今 回のLink MEは特別編として経済コラム「先週の円ドルレート」を掲載します。日末値変化で見た2026年2月第3週最終取引日2月20日(金)から2月第4週最終取引日2月27日(金)の円ドルレート変動の原因を、東京外国為替市場の日次データを用い、日経新聞電子版マーケット欄為替・金融記事に基づき解説します。
日次とは、1日ごとのデータであることをそれぞれ意味しています。東京外国為替市場の日次データは、午後5時の取引終了時点での円ドルレート終値となります。円ドルレート終値は、1ドル=144.31円~144.33円のように幅で表示されます。幅ではなく1つの数字で表示する場合は、1ドル=144.31円と小さい数値、円高・ドル安の数値が使用されます。
グラフには2026年2月20日(金)~2月27日(金)までの日次データが青の折れ線で記載されています。縦軸の円ドルレートの数値が北(南)方向へ行くほど小さ(大き)くなるように、言い換えると円高・ドル安(円安・ドル高)になるように、描かれています。2026年2月20日(金)の円ドルレートは1ドル=155.49円、2月27日(金)156.08円なので、2026年2月20日(金)~2月27日(金)の円ドルレートの変動は0.59円の円安・ドル高であったことが、グラフから読み取れます。
2026年2月24日(火)・26日(木)・27日(金)が前週末比並びに前日比各0.61、0. 12、0.5円の円安・ドル高となった一方で、25日(水)は前日比0.19円の円高・ドル安となったことをグラフから読み取れます。その結果、2026年先月末1月30日(金)終値153.79円と比べると、2026年2月第4週最終取引日2月27日(金)は2.29円の円安・ドル高となりました。なお2026年2月23日(月)は天皇誕生日祝日に伴う取引休業日です。
途中の行き過ぎた円安・ドル高や円高・ドル安に戻った日を以下のように除外して、傾向線を求めます。2026年2月20日(金)155.49円から2月27日(金)156.08円までの変動範囲の中で、2026年2月20日(金)155.49円より円安・ドル高となる最初の取引日、次にその日より円安・ドル高となる日、2月27日(金)156.08円までそのような手順を繰り返すと、25日(水)155.91円、26日(木) 156.03円が該当することをグラフより読み取れます。したがって、2026年2月20日(金)155.49円、25日(水)155.91円、26日(木) 156.03円と2月第4週最終取引日である2月27日(金)156.08円を結ぶ薄茶色のグラフが傾向線となります。
2026年2月第3週最終取引日2月20日(金)155.49円から、いわば一直線で2月第4週最終取引日である2月27日(金)に0.59円の円安・ドル高となったと想定したのが、傾向線です。
2026年2月第4週の円ドルレートは、祝日をはさんで週明け後円安・ドル高でスタート、翌取引日は一転して円高・ドル安へ反転、しかし翌取引日には円安・ドル高へ回帰、最終取引日にも引き続き3度目の小幅な円安・ドル高の到来、国内輸入企業の円売りドル買い・高市首相と植田日銀総裁の会談における首相の追加利上げに難色報道・後任日銀審議委員にリフレ派に近い候補を起用する人事案・週月末における持ち高調整の円売りドル買いなどを通して、3度の円安・ドル高が円高・ドル安を上回り、最終的にはスタート時点の円ドルレートより0.59円低い円安・ドル高が支配する循環的変動となりました。このような傾向線の背後にある0.59円の円安・ドル高の原因を、日経新聞電子版マーケット欄為替・金融記事に基づき検討すると、以下のようになります。
第1は、国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測が意識され、円相場の重荷となったことです。
第2は、毎日新聞が「高市首相が植田日銀総裁と会談した際、追加利上げに難色を示していたのが分かった」と報じたのを受け、円売りが膨らむと円は一気に下げに転じたことです。
第3は、3月と6月にそれぞれ任期満了を迎える野口旭審議委員と中川順子審議委員の後任となる新たな日銀審議委員に、中央大の浅田統一郎名誉教授と青山学院大の佐藤綾野法学部教授を起用する同意人事案を政府は衆参両院に提示するなか、市場で2人の後任候補はともに金融緩和や 財政出動に積極的な「リフレ派」の考えに近いとの見方が広がり、日銀の早期利上げが難しくなるとして円売り・ドル買いが出たことです。
第4は、27日は週末と月末が重なり、来週には米国で2月米雇用統計をはじめ重要指標の発表が控えているのもあり、いったん持ち高調整の円売り・ドル買いが出たことです。




