先日、遅まきながらも大和の桜を観に出掛けました。

良く晴れた晩春の一日
まず訪れたのは宇陀市室生の大野寺です。

このお寺があるのは近鉄大阪線の室生口大野駅の近くで
(駅名が示すように)女人高野 室生寺へ向かう際の入り口にあります。

とても小さなお寺ですが、桜の時期は大変な賑わいで
この日も、ひっきりなしに観光バスがやって来ておりました。
  同じく宇陀にある、又兵衛桜とセットになったツアーが多いみたいです。



小さな紙の灯籠が並んでいましたが、夜に灯されるのかな。

大野寺は、寺伝によると白鳳9年(681年)に役行者が開き
天長元年(824年)空海がこの地を室生寺西の大門と定め
一宇を建て弥勒菩薩を安置、慈尊院弥勒寺と称したといいます。

後に地名から大野寺と呼ばれるようになったとのこと。
$よもの日記
本尊は木造弥勒菩薩立像(秘仏)。
「身代わり焼地蔵菩薩」といわれる木像地蔵菩薩像(重文・旧国宝)も。

堂内におわす仏様は、残念ながら拝観することは出来ませんが。

門から見えていた、枝垂桜。
$よもの日記
小糸枝垂桜という珍しい種類で、樹齢300年以上と言われています。
花盛りは過ぎつつあるようでしたが、見事な桜でした。

大野寺のこじんまりとした境内には、桜がもう一本。
$よもの日記
本堂の近くにも枝垂れ桜があるのです。
門からは、花に覆われて本堂が見えないほどです。


大野寺は明治時代の火災で焼失し
現存する建物は、それ以降に再建されたものだそうですが

木々の緑い溶け込んだ瓦屋根と、こぼれるばかりに咲く仄白い桜は
とても似つかわしいように思えました。