高速チンチン電車
2010・12・1~大阪・堺市~
チンチン電車も、日が暮れると速くなる。たそがれ時に再度、大和川に出向いた。夕陽が消えると、周囲はほぼ真っ暗。川沿いには建物も少なく、明かりは徐々にチラホラとつき始めた。いやあ、すばらしい光景だ。大げさに言えば、都会のけん騒とは無縁といった雰囲気。鉄橋を走るチンチン電車のガタンゴトンという音しか聞こえてこない。そういう状況だからこそ、電車のスピードは昼間と違って、実際以上に速く感じる。カメラ越しだと、その体感は倍増。マンションの照明と川面に漏れる信号の明かりを頼りにスローシャッターで切った。夜の「流し撮り」は初めてだったが、なんとか電車をブラさずに収められたかな。しかし、納得できない。まだまだ、修行が足りませんね…。
郷愁を誘うチンチン電車
2010・11・28~大阪・堺市~
目を閉じれば、トランペットの音色が聴こえてきそうだった。大阪で唯一のチンチン電車でもある阪堺電車に乗って、大和川にやってきた。現在、NHKで放送中の朝の連続テレビ小説「てっぱん」の主人公・村上あかりが産みの親・千春のトランペットで、坂本九の「上を向いて歩こう」を演奏するシーンがある。夕暮れ時に鉄橋の下で吹くのだが、その時に鉄橋通過するのがチンチン電車なのだ。大阪に長年住んでいながら、同電車に乗ったのは初めて。わずか1両編成のこぢんまりとした電車が通過するのを大和川の土手沿いに座って眺めていると、なぜか懐かしい気分になる。この日はあいにくの曇り空。今度は青空の下で、ゆっくりと時間を過ごしたいなあ。
モミジのトンネル
2010・11・27~京都・長岡京市~
その評判には、みじんの偽りもなかった。紅葉の名所・光明寺が最盛期を迎えていた。最大の見せどころは「モミジのトンネル」。約100メートルある参道の入り口から見上げると、たくさんのもみじが青空を覆い隠すように色づいていた。赤、黄、オレンジ、緑…。陽光が差すと、一層の輝きを増した。そんな光景が繰り返されるたびに、観光客からも「うわ~、めっちゃきれい…」「光ってる~」「こんなのあるの~?」などの感嘆の言葉があちらこちらから飛び出した。全体が真っ赤に染まったモミジもいいけど、それぞれが時間に差をつけて色づいていくと、コントラストが効いて、すごさが倍増する。あと数週間もすれば、参道が散りモミジで染まるという。「また来たい」。そう思わせるパワーが境内全体から伝わってきた。


