世界無形文化遺産認定を2020年12月に「UNESCO:ユネスコ:国連科学文化教育機関」から受けました。
太極拳は数多くある「中国武術拳種の項目」の中でも中国は基より、世界中で最も多くの人々に好まれる拳術の一つです。
ユネスコで世界無形文化遺産としての重要なものは「科学」「文化」「教育」にあります。
まず 「科学的意識感覚では “太極” についてになりますが、これは中国の古代哲学の易経(日本では易占のイメージが強いですが、自然科学の究極のかたちを発見した学術です)
そこに「周易・系辞」の「易有太極、是生両儀・・」と続く思想哲学があります。
その意味は「太陽と月」「天と地」「春夏と秋冬」「男性と女性」「人の運気の時勢における強弱」など
はじめに「陰陽論:陰と陽」「少陽:陽の中の陰 太陽:陽の中の陽 少陰:陰の中の陽 太陰:陰の中の陰」
大自然の中では常に必然的に永劫に 陰と陽に分かれたエネルギーが互いに補い合い、その力が「全ての生きとし、生けるものの万物」を生み出す本源としています。その大きな力を“太極”と呼び、この考え方を全てに応用しています。
「太極拳」を行う、ということは先ず「目で見て」脳に情報が送られ、すぐさま判断で、手の動き、目の動き、身体の動き、脚の歩みを同時進行で反応し、自分自身の司令部である、全司令部である「脳中枢」が骨伝導を通じて身体を制御することから始まります。
太極拳の感覚は「意:おもい」から始まり「気:気づく・呼吸」「力:勁と呼ばれる武術技芸に必要な力だけを通し続ける」
修練、修養が長くなるにつれて「太極拳脳」というもので、事象の全てを易経を通じて「実践、判断、確信、理解」の順に何でも物事を俯瞰するようになります。
当然に心身、両手両足、指の先端から全ての関節を通り「一動全動、節々貫穿、一気貫通」を行えるようになります。
そして、それからは まだ始まりで その感覚をありとあらゆる感覚に結び付けられていきます。
私自身の長かったコロナ期間での、自分の意識感覚と身体感覚は本当に役立ちました。
やはり、どんな状況でも落ち着いて 世間や人々が騒ごうとも「太極拳の練功」は「呼吸運動:肺呼吸力(鼻・口)の向上」「全身運動:全身の血流促進による心機能の向上」「意識運動:穏やかに落ち着いた中で忠実な脳のはたらきの安定感を得る」
こうした中で、今や日本国内も時代の変革に入りましたが、太極拳脳の特徴である「実践、判断、確信、理解」から、常に思考を巡らし、「確率と可能性」に集中します。
コロナ期間のような恐れを広まる”ネガティブイメージ”が 強く広まったら限りなく「確率と可能性の低い」心身感覚を構築し、
今ちょうどリアルタイムの”ポジティブイメージ”が大きくなり始めたら「確率と可能性の高い」心身感覚で臨みます。
日本国内では、まったく見られませんが、中国や香港、台湾、シンガポール、マレーシア、インドネシアの近年目覚ましい経済発展をしている国々は、太極拳士は普通に毎朝太極拳を行い、日中のビジネスでも忠実に大成功した富裕層がとても多いです。
一番有名なのは、アリババを創設した「ジャック・マー(浙江省)」氏です。
そして夕方に、一日の自身の終わりの為への太極拳をも練功します。
今年は、4月より、日本国内では「昭和100年 戦後80年 令和7年」になります。
私自身は、中国大陸で学び尽くした智惠を皆様の為に生かしたいです。
よろしくお願い致します。