フーテンの横チン -316ページ目

鹿さんも紅葉観賞


フーテンの横チン

 20101125~奈良・奈良市~

 紅葉を楽しむのは人間だけじゃないんだな。平城遷都1300年を迎えた奈良の名所・奈良公園。言わずと知れた鹿の生息地でも紅葉の見ごろを迎えており、多くの観光客が「きれい」と歓声を上げながら鑑賞していた。ちょうど食事時間帯だったのか、鹿さんたちは芝生をムシャムシャ。散ったカエデも美味なのか、口をねじるようにしてほおばっていた。撮影をしながら、僕もカエデを見ていると、鹿さんも気になっただろうね。後ろを振り返っては、負けじと紅葉観賞。食事に疲れたら、カエデやイチョウのじゅうたんの上で気持ちよさそうに寝ている鹿さんもいた。フカフカのベットか。うらやましい…。


紅葉の中での鉄ちゃん


フーテンの横チン

 20101121~京都・京都市~

 鉄ちゃんの気持ちが少しだけ分かった気がした。古都の奥座敷・貴船へと向かう叡山電車に初めて乗車した。2両編成の風情ある小さな電車が進んでいくと、窓の遠くの山並みには赤、黄、オレンジと色豊かな紅葉が見えてくる。もみじのトンネルも見どころのひとつで、両側の窓から流れるような紅葉を間近で鑑賞することができる。貴船口駅では、電車が紅葉の中を通過するポイントがある。すでにカメラを持った先客が多くいて、電車が近づくたびに、シャッター音が響きわたった。しかし、紅葉をからめたカットがほしかった僕とは違って、彼らの目的は電車だけ。だから、僕が立っていたポイントにはだれもいなかったわけだが、けっこう楽しかった。気がつけば、僕も鉄道マニアの1人になっていた。


小さくても大きな命


フーテンの横チン

 20101119~京都・京都市~

 思わず「頑張れ~」と声援したくなった。洛北にある圓光寺にやってきた。永観堂や清水寺といった広大な敷地を誇る有名どころではなく、どちらかと言えばこぢんまりした寺。しかし、住職いわく「意外と知られていない穴場の中の穴場」。なるほど、ひとつの視野いっぱいに紅葉を収めることができ、軒先に座って紅葉を鑑賞することもできる。庭を歩いていると、3枚のカエデが風に揺られていた。この枝の他の葉はすでに落ちていたのだが、寄り添うようにして耐え忍んでいるようにも見えた。その中の1枚はまだ緑の部分が残っており、これから本番を迎えようとしている段階。冬の足音がだんだんと大きくなってきている古都で、力強い生命力を感じた。僕も頑張らなきゃ。