本を片手に街に出よう -17ページ目

【新書】ウェブ2.0は夢か現実か?―テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力



佐々木 俊尚
ウェブ2.0は夢か現実か?―テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力

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内容(「MARC」データベースより)
 驚くべきスピードで進化するインターネットの世界。ウェブは世の中を変えるのか、ウェブvsオールドメディア、ウェブ事件簿など、その理想と現実、衝突と融和について日本のインターネット業界の今をとらえる。
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 「CNET Japan ブログ 佐々木俊尚 ジャーナリストの視点」で有名であり、「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」や、「ライブドア資本論」なんかも売れていたりする元新聞記者、現在フリージャーナリストの著者が放つ最新刊。

 Web2.0という、今や音声で言うのもちょっと恥ずかしい単語をタイトルに持ってきているあたり、新聞記者のセンスというか、言葉が一部の先駆者達から大衆に徐々に認知されてきたこのタイミングのとり方に、手堅い上手さを感じる。

 内容はというと、過去のblog記事などの再編集の集大成だったりして、著者のblogを定期的に読ませてもらっている人間なら、正直なところ焼き直し感は強い。
 が、やはり過去から何度も言ってきたように、本というどこにでも持ち出せてどんなときでも明かりさえあれば読める媒体にまとめあげるということには意味がある。

 実際、読み進めていくと、さすが記者だけあって、前のめりになりすぎず適度に冷静な解説と分析が入り混じり、かといって主張がないわけではなく、それでいて難解さや偏りは感じさせない。
 適度な客観性があって、読みやすい。まさに元新聞記者の面目躍如といったところだ。

 そう感じる1つの理由としては、巷にピンクチラシの如くあふれるWeb2.0本のなかにあって、他のそれらが大体において「Web2.0はここがこんなにスゴイ!」「これからの時代こうじゃなきゃ落ちこぼれるぜ!」みたいな未来賛美系、現状維持排斥系であるのに対して、新聞畑出身らしく、この時代において既存メディアが抱える問題を冷静に分析し、既存メディアの視点からヤフーなどのニューメディアを眺めてみたときの可能性などを論じつつも、返す刀でそれら新興勢力が抱える問題にも言及している。

 とりあげる企業や出来事も多種多様で、まさに日々綴ってきたblogを集大成した内容。
 通勤のお供にはもってこいである。

 不満な点を言えば、良さの裏返しで、まとめすぎ感というか、新書というコンテナの中に沢山の話題を詰めすぎていて、「おお!その話興味あるある!」となってきたところで、ハイ次の話題、っていう箇所が散見される。

 それにしてもここ最近は新書ブームだということなんだけど、まさか宝島まで新書を出しているとは。
 プレーヤーが増えてきたなら、内容の切磋琢磨もさることながら、価格競争も内容を落とさない程度には、してほしいなあ!


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【新書】なぜモチベーションが上がらないのか



児玉 光雄
なぜモチベーションが上がらないのか

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出版社 / 著者からの内容紹介
 モチベーションを高め、維持する技術!
 世界をリードする数多くの成功者には、才能だけでなく、最高レベルのモチベーションを維持する能力があった! 心理学の最新データや著名スポーツ選手のエピソードなどを織ぜながらまとめた、個人の、そしてチームのモチベーション・コントロール術。

内容(「BOOK」データベースより)
 モチベーションは自分でコントロールできる!やる気を増減させる要素「才能・特技」「ビジョン・目標」「内的/外的モチベーション」「人間関係」「環境設定」のそれぞれについて解説し、いかにしてモチベーションを高めるかに言及。スポーツ選手のエピソードも多数収録、また自己診断チェックも盛り込んだ“セルフトレーニングブック”。
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 なかなか良かったっすよ。ソフトバンク新書あなどれんな。

 でも著者は超有名人だったんですね。右脳IQの提唱者だそうです。

 内容は、まさに盛りだくさんと言っても良いでしょう。

 いわゆる管理者研修的なものを受けたことのある、さらりまん諸氏には「ああ、それなら聞いたことあるよ、やったことあるよ」ってな内容も多いです。


 たとえば…自己分析系の方法論であれば、

モチベーションレベルチェック - モチベーションの要素を才能・特技、ビジョン・目標設定、内的モチベーション、外的モチベーション、人間関係、環境設定、の6つに分類しそれぞれのセルフチェック採点に基づき傾向を把握する

