何か‥ | 浴室

何か‥

「何か興奮すること言って」

促すわたしに

「‥美味しい」

あなたは少し戸惑ってから呟いた

「ありきたり‥」

片足をあげたわたしは少し笑いながらそう言って、黙るあなたはソレを続ける


二人で堕落した時間が少し嬉しくて、携帯の電源を切ったわたしは、まるで失踪したみたいだった


自分の気持ちが判らなくて、あなたにこんな気持ちを抱くなんて思わなかった

あなたの隣で寝る時が来るなんて思わなかった

乱されるのはわたしの髪ではなくて、気持ちなのかもしれない