今朝新聞を読んでいたら、どうも納得のできない記事があったので紹介する。

 「道路標識を」住民要望強く独断で工事 警官処分
 道路標識をつけるには、公安委員会の決定が必要らしい。その決定を得ぬまま、業者に発注したのが罪とのこと。警官には戒告処分とともに、道路交通法違反容疑で書類送検されるようだ。標識の敷設と削除の10万円は本人負担とのこと。

 おそらく、警官は、住民から相当強い要望がきていたが、標識取り付けの申請が下りるまでには相当時間がかかることを知っていて、数万円なら経費でやっちゃえ、って考えたんだと思う。当然ルールを無視した警官に責任はあると思うが、公安委員会の意志決定の遅さが根本原因だということを、上層部はきちんと理解して再発防止策を考えているか疑問である。住民に一番近いところで仕事をしている警官が必要性を肌で感じ、住民の強い要望を聞いてあげたのがあだなったようで、どうも納得のいかない事件と思った。
 その後、標識を取り付ける事になったら呆れるし、公安委員会は意地でも標識は必要ないと判断するのだろうか。

 家の近くでも同様に標識を付けて欲しいと要望をだしているが、2年くらい放置されたままだ。
 僕が紹介している本は、過去に読んだもの最近読んだものの中から、自分が読んで楽しかったもの、ためになったもの、共感したものを紹介している。
 でも、どうしても悪い意味で紹介したい本がある。
 それがこの本である。

 初めてアフィリエイトという言葉を知って、本屋で買ったのがこの本であった。「自分のホームページでリスク無く週末起業できる」とうたってあるが、現実にはこの本を読んだだけで起業はできると思うが儲けた人はいないと思う。
 世の中には、アフィリエイトで月に何百万も儲けている人はいると思うが、その為には、人とは違う才能を持った人、この本以外にマーケティングの勉強をした人だと思う。
 アフィリエイトは絶対に儲からない、ってブログを読んだ事あるが、とっても納得がいく。
 アフィリエイトで本当に儲けているのは、この類の著者とアフィリエイトを運営している会社だけだと思う。

 ささやかな反抗として、あえてこの本をamazonへのリンクを張るのをやめた。


著者: 金 文学, 蜂須賀 光彦
タイトル: 中国人民に告ぐ!―「文化大国」が聞いてあきれる-痛憤の母国批判


 仕事の関係で何度か中国に行った事があります。中国という国を知れば知るほど、とっても不思議な国って思ってました。
 中国に足を踏み入れると、想像以上に中国人民パワーを見せつけられます。北京に行ったときは、万里の長城、紫禁城(故宮)は、さすが4000年の歴史と強大なる権力を感じられずにはいられません。
 また、仕事先では、連日異常な手厚い接待を受け、人のつながりをとても大切にする国だと好印象を受けました。

 しかし、一歩町に出ると、若い女性が道路はもちろん建物の中でも平気で唾を吐き、エレベータでは降りる人を待たずに、われ先に乗り込もうとする。デパートに行っても、店員さんはニコリともせず、淡々と対応する。

 本書は、日本在住の中国人の著者が中国の歴史を紐解き、痛烈な中国批判をしている。
 こんな本を日本人が書いたら、国際問題に発展するのでは、と思えるくらい批判してあり、中国のこの二面性を、すべてを説明してくれ納得できたような気がします。

ちなみに、僕は中国がとっても好きです。
 


著者: 楽書ブックス編集部
タイトル: さわりで覚えるクラシックの名曲50選 No.2―あの日あの時がよみがえる、感動の名旋律! (2)

 以前、「さわりで覚えるクラシックの名曲50選」を紹介しましたが、それのNo.2です。つい手にとって買ってしまいました。
 そういえば先週、上原彩子のピアノリサイタルを聴きに行ってきました。コンサートホールでは、家でCD聞くように、だら~っとしては聞けないので、ちょっと苦痛です。でも、生演奏はそれはそれで良かったです。クラシックコンサートまた行ってきます。
著者: 藤堂 志津子
タイトル: 別ればなし

 彼と同棲している千奈と妻と別居中の杉岡はお互い好きになり、彼との別れ、妻との離婚をめぐり繰り広げられる物語。千奈の彼はなかなか別れに同意せず、杉岡の妻も断固として離婚に同意しないばかりか、あの手この手で、2人の仲を裂いていく。30歳ではあるが子供じみた千奈とは対照的に、姉の落ち着いた言動には引きつけられるものがある。
 
