今回のLink MEは特別編として経済コラム「先週の円ドルレート」を掲載します。日末値変化で見た2026年3月第4週最終取引日3月27日(金)から4月第1週最終取引日4月3日(金)の円ドルレート変動の原因を、東京外国為替市場の日次データを用い、日経新聞電子版マーケット欄為替・金融記事に基づき解説します。
日次とは、1日ごとのデータであることをそれぞれ意味しています。東京外国為替市場の日次データは、午後5時の取引終了時点での円ドルレート終値となります。円ドルレート終値は、1ドル=144.31円~144.33円のように幅で表示されます。幅ではなく1つの数字で表示する場合は、1ドル=144.31円と小さい数値、円高・ドル安の数値が使用されます。
グラフには2026年3月27日(金)~4月3日(金)までの日次データが青の折れ線で記載されています。縦軸の円ドルレートの数値が北(南)方向へ行くほど小さ(大き)くなるように、言い換えると円高・ドル安(円安・ドル高)になるように、描かれています。2026年3月27日(金)の円ドルレートは1ドル=159.94円、4月3日(金)159.59円なので、42026年3月27日(金)~4月3日(金)の円ドルレートの変動は0.35円の円高・ドル安であったことが、グラフから読み取れます。
2026年3月30日(月)・31日(火)・4月1日(水)が3日間連続の前週末比並びに前日比各0.17、0.15、0.83円の円高・ドル安となった一方で、2日(木)・3日(金)は2日間連続の前日比各0.77、0.03円の円安・ドル高となったことをグラフから読み取れます。その結果、2026年先月末3月31日(火)終値159.62円と比べると、2026年4月第1週最終取引日4月3日(金)は0.03円の円高・ドル安となりました。
途中の行き過ぎた円高・ドル安や円安・ドル高に戻った日を以下のように除外して、傾向線を求めます。2026年3月27日(金)159.94円から4月3日(金)159.59円までの変動範囲の中で、2026年3月27日(金)159.94円より円高・ドル安となる最初の取引日、次にその日より円高・ドル安となる日、4月3日(金)159.59円までそのような手順を繰り返すと、3月30日(月)159.77円、31日(火)159.62円が該当することをグラフより読み取れます。したがって、2026年3月27日(金)159.94円、30日(月)159.77円、31日(火)159.62円と4月第1週最終取引日である4月3日(金)159.59円を結ぶ薄茶色のグラフが傾向線となります。
2026年3月第4週最終取引日3月27日(金)159.94円から、いわば一直線で4月第1週最終取引日である4月3日(金)に0.35円の円高・ドル安となったと想定したのが、傾向線です。
2026年3月第5週・4月第1週の円ドルレートは、週明け後円高・ドル安でスタート、翌取引日からも引き続き2日間連続の円高・ドル安、しかし翌取引日には揺り戻しの円安・ドル高へ反転、最終取引日にも引き続きかすかな円安・ドル高が持続、片山さつき財務相や三村淳財務官らによる投機的動きへの対抗措置発言に基づく為替介入への警戒・トランプ大統領の戦争終結用意発言による有事のドル買いの一服などを通して、3度の円高・ドル安が2度の円安・ドル高を上回り、最終的にはスタート時点の円ドルレートより0.35円高い円高・ドル安が支配する循環的変動となりました。このような傾向線の背後にある0.35円の円高・ドル安の原因を、日経新聞電子版マーケット欄為替・金融記事に基づき検討すると、以下のようになります。
第1は、財務省の三村淳財務官が「原油先物市場に加え為替市場においても投機的な動きが高まっているとの声が聞かれる」と説明し、「そろそろ断固たる措置も必要になる」と語るとともに、尾崎正直官房副長官も「為替が国民生活や経済に与える影響も踏まえてあらゆる方面で万全の対応を取る所存だ」と語っており、一段と円安が進めば為替介入が実施されるとの思惑が強まり、円買い・ドル売りを誘ったことです。
第2は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版は「トランプ氏が側近に対しホルムズ海峡を閉鎖させたままでも戦争を終結させる用意があると述べた」と報じ、衝突が収束に向かうとの期待により「有事のドル買い」が一服し、円売り・ドル買い持ち高を解消する動きに基づく円買い・ドル売りが増えたことです。
第3は、片山さつき財務相は閣議後記者会見で原油先物市場だけではなく為替市場の動向も「投機的になっている」と指摘し、今後について「あらゆる方面で万全な対応をとる」と語ったのに加え、城内実経済財政相も為替市場の動向を高い緊張感をもって注視する姿勢を示したので、日本政府・日銀による円買い為替介入への警戒も円相場を支えたことです。




