太極拳は2020年12月に「UNESCO:国連科学文化教育機関」に「世界無形文化遺産として」認定を受けました。
考え方の基盤として、「科学:サイエンス」「文化:カルチャー」「教育:エディケーション」を包括した、世界各国に存在する「科学文化教育」として包括して大成されたものが認定されます。
日本では、「能楽」「人形浄瑠璃」「歌舞伎」「雅楽」などが認定を受けています。
「太極拳」は、ひとつの伝統中国文化のひとつであり、修練者には 守るべき その「訓戒」と「心得」があります、その修練・修養において重要な考え方である「十二訓戒」と「用功五誌」をご紹介します。
「十二訓戒」と「用功五誌」
十二訓戒
端 極端にバランスを移行するのはよくない
公 常に公正で考える
仁 慈仁 善良の想いを忘れない
浩 浩然之気 胸の中の懐は寛やかで広く
忠 忠誠 忠実に人との人間関係を尊ぶ
誠 誠心誠意を以て、ことにあたる
敬 恭敬尊重を以て、人に接する
正 正直で 素直な心 を根幹におく
義 正義を想い考え、行いに反映させる
勇 義を見て 勇の為に行う
信 守信 信義で人との絆を重視する
徳 品徳 人徳こそが、自身の人生に現れる
用功五誌
博学:博く学ぶべし(功夫を多くするに足る)
審問:審(つまびらか)に問うべし(口で問うに非ず、是は聴勁なり)
慎思:慎みて思うべし(時々に想念せよ)
明弁:明らかに弁ずべし(生々にして已まず)
篤行:篤く行うべし(天行健なるが如し)
現代日本社会環境では、「素直に純粋に」とが、なかなか、難しいことかも知れませんが、何時の時代であろうとも未来へ向けて各々での精神性、肉体的な健全性「永続的な智惠を生かして欲しい」と古人の皆様からのエールだと思うのです。
人生はなかなかうまくいかないことの連続ですが、努力は必ず報われると信じて頑張っていきましょう。
やはり健全な精神に健全な肉体は宿る、の言葉は正しいです。
太極拳の修養は、こういった伝統的な訓戒や心得があり、心を清めて、効能効果ある実践を共に行うからこそ、自身の自然免疫力の向上の実感による、具体的な考え方、具体的な実践方法によって、セルフメディテーションの完結による安心感を得られます。
そして、人の信用や信頼は得られると感じます。
そこで、自身の未来、共に修養し合う仲間同士の心強い団結意識が、未来志向への展望が開き、楽しみも多く増えるでしょう。