本を片手に街に出よう -28ページ目

【新書】発想法―創造性開発のために



川喜田 二郎
発想法―創造性開発のために

 世の中はGWを謳歌していると思うが、こんな時間があるときだからこそ、読みたいけど時間がかかりそうな本を読むことにした。

 古典。初版は昭和42年である。著者は、かの有名な「KJ法」の生みの親であり、著者の言う発想法とは、このKJ法のことである。


 KJ法というと、新QC七つ道具に組み入れられていたり、ビジネス系の研修などでテーマ性のある討議や検討を行う際などに、付箋紙と模造紙などを使って行うことがあったりと、ビジネス・シーンで使う場面は結構ある。

 しかし、たいていの場合、単に似通った意味のものをグルーピングして「まとまりました」みたいなオチになることが多かった。


 内容でも触れられている通り、このKJ法を使いこなすには、

・1つ1つのフレーズ(事実情報)を、もれなく、しかし簡潔に記録・表現する技術と根気
・眺めては並び替えたり、また眺めたりと、思慮にふけるまとまった時間
・グルーピングしたフレーズから発見した新たな概念やアイデアを表現するセンスと語彙力
・図解から文章に落とし込む文章力

 などが必要である。

 これらの能力を上手く発揮できなくて、結果が不十分になることが多い。
 KJ法は古い!とか、単なるグルーピングでしょ!という意見が多いのはそのためであろう。


 失敗する主な原因は、大きくは2つあると思う。

・そもそも、集めたフレーズが、冗長であったり表現不足であったり、はたまた複数の意味が入っていたりと、適切に要素化されていない
・集めたフレーズをグルーピングする際、あるいはグループに名前をつける際、理性で考えてしまう(何かで言い換えようとしたり、先ずカテゴリを思い浮かべてからそれに当てはめようとしたり…)


 KJ法は、感性で使わねばならない。
 この「感性を使う」のが難しい。

 思うに、KJ法で必要されるこれらの能力は、学校教育では習わない概念なのだろう。学校では、「覚える」「あてはめる」ことを中心に習っている。

 こういった感性はどこで磨かれるか。


 一番は、人間同士の会話ではなかろうか、と思う。

 核家族化、向こう三軒両隣の消失、携帯メールによる単語コミュニケーションの蔓延は、こうした感性が失われていく状況を生み出しているのかも知れない。

 このblogというシステムは、まさに向こう三軒両隣の概念が物理的制約を超え、言葉を文字に代えて機能していくための枠組みの1つなのであろう。


 そんな中、このblogという空間は、巨大な「KJ法」の場ではないか?ということを言う人がいる。

 全く同感。個々の感性が反映され、カテゴライズされた情報、コメントとトラックバックのシステム、これはまさにKJ法的な概念である。

 ということは、複数の情報から新たな情報を創り出す、つまり相互に関連する記事を総覧してそれらを受け継ぐ新たな記事を作成し、その1対nの関係を表現する、という機能があれば、まさにKJ法がblog上で実現する。

 本来、トラックバックとは誰かの記事を引用して自分のblogに意見を書いた時の通知が目的だと思うが、情報間を結ぶという部分に着目すると、新たな使い勝手が見えてくる。

 それでなくとも、トラックバックされた記事群を、まとめて引っ張ってきて総覧したいシーンは多々ある。トラックバックを辿っていく機能は便利だと思うのだが、意外とないみたいだ。

 今や本来の意味を超えて活用されつつあるこのトラックバック機能を、更に高次元な機能に昇華できれば、更にblogワールドの深みが増すだろう。

 自分でも開発してみたい。が、当分は時間が取れない。
 blogツール開発者の皆様に期待しつつ、こういったクリエイティブな試行すら出来る時間的余裕のない自分が、歯がゆくもある今日この頃である。


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玄武(池袋)

玄武
 いやあ池袋ってラーメン屋多いですね。
 今回は「玄武」です。
 実は自分的には太麺があんまり好みではないのですが、池袋では有名店のうちの1つらしいので紹介します。


 店の名前の「玄武」ってのは古代中国の東西南北をつかさどる四神のうち、北をつかさどる神で、亀に蛇 が巻きついた姿とされています。

 そして、残る「青竜」「白虎」「朱雀」は、メニューとして出てきます。

 いわゆる横浜発祥の「家系」の流れを汲む店で、いろんなダシで長時間煮込んだ豚骨醤油系スープ+太麺+麺の固さ、スープの濃さ、油(鶏油)の量が選択可能、というお約束通りのスタイルです。

