フーテンの横チン -314ページ目

忘れてはいけない「1・17」


フーテンの横チン

 201012・6~兵庫・神戸市~

 まばゆいばかりの光を浴びて、いまここに存在していることの幸せを実感した。午後540分、イルミネーションに、明かりが灯った。大正門「喜びのポルターレ(扉)」をくぐり、回廊「光の波動」を見上げると、あまりの美しさに思わず、息をのんだ。1995117日に起きた阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂の意を込めると同時に、神戸の復興・再生への夢と希望を託すため「神戸ルミナリエ」は同年12月に初開催された。16回目となる今年のテーマは「光の心情~輝きの記憶を留めるために~」。本来の平和な日常を取り戻し、薄れつつあるであろう、あの日の記憶。だが、目の前にある明かりに照らされると「1・17」は決して忘れてはいけない日であることを思い出させてくれる。そんなことを思いながら鑑賞していると、どこからともなく「今年で終わりらしいよ…」という声が聞こえてくる。震災の記憶を語り継ぎ、都市と市民の希望を象徴する行事である神戸ルミナリエ。いつまでも開催してほしい。そんな願いをこめて「100円募金」に協力した。


田園を走る「ねこ電」


フーテンの横チン

 201012・4~和歌山・和歌山市~

 まるでジブリの世界を見ているようだった。すっかり電車撮影にハマってしまい、猫のスーパー駅長・たまで一躍有名になった和歌山電鉄にも乗ってきた。2両編成の白い電車「たま電車」には、たま駅長の絵がいっぱいラッピングされており、正面にはヒゲもかかれている。文字どおりの「ねこ電」。たそがれ時に、たんぼの中を通過する瞬間を狙った。ん?どこかで見たことがあるような光景…。そうだ。大好きなアニメ「となりのトトロ」で、主人公・さつきを乗せて田園を猛スピードで突き抜ける「ねこバス」のようにも見える!!貴志駅で勤務中?のたま駅長にも会いに行ったのだが、ひと昔と違って観光客が急増したため、いまではガラス越しにしか見ることができない。おまけにお昼寝中…。なんだか味気ないなと、ちょっぴり意気消沈していたのだが、そんなマイナス気分は一気に吹っ飛んだ。残念ながら、稲刈りは終わっていたが、収穫前の稲田なら、もっと懐かしい気分に浸れたかも。今度は夏に来ようかな。


何気ない日常の風景こそ、最高の被写体



フーテンの横チン

 201012・2~大阪・大阪市~

 当たり前の日常の風景こそ、絵になるんだなあ。西梅田の美しい夜景が見える新淀川大橋の上。遠くから、地下鉄御堂筋線がやってきた。中津駅から西中島南方駅へと向かう時、地下鉄でありながら地下から陸上へと姿を現す珍しい光景を見られる。新淀川大橋は梅田から大阪北部の千里中央へと抜ける国道423号(新御堂筋)が通っているため、御堂筋線は中央部を走っている。だから、御堂筋線を撮影するのは困難を極める。電車を追っている時、目の前で多くの車が通過するので、かぶる、かぶる…。信号もないので、流れが止まることはない…。大型バスが通過した時には、電車が消える…。わずかな隙間を探って、シャッターを切るしかない。ふだんは車両の中でボーッとしながら眺めるだけの風景だったが、ファインダー越しだと全く違った風景になることが分かった。夜間の流し撮りの練習にも格好の被写体になった。ん?気がつけば最近、電車の写真ばかり撮っている。プチ鉄ちゃん化しているな…。