力したり・・・夏帆を忘れようと努力したり・・・。


けど、どっちも忘れられずに今まで生きてきた。


人間はそんなものだ。


そう簡単に忘れられない。


大切だったら絶対に・・・。


そして、離れてから後悔の念が押し寄せる。


今度こそ・・・って思ってもそう簡単にはいかない。


それは百も承知だ。


それでも僕は決めたんだ。


今度こそ・・・今度こそ由美だけを見ていくって・・・。