 メニューが沢山あるのもこの店の特徴。
 トッピングや調味料も変わったものからオーソドックスなものまで多数。
 どれを頼むか、ほんと目移りしてしまいます。


 で、結局「なにもかも普通の」とんこつ\950-をチョイス。自由に選べる、っていうのは意外と選択が限定されるという悲しい性を表面化させてしまいました…

 きれいで洒落た内装、今風なBGM、さりげなくカウンターに設置されたヘアバンドなど、女性も意識した店なのでデートコースなどにも使えることでしょう。



 さて折角「玄武」なので、それで何か連想できるかな?と考えたところ、昔読んだ漫画で「哭きの竜」という麻雀漫画がありました。

 1巻の各章が「青龍」「朱雀」「白虎」「玄武」なんですよね。#マニアックかつ強引かな?





 この漫画、主人公は「なく(ポン、チー、カンをするってことね)度に手が高くなる」類稀なる強運の持ち主「竜」。
 竜は極道の代打で頭角をあらわします。そして東西、親子と血で血を洗うような抗争真っ只中の極道達が竜の強運にあやかろうと、次々と竜を我が物にすべく勝負を挑むが…といった感じで麻雀+極道が織り成す、こてこての任侠ストーリーを展開します。

 麻雀漫画なのに、ちっとも麻雀の参考にならないところがまたステキなんですよね。


 さらに、この漫画の最も印象的なものは、寡黙な竜がたまに言う台詞、その他癖のあるキャラ達の台詞です。
 これが意味不明気味だけど破壊力抜群のフレーズで、若かりしころ麻雀にハマっていた時分は、よく真似したものです。


 ~竜のスカした名台詞達~

 早く打ちなよ 時の刻みはあんただけのものじゃない
 ふっ 和了(あが)れる方だ
 あんた 背中が煤(すす)けてるぜ
 捨てた牌は表の世界 手の中の牌は裏の世界 己れの裏側だけは見せられない


 ~そして決定版!強烈にイカす、竜のライバル雨宮の台詞。竜がなくたびに「ひとつ~」って感じでつぶやく~

 ひとつさらせば 自分をさらす
 ふたつさらせば 全てが見える
 みっつさらせば 地獄が見える

 見える見えるおまえが見える
 見える見える地獄が見える
 見える見える堕ちる様


 ~~

 特に雨宮のやつは、やたらとポン、チーする奴がいると、必ず言ってましたね。
 知っている人同士だと、馬鹿ウケしちゃいます。
 何度も使っているとあきますが。

 書いていたらなんだか久々に麻雀やりたくなってきました。
 雀荘行く元気は無いからゲームにしとこうかな。
 タダで出来る麻雀ゲームとかないですかね?


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モバイルSuica

にしました。
ちょっとだけ感動。


VIEWカードというJRのクレジットカードに加入せねばならんのはどうにも…だが今や絶対持ち歩くであろうケータイにSuicaがくっつくというのは良い発想ですよね。

一番びびるのは、チャージがiアプリで完了してしまうところ。

一応1回のチャージ加算額の上限は1万円、合計で2万円以上はチャージ状態にできないのだけど、最近ではNEW DAYSやKIOSKなどの駅ナカだけでなくファミリーマートなんかもSuica対応しており、がんがん使ってしまう予感。


特に、JR駅ナカ戦略の中でお気に入りは「ジューサーバー」です。
大阪が発祥の地らしいんだけど、東京にも出店し始めているようで、ほぼ毎日1杯飲んでいるくらいのハマりよう。

大阪の象徴、ミックスジュース\150-が定番です。

以前からSuica電子マネーで購入していたのですが、モバイルSuica後では、ケータイをそそくさと取り出してリーダーにあてがう。これが最初は結構違和感あります。


ビックポイントカードなんかもSuica化できるそうですね。
こりゃ当分はいろいろ試して遊べそう。

あとは私鉄のパスネットがICカード化されればもっと楽になるな~

これでやっと香港など諸外国の先進都市に追いついてきましたね。
#香港ではずっと前から電子マネーが普及しているらしい


ところでEdyとは統合しないのかな?