自分のスキルを再確認する - 自分が持ってるスキルと、そのスキルが仕事に役立っているかどうか、を書き出す

モチベーション自己チェック - モチベーションを下げる要素と具体的解決策、を書き出す

コントロールチェック - コントロールできることとできないことを見極める

楽観度チェック - どれくらい楽観主義者かを把握する

エゴグラム各性格のチェック - がんこタイプ、おせっかいタイプ、冷静沈着タイプ、あっけらかんタイプ、控えめタイプ、のどの要素が多いかを把握する

 …って感じで、コレをやってみるだけでも元は取れると思います。

 さりげなーく、ハーズバーグの二要因説、ワイナーの「原因帰属理論」、マズローの「五段階欲求説」、
ローラーの期待説、なんていう、この手の内容には定番の理論の紹介もあったりするが、説明が過ぎず、ちりばめられたチェックをやりながら読み進められるので、良質な管理者研修を受けている気分に浸れることうけあい。

 ちなみに自分は、人間関係重視で内的モチベーション低め、どっちかというと楽観主義者で、沈着冷静傾向だそうです。だからナニ?とか言われると困りますが…自分を認識するところからレボリューションが始まるってことで。

 かるくショックなのが、自分のスキルを再確認するってやつ。か、書けません先生…ワタシってこれと言ってスキルと威張れるものがないかも…勉強に走ろうかな。


 そのほかに「お!」と思ったのが、

・目標設定は小刻みに…一年間で12キロ痩せる⇒1ヶ月に1キロ痩せる⇒1日30グラム痩せる

・書き換えテクニック…私は飽きっぽい⇒私は気持ちの切り替えが早い

・ちょっとしたほめ言葉を多用

 というあたり。すぐにやってみようという気分になる。


 ただ結論は「信念を持って、継続した努力が出来るか」という点につきるような。

 そのあたり、イチローをやたらと引き合いに出してくれるのだけど、もうちょっと常人に近い例のほうが良いような…本当の一流とは、みたいなところを認識させたい意図は分かるんだけど、この本読んで「そうだよ!その通りだ!」みたいに納得するくらいなら最初からモチベーションを創造・維持できる人なんですよね。

 うーん、ニワトリとタマゴ状態かも。


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Suicaグリーン券にびっくり

暑いですねえ~

宇都宮線で若干の遠出をしたんですが、Suicaグリーン券ってやつでグリーン車に乗りました。

モバイルSuicaなんで、ケータイからグリーン券を購入。

まずこの時点で、へえ~×3です。

でもって、グリーン車に乗ると…座席の上にSuicaをあてるところがあって、ココにSuicaをあてると、ランプが緑になって乗車券チェックが完了するんです。

よく考えたなあ。乗車券チェックにまわる乗務員の人も楽だし、凄い仕組みですよねコレって。

すみません今更ですが。めったに乗らないんでカナリ乗り遅れてます。


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高嶋家

高嶋家 三井財閥の総本山、日本橋。
 日本橋は、鰻に関しては結構有名どころが点在してます。

 クソ暑い今日は、そのなかでも、四代に渡る奥義が売りの、高嶋家に避難。

 (ホント、避難って言っても言い過ぎではないくらい、外はうだるような暑さ)


 こじんまりと座敷とテーブルが共存した1F、2Fにも恐らく個室か座敷があるのでしょう。

 昼休みもとうに終わりの時間帯、店内には昼休みなんてカンケーない悠々自適オヤジさん達が数組。

 約\2,500-の梅と、赤だしをチョイスします。



 日本橋と言えば、当blogでも何度か取り上げている通り、首都高速道路の高架橋が、橋どころか川全体を覆い隠し、景観問題が叫ばれています。

 最近、この景観を回復しようという「不届きな」動きがあるようですね。

 4,000億円だったかな?そんな途方もない我々の血税を使って、首都高を地下化すると…

 あえて言わせてもらいます。何をバカなこと言ってんだ!

 極論ですが、センスやデリカシーが微塵もない都市、それが東京なのです。人工衛星からも見えると謳われた歌舞伎町の電飾、方向や高さなどまるで無頓着に、至るところにニョキニョキ生える高層ビル、景観はおろか、運転するドライバーのことさえも何ひとつ考えていないかのような首都高、3歳児が鉛筆で書きなぐったような、ぐちゃぐちゃの鉄道路線図…

 歴史ある?日本橋や皇居の堀の周りをうねうねと首都高が這い回る…この出鱈目なカオスが、東京の魅力であります。

 看板を規制して屋根の色を統一しろだあ?そんなことは人の少ない地方都市でやってくれ。

 いくら首都高を地下に覆い隠したところで、日本橋川の泥水がきれいなるわけじゃないし、土地がありあまっているアメリカや中国の都市みたく、理路整然が行き届くわけでもないぞ!

