坊っちゃんに現れた「勝利のマドンナ」
2016・4・9~愛媛・松山市~
やっぱり、勝利の女神だね。愛の葉ガールズが坊っちゃんスタジアムに現れた。四国アイランドリーグplusの開幕戦で巨人3軍と対戦した愛媛マンダリンパイレーツを応援するためだ。5回裏終了後、黒のTシャツとパニエ姿のメンバーがグラウンド内へ。萌景はどこだ~??動向を追っていると、バックネット裏付近に移動していたので、急いで向かった。
愛媛の一塁側ベンチ前を中心に、この日出演した8人がアンツーカ部分に大きく、広く散らばった。開幕戦とあって、スタンドには多くのファンが観戦に訪れていた。いつもとは違う空間でのライブ。おのずと緊張感が高まるなか、愛媛の応援ソングでもある「Self Talk」を披露。ライブで何度も聴いているけど、野球場で耳にすると、やっぱりカッコよさが増すね。
萌景にとっては初めての球場でのライブだったが、さすが度胸満点だね。緊張感をエネルギーに変えて、大きなダンスを見せていた。スタンドを見渡しながら踊る余裕もある。ネット越しに撮っていたら、レンズ越しに目が合い、笑顔を見せてくれた。右太ももには愛媛のマスコットキャラクター・マッピーのバンダナを巻いていた。よく見ると、ほかのメンバーも首に巻いたり、頭に着けたりしていた。おしゃれですねえ。
強力な応援団も駆けつけていた。あの山田邦子だ。今季から加入したサブロク双亮投手はお笑いコンビ・360°モンキーズの1人で、山田は所属する太田プロの先輩なのだ。時間的な関係で見られなかったが、試合前の始球式にも登場していた。相方の山内崇も加わり、愛の葉メンバーも絡めてトークを展開していた。
サッカー場、バスケットコート、そして野球場。愛の葉は愛媛にあるプロスポーツチームの会場を訪れ、応援してきた。昨年も優勝争いをしていた愛媛の応援に、何度も坊っちゃんスタジアムに足を運んでいる。そのかいあって、愛媛はリーグ後期優勝、リーグ年間優勝、そして新潟アルビレックスとの頂上決戦を制し、独立リーグのグランドチャンピオンにも輝いた。
彼女たちが現れれば勝つ。まさに勝利の女神と化していた。5回裏終了時点で両チーム無得点だったが、必ず勝てると信じていた。萌景にとっては初めての球場でのライブだったが、ほかのどのメンバーよりも輝いて見えた。トーク終了後、愛美ちゃんたちといっしょに笑顔で手を振り、声援に応えていた。楽しそうだ。
7回裏の攻撃前には、オレンジ色のジェット風船を持って再び、グラウンドへ飛び出した。おそらく、萌景にとっては初めての体験だろう。応援歌にのって、ジェット風船を楽しそうに上下させていた。ワクワクドキドキ。そんな心の内がかいま見えた。
応援歌を歌い終えると、メンバーはファンとともにいっせいにジェット風船を飛ばした。松山の夜空に、無数のオレンジ色が天高く消えていく。とってもきれいだ。ジェット風船といえば、阪神甲子園球場が有名だけど、愛媛も決して負けていない。楽しかったのか、ピョンピョン跳びはねてはしゃぐ萌景が印象的だった。
彼女たちの声援が届いた。0-0の9回2死満塁、古川が右前敵時打を放ち、サヨナラ勝ち。ヒーローはグラウンド上で仲間の手洗い祝福を笑顔で受けていた。スタンドの愛媛応援団も大喜び。終盤までスタンドで応援していたメンバーの表情は見られなかったが、たくさんの笑顔がはじけたに違いない。
快勝後のヒーローインタビュー時に再び、メンバーが登場。きよらやSACKYらは走攻守のヒーローに各賞を贈り、記念撮影に応じていた。すでに午後8時を過ぎていたため、16歳未満の萌景たちは姿を見せなかったが、笑顔で祝福していただろうね。
試合後、メンバーは出入り口付近でファンをお見送りしていた。白星発進した愛媛。今季も日本一になってほしいなあ。球場に足を運ぶ機会も増えるしね。愛媛のアイドルが坊っちゃんスタジアムに現れ、白星を導いた。だから、勝利の女神ならぬ「勝利のマドンナ」と呼んでいいかもしれないね。
