フーテンの横チン -320ページ目

みちのくの原風景


フーテンの横チン

 20101022~岩手某所~

 サーモンスイムの合間に、岩手県内を観光した。広大な土地には、広大な田園が両手をいっぱいに広げて横たわっている。ただただ広い。そんな言葉しか出てこない。窓から風景を眺めていると、なんだか変わったものがたんぼの中に。稲刈りを終えてできたわらが、円すい状の形にされて干されている。まるでとんがりコーンの巨大版。見たことのない光景だっただけに、不思議な世界にいる気分がした。青空の下で、なんだかとても気持ちよさそうだった。フーテンの横チン

 日が落ちるころには、空が真っ赤に染まった。広大な畑の中を、トラクターが作業をしていた。写真集かなにかで見たことがあるような風景に、思わず見とれてしまう。わずか数日間のみちのくの旅。「今度はゆっくり歩きたいな」とつぶやいた。



生きることへの執念


フーテンの横チン

 20101021~岩手某所~

 見ているだけで応援したくなる。産卵するために故郷の川へと遡上するサケたち。逆流の中を泳いでいるわけだから、そのつらさは端から見ているだけでも分かる。海からの波を利用して川へと近づいてくるのだが、なかにはカベにたたきつけられて方向感覚を失ったりしているものもいる。写真は砂の上へと上ってしまったサケ。もうろうとしながら、間違った方向へと進んでしまったのだろうか…。だが、もとの川へと戻ろうと、尾びれを使って必死に前へ進もうとしている。約20秒後、ようやく水の中へ。彼らにとっては、こんな場面は乗り越えてきた日々の中では大したことないのかもしれない。人間たちの生活は、彼らからすれば、まだまだ甘い。サケたちから学ぶことは多い。


初めてのサーモンスイム


フーテンの横チン

 20101020~岩手某所~

 やっぱり、迫力十分だった。お世話になっているダイビングガイドさんが期間限定で開催しているサーモンスイムを体験してきた。数年をかけて海で育ったサケたちは産卵をするため、故郷の川へと遡上してくる。そのシーンを見たくて、幼少時代以来、久しぶりに川で泳いできた。初めて水中で見るサケは、魚市場などで見るものとはインパクトの大きさが全く違う。躍動感がある。水温15度の冷たさにブルブル震えながら、ファインダー越しに、その動きを見つめた。厳しい海での生活を乗り越えてきた自信がヒシヒシと伝わってくる。そんな場にいるだけで、胸の中はグッと熱くなり、寒さも忘れるのだった。