 そんなことに金を使うなら、東京都23区内、せめて山手線内をオールバリアフリー、託児所充実、無線LAN完備、主要国際言語対応の案内板完備など、世界に誇れる都市に向けて金を使うべきところは幾らでもあるだろう!

 どっちかというと、山手線内は低層ビルは禁止、電子マネー非対応店は禁止、など、非効率、後進的な営みの逆規制をしてほしいくらいだ。

 ふう、脱線しすぎました。要は、京都のようになった東京など、みたくもない。後生だからくだらない局所的解決に無駄金を使ってくれるなコイズミよ。

 そんなことを考えているうちに、うな重が到着。繁忙時間帯を過ぎたせいか、早いです。



 タレはきわめて控えめ。鰻に自信があるのでしょうね。濃いタレでのごまかしが一切ないのは感動。

 鰻は引き締まった身で炭火も強くあたりすぎず、素材が活かされている感じです。

 コンビニや弁当チェーンの、安物うな重しか食っていない若者を連れてって恐縮させるには、良い選択でしょう。



 鰻屋レポートというより、私的東京への偏見になってしまいました…



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【新書】御社の営業がダメな理由



藤本 篤志
御社の営業がダメな理由

 最近の新書って結構タイトルがセンセーショナルですよね。バカとかダメとか。

 ものすごく多彩な攻撃を髣髴させるタイトルに対して、主張は至ってシンプル。

 営業成績をあげるには営業量を増やす。そのために、無駄な作業を極力減らす。

 そして、その無駄な作業の最たるものとして、営業日報を槍玉にあげている。

 これは納得。営業日報なんて時間がかかるばかりで、上司も真剣に読んでないし、仮に読んだとしても、ここから受注確度を正確に把握するなど困難だし、次にとるべきアクションが見えてくるわけでもない。

 代わりに、営業マネージャは営業マン一人一人にヒアリングを30分行えと。
 そうすることで、日報による非効率なコミュニケーションではなく、直接会話による密度の濃い意思疎通が可能となる。いちいち紙にかかせて、さらにそれを「どういうことなの?」とか「ホントなの?」とかちんたらやる前に、直接会話しろよ!と。

 だからマネージャの部下は7名程度が限界、だそうだ。部下を沢山持ってることに優越感や自己満足になってるオジサン、それってダメだから!みたいな。

 そして、ヒアリングの時間を確保するために、マネージャ自身へのノルマもやめろと。

 本書では、そういったノルマ付の、プレイングマネージャの弊害をもうひとつあげている。

 本来は営業マン単独では受注確率が上がらない大事なポイントで経験豊富なマネージャが同行することで営業マンの受注確率UPと同時にOJTが図れるはずが、プレイングマネージャとなっていると、往々にして、マネージャが手柄を横取りする(横取りまでいかなくても、無意識のうちに100%部下の手柄にはしていない)、といった現象や、部下が自己防衛し正確な情報が伝わらなくなる、などが起こるのだと。

 マネージャの役割は、ヒアリングと同行による、部下を働かせ、育成させることだと説いているのだ。

 全面的に、仰るとおり。仰るとおりなんですがねえ…それがなかなか出来ないのよ。

 当たり前のことを当たり前にやる、これが古今東西、世の中で最も難しい命題である。


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出版社/著者からの内容紹介
「うちの営業は頼りない」「いい営業マンが育たない」等、会社員なら誰もが一度は感じたことがある不満。
諸悪の根源は「営業力」にまつわる幻想だった。
問題の原因は個人の能力ではなく、システムにある。
営業のメカニズムを解き明かす三つの方程式とその活用法を知れば、凡人揃いのチームが確実に最強部隊に変身できる。
営業理論のコペルニクス的転換を提唱する全企業人必読の一冊。

内容(「BOOK」データベースより)
「うちの営業は頼りない」「いい営業マンが育たない」等、会社員なら誰もが一度は感じたことがある不満―。諸悪の根源は「営業力」にまつわる幻想だった。問題の原因は個人の能力ではなく、システムにある。営業のメカニズムを解き明かす三つの方程式とその活用法を知れば、凡人揃いのチームが確実に最強部隊に変身できる。組織論、営業理論のコペルニクス的転回を提唱する全企業人必読の一冊。
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