いよいよ新年度
桜の満開の便りがあちこちで聞かれるようになり,いよいよ新年度を迎えようとしています.
送別会の嵐も過ぎ,みなと赤十字を去っていく人もいれば,新たにメンバーに加わる人もいます.
残る人たちにとっても出会いと別れの季節であり,ドキドキ・ソワソワしますね.
何か新しいことを始める方も多いと思いますが,当院救命センターも新体制に向けて大きく変わろうとしています.
内部人事もあり,診療体制も変わり,メンバーも変わります.
専門医プログラムの導入もあり,まだまだ安定航海とは行きません.
そんな中,救命センターからの発信方法も変えていくことを決め,この度,このブログページを閉じることにしました.
人気ブログには程遠いのですが,それでもこれまでこのブログに足を止めてくださった方々にお礼申し上げます.
訓練と講習会の写真をあげる事ぐらいしかできませんでしたが,こうやってお会いしたことのない不特定多数の方々に向けて発信していくという事自体,私には初めてのことであり,いい経験をさせていただきました.
もっと自署の報告的なものではなく,ブログの読者の方々にすこしでも身になるような情報発信ができれば良かったのですが,それは次のステップで挑戦して行きたいと思います.
公式な発信についてはFacebookにしたいと思います.
友達申請などで,読者がやや限定されてしまいますが,新たなステップを踏んでいこうと思います.
引き続きご愛顧のほど,宜しくお願い致します.
本当にありがとうございました.
横浜市立みなと赤十字病院 救命救急センタースタッフ一同
院内メディカルラリー
気がつけば2018年最初の投稿になります
筆?不精で申し訳ありませんが,いよいよ本日から冬のオリンピックが開催されるのをキッカケに,ブログのページを更新しました.
いつも当院の救命センターや災害部門など,特定の部署の内容をアップして来ましたが,今回は病院全体の取り組みを投稿します.
いきなりですが,外出中に目の前で予期せぬ病人が発生したらどうしますか?
そう,119番通報をしますよね.
それでは,自分が働いている病院の中で,患者さんの状態が悪くなったらどうしますか?
119番?大声で助けを呼ぶ?仲良しの医者を呼ぶ?そんな仲のいい医者はいない?
最近はどこの病院でもそういった院内での予期せぬ病人もしくは患者さんの状態が悪くなった場合に備えて,Rapid Response System(以下RRS)という,いわば「院内救急隊」のような専門医師および看護師のチームをすぐに呼べるシステム作りがなされています.
ところが,一般の人が119をするのに若干の抵抗があるのと同様,もしくはそれ以上に,院内でRRSをすぐに呼ぶのは病院職員でも抵抗があるようです.
こんなことで医療職の私がRRSを呼んでいいのか?医療職じゃなくても医者や看護師を呼んでもいいのか?
そんな葛藤で患者さんを救うタイミングを逸することがないように,患者さんの急変からRRSチームの招集のハードルを下げることを一つの目標とした院内メディカルラリーを開催しました.
今回のラリーは,患者さんや見舞客などが院内で容態が悪くなるようなシーンを複数設定し,それぞれを医師・看護師などの混成チームが回り,チェック項目のクリア数に応じた点数を競います.
救急外来や救急病棟以外の看護師や研修医とのチームなので,慣れない急変対応でどのチームもかなり緊張していましたが,それぞれの所属病棟からの応援などもあり,かなり盛り上がりました.
最後のグループ内での反省会も活発で,その様子を見た院長からは「年1回ではなく,2回か3回くらいはやっては?」と・・・
準備もかなり大変なのですが,それでもこうしたトレーニングに需要がある以上,まだまだ頑張らねばならないと感じたのでした.
スタッフの皆様,本当にお疲れ様でした.
マリーンルージュ作戦
サザンオールスターズの曲にも出てくる横浜のクルーズ船,マーリンルージュ.今回の海上保安庁との合同訓練はそんな有名な船を舞台に繰り広げられました.
乗客乗員38名に対して,特殊救難隊(いわゆる「海猿」)をはじめとした海上保安庁職員の方々に加え,消防・警察機関などにもご協力いただき,多くの救助チーム・救助隊員が参加しました.
普段は羨望の眼差しで見ていた優雅なクルーズ船も,実際に訓練になるとそんな優雅な雰囲気も一気に吹き飛びます.
暗い船内(電源が落ちた想定)に怒号が飛び交い(かなり本気の演技),多くの人員が頻繁に出入りするためかなり手狭に感じます(本当はゆったりとした造りなのでしょうが…).
動けない傷病者を担架に乗せて階段を下ろす際は,とても苦労しながら尽力いただいた海保の方々に感謝です.
自分としては船内のクリスマスの装飾を壊すのではないかと心配していましたが,プレーヤーは真剣な眼差しで活動していて,いろいろな課題が見えて来ます.
災害の際のとても大事な「CSCATTT」をいつも呪文のように唱えますが,訓練をすればするほど,そのCSCATTTの重要性が身に沁みます.
思うように動けないこともありますが,だからこそ訓練は有意義であり,それを踏まえてのステップアップを目指していくみなと救護班でした.
最後は,訓練終了後の引き上げの際に見えたなかなか見られない氷川丸の舳先です.
改めて,訓練ではいろんなものが見えました(笑)