大切なふたりの畑
2016・4・9~愛媛・松山市~
行ってよかった。愛の葉メンバーとの限定交流イベント「ふたりの畑」がえのはうすであった。2月にあったニューシングル「モノクロ」のリリースイベントで、一度に10枚を購入した際に付いてきた特典。自分の好きなメンバーとの「畑」を持てるというものだった。自分は当然のことながら、推しの萌景で申し込んでいた。いつ開催されるのか、楽しみでしかたなかった。だから、待ちに待ったイベントだったのだ。
この日の参加メンバーはSACKY、美紀ちゃん、理梨花、Rio、そして萌景の5人。ファンは6人だったが、自分は萌景と1対1で作業することができた。プランターにベビーリーフの種を植えるというもの。まずはプランターに土を入れ、その上に種をまいていった。初めて種を見たが、ゴマ粒のように小さかった。萌景と2人で均等にまき、少しだけ土をかぶせた後、萌景がジョウロで水をまいてくれた。
一番楽しかったのは、プランターに立てるプレートをつくることだった。まずは用意された6枚のプレートを、ジャンケンで勝ったメンバーから選んでいった。萌景は3番目くらいに勝っただったかな。けっこう、きれいな板を選んでくれた。ひとつのテーブルにメンバーとファンが座って、それぞれが好きなものを描き始めた。かなりキュウキュウだったが、なんとかみんな座れた。右隣に萌景が座っている。柄にもなく、緊張している自分がいた。
「名前はどうする~?」。萌景が聞いてきた。ふたりの畑の名前をどうするかだな…。周りを見ると、けっこうカッコいい名前をつけていた。う~ん、どうしよう…。そうだ、萌チンでいいやん。そう言うと「え~、やだよ~」と拒否された。お~い、リリイベの時に申し込みをする際、萌景が考えてくれた名前なんですけど…。普通に名前を書こうよ。萌景は右下に黄色のマジックで「ほのか」と書き始めた。そして、青色で縁取り。だから、自分は左上に「横チン」と青色で書いて、黄色で縁取った。
名前だけじゃさみしいから、絵を描こう。萌景がニコチャンマークを描いたので、自分はドラえもんを描いた。小学生時代から描き続けているから、かなり自信がある。見ていたSACKYが「うわあ、めっちゃレベル高い!」と褒めてくれた。いや~、それほどでも~。萌景がアンパンマンを描いた。これもうまい!「ドラミちゃん描いて」。う~ん、描いたことないな…。あっ、ちびまるこちゃんを描こう。「前髪はギザギザ」。アドバイスをもらいながら描くのは描いたが、まったく似ていない。萌景には「怖い…」と言われる始末。「これ、わらしちゃんに似ているやん。結果オーライ!」。そう言うと「全然、結果オーライじゃない」。そうかなあ、萌景に似ていると思うけどな…。
描いたプレートに割り箸を張りつけて、はいできあがり。さっそくプランターに差した。おお、けっこういい感じやん!ほかの5枚と比べても、上のほうの出来だと思った。自画自賛のプランターを萌景に持ってもらってパシャリ。めっちゃうれしかった。実は、申し込み書には、平日に種まきで、メンバーがいるかは分からない、という内容が書かれていた。えー、萌景とできないの~?つまんないな…。正直、ガッカリしていたのだが、結果的には大好きな子といっしょに種まきができて、ふたりの畑をつくることができた。
萌景とのプランターを植えられただけでも満足なのに、楽しみはまだまだあった。メンバーといっしょに昼ごはんを食べられるというのだ。入場の際「お弁当、どうします?メンバーといっしょに食べられますよ」と山下マネジャーの甘い誘惑。はい、注文します!簡単に誘われたww弁当が届くまで時間があったので、ゲームをすることになった。「フルーツバスケットしよう」と提案。いいねえ、となって、イス代わりのカゴを並べてスタートだ。
