横浜市立みなと赤十字病院ERのブログ -3ページ目

九都県市総合防災訓練に行ってきました

気がついたら9月1日になりました.

毎月来る月初めの1日のなかでも,9月1日は「防災の日」として日本赤十字社にとっても大切な日です.

日本各地でいろいろな防災の催しが行われるとともに,いつ来るかわからない災害に備えて,各地で災害訓練が行われます.

 

いろいろな訓練の中でも,この九都県市総合防災訓練は,埼玉県,千葉県,東京都,神奈川県,横浜市,川崎市,さいたま市,千葉市,相模原市の九つの自治体が協力して,持ち回りで毎年様々な訓練などを行っています.

 

今年は神奈川県が担当で,小田原市を主会場にして訓練が開催され,みなと赤十字病院の救護班も,訓練に参加してきました.

 

主会場では,被災した地域で助け出された傷病者を,救出現場に一時的に設置した救護所内に収容し,安全に病院に運ぶまでの応急処置をする「現場救護所」訓練が行われました.

 

訓練には,日本の災害医療チームに加え,陸上自衛隊や海上自衛隊,在日米海軍,陸軍など多くの医療機関が参加して,日米共同で救護所を運営したのですが,当初想定されていた大きな混乱もなく,むしろ互いの医療に対する考え方や診療方式の違い,用いる資機材の確認などが共有できて非常に有意義な訓練が行えました.

 

日本側も積極的にアメリカ側の訓練に参加して,さらなる相互理解・協力関係が築き上げられればいいなぁと思いましたが,まずは頑張って英語の勉強からスタートです😅

 

海上保安庁との協働

みなと赤十字病院は,近くにある海上保安庁と協働して,洋上救急にも力を入れています.

先日も沖合の船で発生した急病人を,海上保安庁の特殊救難隊(いわゆる「海猿」)がヘリで救出し,当院のヘリポートに降ろして病院収容するといったこともありました.

特殊救難隊と連携してスムーズな患者搬送を行なっていくために,数年前から海上保安庁と協働して救出救助訓練を行なっています.

 

先日行なった訓練では,実際のクルーズ船(写真後方)から傷病者を海上保安庁と警察で救出し,岸壁に設営された救護所で初期対応を行うというものでした.

 

大型ヘリも使った大掛かりな訓練でしたが,特殊救難隊をはじめとした関係各機関と連携しつつ,有意義な訓練が行えました.

 

実際に救護所として設営したエアーテントは,海上保安庁の方々がしっかりとした風対策をしていただいていましたが,やはり出入り口から巻き込む風も強く,いろいろな課題が見えてきます.

 

それにしても海猿の人たちは本当に気持ちのいい方々で,訓練終了後の撮影にも快く応じて頂き,中身も男前でした(顔を加工してごめんなさい m(_ _)m )

 

これからもいろいろ動いて,様々な課題を見つけながら,一歩一歩前進していきたいと思います.

みなとICLS

先日,日本救急医学会の認定ICLSコースを開催しました.

みなと以外からも受講生の参加もあり,インストラクターも同様にいろんなところからご参加いただきました.

 

教えることは本当に毎回学びがあります.

 

ICLSのインストラクターになって10年近く経ちますが,何回コースをやっても教えるのは難しいですね.

 

それでも受講生が「うぉー!」っと歓喜の声を上げてくれたり,人形であっても蘇生した瞬間に安堵の表情を浮かべたりするののを目の当たりにすると,コースを続けていくことの大切さを思い知らされます.

 

さぁ,絶え間ない胸骨圧迫とコース開催を目標に,またいろいろと内容を再考していきたいと思います.