みちのくの原風景
2010・10・22~岩手某所~
サーモンスイムの合間に、岩手県内を観光した。広大な土地には、広大な田園が両手をいっぱいに広げて横たわっている。ただただ広い。そんな言葉しか出てこない。窓から風景を眺めていると、なんだか変わったものがたんぼの中に。稲刈りを終えてできたわらが、円すい状の形にされて干されている。まるでとんがりコーンの巨大版。見たことのない光景だっただけに、不思議な世界にいる気分がした。青空の下で、なんだかとても気持ちよさそうだった。
日が落ちるころには、空が真っ赤に染まった。広大な畑の中を、トラクターが作業をしていた。写真集かなにかで見たことがあるような風景に、思わず見とれてしまう。わずか数日間のみちのくの旅。「今度はゆっくり歩きたいな」とつぶやいた。
生きることへの執念
2010・10・21~岩手某所~
見ているだけで応援したくなる。産卵するために故郷の川へと遡上するサケたち。逆流の中を泳いでいるわけだから、そのつらさは端から見ているだけでも分かる。海からの波を利用して川へと近づいてくるのだが、なかにはカベにたたきつけられて方向感覚を失ったりしているものもいる。写真は砂の上へと上ってしまったサケ。もうろうとしながら、間違った方向へと進んでしまったのだろうか…。だが、もとの川へと戻ろうと、尾びれを使って必死に前へ進もうとしている。約20秒後、ようやく水の中へ。彼らにとっては、こんな場面は乗り越えてきた日々の中では大したことないのかもしれない。人間たちの生活は、彼らからすれば、まだまだ甘い。サケたちから学ぶことは多い。