これまで、えのはうすでのイベントで何回かフルーツバスケットをしたことがあり、とても楽しかった。メンバーと競い合って、イスを奪い合う。これほど盛り上がることはないよね。3回、鬼になると、罰ゲーム。「●●のモノマネ」など、山下マネジャーがお題を出す流れで、ファンには自分の推しメンのモノマネという無茶振りもあっておもしろかった。
参加人数が少ないから、鬼になる確率も必然的に高まる。自分も2回、鬼になったが、なんとか耐えしのいでいた。まあ、鬼になってもよかったんだけどね~。そうこうするうちに、萌景が3回目の鬼になってしまった。罰ゲームは「全力で萌景ポーズで1周」というものだった。メンバー、ファンの目の前で、120%の萌景スマイルを見せて回った。どうしようか迷ったが、カメラを握って、萌景がやってくるのを待ち構えた。
!!!!!!!両の手のひらを広げた萌景がレンズに接近してきた。あまりにも近すぎて、ピントが合わなかった…。うー…。でも、ファインダー越しに、萌景の全力スマイルを見た。こんなめっちゃうれしそうな笑顔は久しぶりに見たな…。いつぶりだろうか?こんな表情をしてくれるなんて思わなかった。ああ、カメラを置いて、ちゃんと自分の肉眼で見ればよかった…。全力で後悔した。
盛り上がってきたところで、弁当がようやく到着。フルーツバスケットを終えて、手を洗って、みんながテーブルに座って、いただきます!弁当は、えのはうす近くにプレオープンしたレストラン「kominka」のシェフがつくってくれたもの。からあげ、エビチリ、サバなど、自分の好物ばかりだ。なかでも、ナスの漬物がうまかった。萌景って、嫌いなものはあるの?「ないよ~。何でも食べるよ」。そうか。食べざかりの14歳。いっぱい食べて、大きくなってほしいなあ。でも、自分より、身長が高くなるのだけはやめてください…ww
正直に言うと、このイベントに参加するかどうか、前日まで悩んでいた。我慢できずにイライラをぶつけて、萌景にひどいことをしてしまった。ちゃんと2人で話をして、仲直りはしたけれど、大人げない態度を取って傷つけてしまったことを反省するため、自主的に謹慎した。謹慎を解いた後も萌景と話をしてはいるものの、以前のように話すことができなくなった…。なんだろなあ、萌景を傷つけないように、傷つけないように…と、必要以上に言葉を選んで話している自分がいる。そして、萌景も以前のように心を開いて話してくれなくなったように感じる。
もちろん、自分が招いた結果であり、自業自得だ。そんなことは分かっている。そんな自分が嫌だったし、萌景もそんなファンとふれあっても楽しくないだろう。そう思って欠席することも考えた。でも、仮に欠席をしていたら、さらに萌景を傷つけることになっていた…。前回のイベント同様、思うようには話せなかった。でも、いっしょに土をさわって、ベビーリーフの種をまいて、2人でいろいろと考えながらプレートをつくって、楽しくフルーツバスケットをして、おいしい弁当を食べて、いつものようにチェキを撮ることがうれしかった。
めっちゃ楽しかった。ウソ偽りのない感想だった。来なかったら、絶対に後悔していた。お見送りの際、萌景は笑顔を見せてくれた。この笑顔を見たくて、イベントに来ている。レギュラーを目指して頑張っている姿を撮りたくて、カメラを握っている。ベビーリーフの収穫は約1カ月後という。芽を出し、葉を出すように、萌景と自分も以前のように話せるようになれるだろうか?自信はまったくないけれど、笑顔で手を振ってくれている萌景を見たら、まあなんとかなるかな、と前向きになれる自分もいた。肩ひじ張らず、頑張ろうかな。
5カ月後の成長
2016・4・3~愛媛・松山市~
うまくなったなあ。正直な感想だった。まつちかタウンであった「創業45周年記念 まつちか花咲か誕生祭」の最終日。日本で2番目に短い商店街をぶらぶら歩いていたら、聞き覚えのある声が聞こえてきた。推しなんだから、すぐに分かる。ステージがある噴水広場に行くと、萌景がマイクを持って、イベントの案内役をしていた。なんと、1人でこなしていた。