007/カジノ・ロワイヤル

 5代目007ピアース・ブロスナンの、「新80日間世界一周」や「バーチャル・ウォーズ」時代からのファンとしては、なんだかちょっと野暮ったそうなダニエル・クレイグに交代してしまい悲しみにくれていたのですが、公式サイトのダニエル・クレイグはダークでデンジャラスな佇まい、なかなかカッコよさそうで、気をとりなおして期待することにしました。

 本国でも熱烈ファンが異議申し立てをしたり、3代目のロジャー・ムーアが「マアマア、まだ完成していない映画に文句つけずに観てから評価しようヨ」なんてオトナの説得をしたりと、ボンドガールや悪役などとあわせて007の配役は話題性に事欠かないですね。

 主題歌も毎回旬なアーティストが唄うので期待大。U2なんてうわさもあるし、前作マドンナのへんなテクノ風よりは良いテーマを作ってくれることでしょう。


 ところで、007の使う拳銃はワルサーP99、ワルサーと言えばルパン三世のP38が有名ですが、P99のほうはずいぶんと今風な銃になってますね。最近のルパンもこのP99を使ったりしています。

 別にガンマニアってワケじゃないのですが、グアムへ行けば射撃も真っ先にしてましたし、映画でいろんなヒーローが使う銃を観れば、すぐさまWWWで確認してしまったりするんですよね~

 あとエアガンとかたまに欲しくなりますね。子供のころは持ってましたが、当時は資金力がなく弾が買えないため、始めは回収していた弾が全部なくなってしまうと暫く遊べなかったりしてました。

 今なら100発だろうが1,000発だろうが撃ち放題かも?

 これってちょっとヤバい嗜好でしょうか。最近とみにストレス解消願望が強いのかも知れません。


 さて映画に話を戻すと、これまた毎回話題のボンドカーは、アストン・マーチンDBS。ボンドカーといえば、前作「ダイ・アナザー・デイ」ではついに光学迷彩装置まで搭載してしまったトンデモぶりがこのシリーズのお約束ですが、今回はどんなギミックがあるのか?

 一時はBMWなんかも使われたりしていましたがボンドカーと言えばやっぱりアストンマーチン、何ともいえない曲線のフォルムがいい感じです。

 うーん車買い換えたくなってきた。でも週末しか乗らないのですよね…

 どっちかというと渋滞だらけの東京、電車が網の目なんだから車いらないだろ!といわれたらそれまで。

 買い換えるだったら現実的には「軽」かな?

 庶民だな~


 日本公開は12/2!というわけで期待!


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【ビジネス】「新・会社法」これだけでいい―サラリーマンが知らなければならない



太田 宗男
「新・会社法」これだけでいい―サラリーマンが知らなければならない

 本屋で平積みだった本書「さらりまんが知らねばならぬ」とまで言われては、しがないSEあがりのハンチクマネージャである不肖yok、買ってしまいました。

 量的緩和、ゼロ金利、銀行への公的資金導入、などなどドーピングしまくり景気回復のなかから勃興してきた弱肉強食拝金時代の申し子、ライブドア、楽天、村上ファンド、などの活躍もあってすっかり日本もM&Aづいてきた。

 やれTOBだの、ホワイトナイトだの、ポイズンピルだのと、何のこっちゃ?という人も多かったであろう。

 何を隠そう、自分にも???な用語が飛び交う現代の資本市場、明治に商法が出来てから100余年、欧米の真似事ながらも独自に進化してきた日本の株式会社の制度も、ここ数年で欧米に再度追従すべく、矢継ぎ早に新ルールを発効しながら変遷をとげてきた。

 最近では、黄金株とかLOBなど、さらにマニアック化。正直、ついていけまへんわ!

 そんなアナタに、通勤時間で読めて、株式会社と、それを取り巻く制約やルールが一望できる本書を。
 これを読めば、連日マスコミで連呼されている株式会社用語群も一通り基本知識がつく。

 新・会社法っていうのは、今まで商法に属していた法律に、今までいろいろと後づけしてきた特別ルールをあわせて、1つの法体系として独立させたものらしい。

 知る人ぞ知る「1円起業」っていうのも、この新・会社法のもとでは正式化され、最低資本金制度は撤廃された。

 じゃあボクもワタシも起業できるじゃん!そんなアマーイ話には当然ながら、ならない。起業するにはいろいろと手続きもあり世の中や第三者に迷惑をかけないよう、あるいは他人から不当な干渉を受けないよう、知っておかねばならないさまざまなルールがあるのだ。

 そのあたりの知識も端的かつ例を交えながら分かりやすい文章で書かれている。

 しかし、こうやって全体像の理解を試みると、つくづく株式会社っていう仕組みは良く出来ている。アングロ・サクソン人種はこういったロジカルシンキングの積み重ね・組合せがほんとうまいな。

 幼少のころからモノポリーやってるおかげか?



トミーダイレクト
モノポリー


 おまけ:こんなのみつけた。発想がぶっ飛びで面白すぎ。