浴室 -23ページ目

何か‥

「何か興奮すること言って」

促すわたしに

「‥美味しい」

あなたは少し戸惑ってから呟いた

「ありきたり‥」

片足をあげたわたしは少し笑いながらそう言って、黙るあなたはソレを続ける


二人で堕落した時間が少し嬉しくて、携帯の電源を切ったわたしは、まるで失踪したみたいだった


自分の気持ちが判らなくて、あなたにこんな気持ちを抱くなんて思わなかった

あなたの隣で寝る時が来るなんて思わなかった

乱されるのはわたしの髪ではなくて、気持ちなのかもしれない

欲情のカルチャー

ごめんなさい、もう許してくださいと請うわたしを見て、あなたは満足かしら



合理的なわたしのほんの少しのスパイスは、あなたの煩悩をくすぐってくれるかしら



言葉を選んで説明するのよ、あなたに判る様に



隠語を並べて、腰を振れば満足かしら、わたしのスイッチ、押してくれるかしら



判ったようなふりをして、わたしの目の前で、その詭弁をふるって欲しいの



あなたの頭の中、全部わたしに見せてよ、ちゃんと頑張るから、ね



カードは多い方が良いでしょ、ディベートの基本よ、あなたのその論理基盤を崩してあげる



あなたの頭の中にある、綺麗な言葉に包まれた、ホントウが知りたいの



やれないんじゃないのよ、やらないだけなのよ



わたしの口から出てくるその言葉だけを信じないで、あなたの目の前で笑うわたしを疑って



良い人だと思ってる、大丈夫、だけど可哀想




言葉を投げて、貴方の心の波紋を一つづつ、並べる



貴方に気持ちよくなって欲しくて言うのよ、でも貴方たち少し、可哀想ね



でも大丈夫よ、わたしの方が可哀想なのよ




並べる言葉の意味なんてほとんど無いわ、わたしはそのことだってきちんと判っている

下らないそのプライド

引き剥がして、早くわたしの目の前で跪きなよ。


涙で滲みそうなな世界の中でわたしが笑ってあげるから。


下らないそのプライド、早く捨てて、わたしに許しを請いなよ。


ご機嫌取りして、ほら、わたしを早く気持ちよくしてよ。


笑顔で笑うわたしの世界が全てでしょ。理解できない?結構。



謙って、君を気持ちよくしてあげるよ。だからわたしの手の中で踊ってみせて。


隙間を埋めて、君の足りない部分、満たしてあげるよ。


わたしのこと好き?わたしも大好きよ。



ねぇ、わたしのこと見える?わたしは見えないの。