萌景はまだ研修生。本来であれば、きよらや未唯ら先輩、あるいはスタッフが横にいて、アドバイスを受けながらマイクを握っているのが普通だろう。でも、まさに正真正銘の1人。真剣な表情で資料を見ながら、まつちかタウンにある店舗の紹介や、イベントの案内をしていた。時々、噛んだりする場面もあったが、不思議と安心して見ていられた。
インターバル中も資料を見ながら練習をする萌景が頼もしく映った。昨年11月1日、フジグラン新居浜でのイベント。午前中のゆるキャラショーが終わった後、咲葉良に突然、初めての食レポを任された。そして、夕方には館内放送も。ともに咲葉良のアドバイスを受けながら、なんとか責任を果たし、拍手でほめられていた。あれから約5カ月。店舗のお手伝いや食レポ、司会も多くこなし、経験も積んだことで、場慣れしてきたんだろうね。
だから、途中で笑顔を見せる余裕もある。この日は松山春まつりもあって、多くの買い物客、観光客が通り、たくさんの視線を集めるなかでの約30分の「大役」だったが、きっちりとこなしていた。右の親指と人さし指で丸をつくって、目の前にいる萌景に「合格!」とジェスチャーを送った。気づいた萌景はほんの少しだけ笑ったが、すぐに首をひねった。納得が行っていないんだろうな。負けず嫌いな性格が表情ににじんでいた。
ライブだけに出演する普通のアイドルとは違い、農業アイドルの愛の葉ガールズは各店舗のお手伝いやイベントの司会など、数多くをこなす。ゆるキャラショーもそのひとつだ。午後の2部では、萌景は未唯、莉緒、愛美ちゃん、そして、ゆるキャラのみきゃん、にゃんよと出演。子どもたちといっしょに、3曲を歌って踊った。
この日は映画ドラえもんのなかで流れる「ウンタカダンス」も披露された。定期公演などでは披露しているが、ゆるキャラショーでは初めて。多くの子どもたちといっしょに楽しそうに踊る萌景を撮っていると、とてもうれしくなっている自分がいた。萌景が着実に成長しているって実感できたからだった。
個人的には、ライブよりも、ゆるキャラショーなどのイベントに出演している萌景たちを見ることが好きだ。ライブでは分からない彼女たちの人となりがかいま見えるからだ。萌景には小学生の弟がいる。いつもいっしょに遊んでいるだろうから、子どもたちの応対のしかたがうまい。それに、本当に子どもが好きなんだなっていうのも感じられる。そんな萌景を見たり、写真を撮ることが楽しい。
とは言いつつ、ライブも楽しんでいる自分がいるんだけどね。この日は午前と午後の計2回。白セーラーの衣装で登場し「君☆好き」からスタートした。最近、萌景は頭頂部の中央に編み込みをしていることが多い。とても似合っているね。お気に入りの髪型なのかな?
この日の愛の葉は松山班と八幡浜班のふた手に分かれてのイベント出演。いつもより人数が少ないため、通常はバックダンサーの萌景も最初からマイクを持って踊っていた。新曲「モノクロ」の時には自分のパートもあった。普通は歌うことはないから、とてもうれしそうだった。
きよら、未唯の間に挟まれてダンスする萌景。なんだろうなあ、何の違和感もないんだよね。2月の定期公演では残念ながら、昇格試験の不合格が発表された。悔し涙を目に浮かべた彼女の顔はいまでもはっきりと覚えている。歌やダンスなど、さまざまな分野の試験があり、突破は容易ではないみたいだけど、萌景なら大丈夫。一日も早く、レギュラーとしてステージに上がる姿を見たい。
萌景にひどいことをしてしまい、自戒の意味をこめて、しばらく自主謹慎をしていた。推しに会えないことがつらくて、時間も長く感じられた。やっぱり、彼女の笑顔を見ると、元気になれるんだよね。たくさんのスマイルにふれて、あらためて分かった。ファインダー越しに目が合った。きれいな目、そして笑顔。やっぱり、好きだ。これからもずっと、萌景を応援していく。シャッターを切りながら、そう思った。


































