フーテンの横チン -322ページ目

灯台もと暗し…


フーテンの横チン

 20101011~大阪・大阪市~

 所用を済ませて歩いていると、大阪城が遠くに見えていた。「そうだ。近くまで行ってみようか」。長年、大阪に住んでいながら、これまで一度も生で見たことなかったなあ…。映像や写真で眺めていただけだった。お濠を越えて、いざ天守閣へ。緑色の屋根に金色の装飾が印象的だ。体育の日だったから、観光客も多かった。しばらく眺めていると、雲ばかりだった空から、少しずつ青空が見えてきた。心地よい風も吹いてきて、もう秋であることを肌で感じた。紅葉の時期になると、もっときれいなんだろうなあ…。春はどうなんだろう??いろんな想像が膨らんで、楽しくなってきた。近くにあるから、いつでも見られる。そんなふうに後回しにしているケースは、みなさんにもあるのではないか。「もっともっと大阪を知るために、もっともっと歩こう」。そう思いなおした一日だった。


ハートを引きつける言葉


フーテンの横チン

 20101010~大阪某所~

 やっぱり、インパクトは大事だなあ。近所の書店で、小説の新刊コーナーを見ていた時のこと。「東野圭吾の新作はないかなあ…」と眺めていた。お目当てのものを発見したと同時に、帯の中に一瞬で心を射止める言葉があった。「いきなり文庫!」えっ、いきなり文庫??と同じ言葉を繰り返していた。裏面を見てみると、某雑誌で先月まで連載されていた作品。通常なら、最初に単行本になって約2年後に文庫本化されるのだが、まさに“飛び級”での商品化。今回の場合、東野圭吾の作品だから迷わず買ったのだが、他の作家のものだったら、買おうか迷っていたかも。新聞や週刊誌の見出しでも同じだが、読者のハートをつかむためには一瞬で印象づける言葉が大切。写真でも、そんなことができるカットを撮りたいな。


秋桜


フーテンの横チン

 2010・9・27~大阪・豊能町~

 薄紅の花びらを見ていると、おのずと「秋だな…」と感じる。異常気象の猛暑があっという間に消え、すっかり肌寒くなってきた。そうなると、無性にコスモスに会いたくなる。大阪の中心から車で1時間も走れば、目に映る景色は緑あふれる山里に。その中に、コスモス畑が現れる。まだ咲き始めといったところだったが、青空を仰ぎながら見ると、ピンクがとてもまぶしかった。秋の風が気持ちいい。遠くに稲刈りを終えたばかりの田んぼも望むことができ、なんだか懐かしい気持ちに…。山口百恵の歌の印象が強烈で、見るとさびしさを覚えていたコスモスという花。だが、所変われば、印象も180度変わる。帰路に就くころには「乙女の真心」をもらっていた。