著者: 筒井 康隆
タイトル: 残像に口紅を

 世界から、言葉が順番消えていく。まず、「あ」が消え、「ぱ」「せ」「ぬ」「ふ」・・・・と順番に消えていく。つまり、章が進むほど、使える言葉が減ってくるわけである。
 本の中ほどの26音が消えたところで、封がしてあり、「ここまでお読みなって読む気を失われたかたは、この封を切らずに、中央公論社までお手持ちください。この書籍の代金をお返しします。」とある。
 当然封を切り、読み続けた。
 
 残りの音が20音足らずになっても、ちゃんと小説は続いている。そして、最後は「ん」が残り、そしてすべて消えてしまう。
 小説の内容云々より、よくもこんな事を考え、限られた言葉だけで小説が続いていく事に驚きを覚えないわけはない。とっても感動。


著者: 青木 邦弘
タイトル: 中島戦闘機設計者の回想―戦闘機から「剣」へ 航空技術の闘い

 第二次世界大戦終戦まで自動車メーカの富士重工の前身である中島飛行機株式会社があった。そこでは、日本の海軍、陸軍の60%もの戦闘機を作っていたそうだ。そこで設計していた筆者の回顧録である。
 日米英独の主力戦闘機の性能の比較をし、日本の戦闘機の開発技術は他国にひけをとっていなかった。敗戦の理由は、日本の物量の差であったと結論づけている。
 また、筆者が設計した「剣」の誕生秘話もある。この「剣」は実戦には間に合わなかったが、ちまたでは特攻用戦闘機であったと言われているそうだが、実は、パイロットの生還させる方法をきちんと検討してあったことを力説してある。
 第二次世界大戦の歴史を違った角度から見た気がする。


著者: アミール・D. アクゼル, Amir D. Aczel, 吉永 良正
タイトル: 天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで

 約350年前にフェルマーという天才数学者がおり、フェルマーが仮説を立てたが定理として立証されていないもののうち最後まで残ったのを解くまでの歴史物語(数学史)です。ちなみに、フェルマーの最終定理とは、中学生くらいであれば理解できる定理です。でも、その立証はとっても大変らしい。
 数学が得意な人は、読んでいて数学の復習と歴史を勉強する事が出来て良いと思う。数学の得意でない人(自分)にとっては、ピタゴラス、オイラー、フーリエとか、聞いた事ある人物と業績を省みし、紀元前2000年からの数学の歴史を知る事ができる書物です。
 フェルマーの最終定理を立証するために何人もの数学者が新たな定理を作り解けたかに見えたが穴が見つかり、と繰り返し、最後には、イギリス人のワイルズがそれまでの数学者たちの定理を応用して解いてみせた。
 後半は楕円曲線とかモジュラーとか知らない言葉ばかり出てくるが、適当に読み飛ばして話の内容はも充分理解できる。
 もっとも、それが解けてどういう意味があるか考えると、ただ単に数学者の趣味のような気がする。


著者: 藤本 ひとみ
タイトル: 貴腐

 フランス革命を舞台にした官能小説です。なんとか伯爵とか貴婦人とかが出てくるので、映画のタイタニックに出てくる社交界をイメージして読んでました。 本の内容は、上手に説明できないので、サーチエンジンで検索して誰かの書評を読んでください。(いい加減でごめんない)
 それより、僕にとっては「貴腐」って言葉を初めて知ったのが勉強になったことかな。作者が作った造語かと思ったら、ちゃんと辞書にも載ってました。Goo辞書によると「貴腐ワイン」とは「完熟期に一種の不完全菌が繁殖して半乾状となり、糖分の増したブドウを原料にした白葡萄(ぶどう)酒。高級ワインとして珍重される。」だそうです。
 小説の中では葡萄が貴婦人かな。内容にぴったりのタイトルです。
著者: 森田 功
タイトル: 藪医者のほんね

 町の小さな看護婦さん1人の診療所の先生のエッセイです。タイトルは「藪医者」ですけど、読んでいるととても藪医者とは思えなく、たんなる自分を卑下したタイトルだったことが分かります。医者と患者さんとはこころで繋がっており、町の診療所ってこんなんなんだ、って分かったような・・・。病気の奥深さもちょっと分かったような・・・
 自分は調子が悪いと近くの総合病院に行くが、なんとなく診察~治療っていう流れ作業のなかで診察してもらっているような気がしてきた。

 そういえば、最近歯科医院に通っている。急に口の右半分がメチャクチャ痛くて、歯科医院に急行した。しかし、口の中右半分からこめかみにかけて痛、どの歯が原因か分からない。金歯の下はレントゲンで写らないらしい。しょうがないので怪しそうな歯から順番に麻酔をかけていって、やっと4本目に当たった。なんか最低な診断方法だったような気がするけど、そんなもんなのかなぁ。
 とりあえず、歯痛は治まったと思ったら、今は口内炎が出来て痛い。これは良い治療法ってないよね。